先週に引き続き、“Anticipatory Self-pin with Critical Move by Pinning Piece”からの作品紹介です。
(4)Christer Jonsson(The Problemist 2005)
H#2.5 2sols.(5+7)
1...Bf1 2.Qe2 Rc4+ 3.Kd3 Se5#
1...Rc1 2.Qc2 Sf4 3.Kc3 Se2#
critical moveを白R/Bの最遠移動で表現した例。すっきりとして嫌みのない仕上がりがJonsson流だ。
(5)Zdravko Maslar(Die Schwalbe 1989, 3rd Prize)
H#3* (9+3)
set:1...Rd1 2.Sd2 Sf5 3.Kd3 Sd4#
1.Sa3 Bb1 2.Sc2 Sd5 3.Kd3 Sc3#
白Sがバッテリーを作ってすぐ開く。対照性も完璧だし、本手順でのUmnovが何ともお洒落。
(6)Christer Jonsson(Springaren 1992, 2nd Prize)
H#3 2sols.(5+10)
1.Sc4 Ba7 2.Sb6 Se3+ 3.Kc5 Rc4#
1.Sc2 Ra4 2.Sb4 Sf4+ 3.Kc4 d3#
黒Sが2度ずつ動いてラインを閉じる。ただ、作意に全く関係しない右上の塊は、作意の味が良いだけに残念な配置に見える。(だが実際に調べてみると、例えばSf4,Rf5など防がなければならない筋が沢山あり、流石のJonssonもかなり苦労したようだ)
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