(B)協力的リトラクター
このタイプのプロブレムは、複雑な解析に飽きた解答者に向いている。双方が協力するので、非常に軽い配置が可能となる。
(5) J.Sunyer (Chess Amateur 1926)
双方1手ずつ戻し、それからH#1にせよ (1+1)
(5)は古典的な作品である。1.Kg6xRh5 Rh8xQh5 と戻してから1.0-0 Qh7#とすればよい。
(6) J.B. Santiago (Fairy Chess Review 1940)
黒が1手戻し、それからH#1にせよ (set play) (3+6)
(7) T.R. Dawson (Fairy Chess Review 1936)
黒が1手戻し、それからH#1にせよ (4+6)
(6)と(7)は、協力的なレトロプロブレムの黄金時代の作家に人気のあるテーマを扱っている。(6)はエレガントなmutateである。セットプレイは何の変哲もない1.d5 Sc6#というもの。しかし、この形は黒が一手戻すと成立しない。作意は1.b4xc3 e.p.と戻してから1.e5 Sb5#である。
(7)は線対称な配置をしている。黒が1.Kh6-g7と戻してから(その直前の白の手は1...Pg7-g8=Sである)、1.Kh5 S7xf6#とすればよい。同じようでも、1.Kf8-g7?と戻すのはSh7の為にillegalとなる。
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