先週に引き続き、フェアリーコーナーからPetkovと上田さんの作品を紹介します。
(238)Petko Petkov(Problem Paradise Issue no.50)
HS=3.5* (4+1+3)
Neutral Locust b7,d1,h5
Helpself:HS#nの場合、白黒双方協力して(n-1)手でS#1の局面を作り、その後白のKを詰める手順を求める。
neutral piece:黒からも白からも動かすことができる駒。
Locust:Qの筋で相手の駒を一つ飛び越したその直後の地点に着地する駒。飛び越された駒は取られて消える。取り無しでは動くことができない。
set: 1.Ba4 nLxb5-a5 2.Bd7 nLdxd7-d8 3.Qf3+ nLxf3-g2=
1...Kg3 2.Bh7 nLxh7-h8 3.Rb3+ nLxb3-a4 4.Qg2+ nLxg2-h1=
neutral Locustで3方向から白Kに睨みを利かせて動けなくするのだが、最後はセルフなので、黒Kに逃げられたりしないような局面を構成しなくてはならない。
特にset playでの1...Ba4(ambush!)は、良く成立したもの。
(239)上田吉一(Problem Paradise Issue no.50)
S#4 2sols. b)S=4 (3+3)
K-Madrasi
Grasshopper b7
Giraffe f3
K-Madrasi:「同種の敵の駒から取りを掛けられると、その駒は動けなくなる」というmadrasiのルールをKにも適用したもの。
Grasshopper:Qと同じ方向に、駒を一つ飛び越えてその次の桝に着地する。そこに敵の駒があれば取れる。
Giraffe:(1,4)-leaper。
a)1.GIg7 Gh7 2.GIh3 Gh2 3.GId2 Gc2 4.GIc6 Gc7#
1.GIb4 Gb3 2.GIf3 Gg3 3.GIg7 Gg8 4.GIc8 Gb8#
b)1.GIb2 Gb1 2.GIf1 Gg1 3.GIg5 Gg6 4.GIc6 Gxc6=
1.GIe7 Gf7 2.GIf3 Gf2 3.GIb2 Ga2 4.GIxa6 Gxa6=
Giraffeに導かれるようにして、盤を周回するGrasshopper。白の初手が4通りあり、そのそれぞれに対応する解があるのだが、それらはa)とb)とで右回りと左回りの解が一組ずつ対をなしている!信じられない程美しい作。
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