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2014年12月07日22:19

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Advanced Course of Retrograde Analysis(5)

 いつも通り、第4問の略証を書いておきましょう。

第4問 以下の駒を色分けし、最終手を決定せよ
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 前回も触れた「両方のKに同時にチェックがかかることはない」という原則からいって、この2つのKのうち一方にはチェックがかかっていない筈である。それはどちらだろうか?
 もしKh8にチェックがかかっていないとすると、Kh8と同色の駒はQf6,Rg8,Rh7ということになるが、これはQf6とRh7によってKf7にありえない両王手がかかっているのでダメ。となると消去法でチェックがかかっていないのはKf7だ。
 すると、Kf7と同色の駒はQf6,Rf8,Bg6,Sh6,Rh7と実に5枚もある。当然残りの駒は別な色だとして、さてどちらが黒でどちらが白なのだろうか?

Kf7が白の場合は、以下のような図面になる。すると最終手はRg7-h7となるが、これだと更にその直前の黒の手が存在しない。(これをretro-stalemateという)すなわちillegalである。

(Kf7が白の場合)
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従ってKf7は黒ということになり、その場合の局面は以下のようになる。これでもillegalに見えるかもしれないが、この局面ではRetract:1.Rg7-h7 Ph7xg8=R 2.Sg4-h6 Ph6-h7...という戻しが可能である。

(Kf7が黒の場合)
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第5問 白Qの最初の手は?
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 ややイジワルな訊き方ですが、こういうのもレトロのうちということで御了承下さい。
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