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2014年12月06日22:34

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温故知新(詰パラ509号)

 最近、気が向いたら読売新聞に発表した旧作をtwitterに載せているのだが、そのうちの1作にW先生から「あんまおもろない」との御神託が(泣)。あんなのにマジレスされても、こちらもリアクションに困るんですけど…。

 さて、今日読んでいるのは詰パラ509号(平成10年8月号)。大学から誰かさんの作を、そしてフェアリーランドから橋本、内田両氏の作品を紹介しよう。

高坂 研
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(詰パラ 平成10年8月号)

41飛、22玉、33と、イ同桂、23香、ロ同玉、21飛成、ハ22銀、41角成、ニ13玉、
A22龍、同玉、34桂、同飛、23銀、13玉、35角成、ホ24飛、14銀成、ヘ22玉、
34桂、21玉、22歩、12玉、23馬、同飛、13馬、同飛、24桂迄29手詰。

イ13玉は35角成、24金、23と、同玉、21飛成、22合、41角成、33玉、34香以下。
イ同玉は43角成以下。
ロ13玉は11飛成、12金、35角成、24銀、14歩以下。
ハ22香は41角成、13玉、35角成、24合、11龍以下。
ハ22金は41角成、34玉、35角成、43玉、42馬、同玉、22龍、32合、34桂、同飛、43歩以下。
ニ24玉は35角成、15玉、11龍、同銀、17香以下。
A35角成は24金で逃れ。
ホ24金は同馬以下。
ヘ12玉は34馬、21玉、43馬、22玉、32馬引以下2手長駒余り。

 金気が殆どなく、広い初形。手のかけ方に戸惑うかもしれないが、角の長い足を活かしながら、玉の1筋への遁走を防ぐことを考えると、それほど紛れることはない筈。ポイントは12手目に34桂と捨てておく手で、飛を呼び込んでおくことで35角成に対する24金を防いでいる。ここにさえ気付けば、あとは気持ちの良い収束が待っている。
 しかし問題はその収束。14銀成に対して12玉とすると34馬、21玉、43馬以下2手長駒余りの変長になってしまう。おぼろげな記憶によると、作り始めには攻方22歩があった筈だが、途中で意味付けを忘れて省いてしまったようだ。初形からは予想できないであろう豪快なフィニッシュがウリの心算だったのに、その肝心な箇所にキズがあるとは…。よほど捨てようかとも思ったが、捨てきれなかった。まだまだ甘いねえ。

神無七郎
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対面バカ自殺詰 12手(詰パラ 平成10年8月号)

48金、47角、同玉、59玉、95角、94銀、58金、57角、94金、86飛、
48銀、同角成迄12手詰。

 角対、銀対、そしてまた角対と、何もない空間にどこからともなく合駒が湧いてくるのが、この種の双裸玉の面白さ。それにしても、こういうのってどこから作るんだろうね?

内田 昭
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バカ自殺ステイルメイト 12手
(詰パラ 平成10年8月号、第11回妖精賞)

16角、27角、同角、38飛、94角、85飛、38角、同玉、88飛、同飛成、
49角、同玉迄12手。

 12手後には初形に88龍が加わった図が再現される。まるで魔法を見ているかのような手順で、妖精賞も当然の傑作!
 この作者はこの頃、同様のテーマの表現を模索していたようで、プロパラにも以下のような作品が発表されている。これも引用しておこう。

*参考図
内田 昭(Problem Paradise Issue no.10, 8/1998)
フォト
バカ自殺ステイルメイト 12手

36飛、37角、同飛、38角、93角、66飛、38飛、同玉、16角、同飛、
39角成、同玉迄12手。

 こちらは12手後に、攻方16飛が玉方16飛になる。これも傑作。
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