インフルエンザワクチンに関しては歴史的に検証ができています。
その昔、ヨーロッパで数年にわたってインフルエンザワクチンの集団接種が行われ、
結果として「インフルエンザに感染する人間の数」に変化がないと判明。
ヨーロッパでは集団接種が中止されました。
日本ではそのころ、集団接種が開始されたばかりでしたが
ヨーロッパの報告を聞き、早々に集団接種がやはり中止されました。
ヨーロッパのえらいところはその後です。
数年にわたって「集団接種を行った」時代とそれ以後が比較検討され、
結果として
「老人と乳幼児のインフルエンザ死」が、集団接種の時代には
圧倒的に低かったということが判明したのです。
集団接種は学校にいる児童に対して行われていました。
児童自体への感染率や学級閉鎖になる率は変化はなかったけれど、
免疫力の弱い、児童の周辺にいる老人や乳幼児は
十分に守られた、という結果です。
実は日本でも、某私立学校での調査で同じような結果が出ています。
「学級閉鎖になる回数は変化しないが閉鎖日数が短くなる」という結果です。
ワクチン接種は個人のためではありません。
誤解されるのを承知で極端な言い方をすれば、
ある個人にどれほどひどい副作用が起きたとしても、
結果として社会全体に利益をもたらせば、そのワクチンは「有効」なのです。
人類が個人で自然の中でばらばらに暮らしているのなら
ワクチンは無用で不要ですが、社会を作って集団で暮らせば、
一定確率でおきる疾患は明らかに社会運営を妨害します。
「多数の人間がその疾患にかかって社会運営を妨害するのを防ぐ」のが
ワクチンです。
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