前日記 大作戦17
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2012年7月31日 ベルニナ ルート4 峠を越えて
アルプ・グリューム駅からの乗客で列車内も満席、私メも景色に沿って左右の車窓に移動も無理になりサンモリッツに向かって左側の座席をキープ。駅を発車すると森林限界を越えたのか高い木は見当たらなくなり岩と背の低い高山植物だけの荒涼とした風景になります。そして峠の湖、ビアンコ湖の堰堤が見えてきました。堰堤がある事から完全な自然湖ではないようで地図で見ると水力発電所の水源地にもなっているようです。峠に湖というのも日本には見られない地形で氷河が地面を抉っていった成せる技といったところでしょうか。スイスはこのような地形が何箇所もあるようで、前日に乗車した氷河急行の時もアンデルマットからすぐのオーバーアルプ峠も湖がある地形でした。
堰堤を過ぎるとビアンコ湖湖畔に出ます。(写真拡大可) 白い湖という意味だそうです。10年位前にマイミクのVTRで観せてもらった、あの絶景の中を列車で通過します。
そして峠駅であるオピツィオ・ベルニナ駅に到着。(写真拡大可) 標高2253mはラックレールを使わない粘着線路だけの鉄道線としては欧州一標高の高い駅です。駅舎などの施設は線路より高い土手の上にあるので列車からは、あまり見えません。写真は事業車のモーターカーと貨車。ビアンコ湖奥に見えるのはMassal Mason山(3032m)と、雪に見えるのは氷河です。
マルタイ(マルチプル・タイタンパー 砂利突き硬め機)も止まってました。(写真拡大可)
オピツィオ・ベルニナ駅を発車して後ろを見たところ。(写真拡大可) 線路の一番高い位置に駅がある事が判ります。
ビアンコ湖対岸にはカンブレナ氷河が見えてますが、ちょっと雲がかかってしまい残念・・・(写真拡大可) 氷河谷筋下の湖の際には砂利取りプラント?が見えてます。
ビアンコ湖を過ぎると、すぐ横の小さな湖のレイ・ナイル湖の横を通過。この先にも、もう一つ小さな湖があります。(写真拡大可)
ベルニナ・ラガルブ駅ではディラノ行きの列車と交換。後部には2両のオープン客車、さらに後ろには貨車も連結された客貨混合列車。(写真拡大可)
次のベルニナ・ディアヴォレッツァ駅は、すぐ横からディアヴォレッツァ展望台へ連絡するディアヴォレッツァ・ロープウェイが出ています。写真は往きのバス車内から撮影したもの。(写真拡大可) この付近は集落などはありませんが駅間隔が短く、またリフトも多数あるようなので冬シーズンにはスキーで賑わうのでしょう。
トラクターの軌陸車も止まってました。(写真拡大可) 見えない位置にあるアームの先には草刈機のようなものが装着されてます。奥に見えるのは製雪機かと。ベルニナ・ディアヴォレッツァ駅。
モルテラッチ駅少し手前のヘアピンカーブを通過中。
モルテラッチ駅の少し先にある信号所でティラノ行きのベルニナ急行と行き違い。モルテラッチ〜ズロヴァス。
ベルニナ・ディアヴォレッツァ駅を過ぎた辺りから雲が厚くなってきたように思ってましたが、ここに来て急に土砂降りの雨に遭遇。我々は開いてる窓を閉めれば良しですが後部のオープン客車の乗客はどうなったんでしょう・・・
ポントレジーナ駅で見かけたラッセル車。(写真拡大可) 先程の土砂降りも通り雨だったようで早くも小雨状態です。
ポントレジーナ駅はサメダンへ向かう別線と合流するターミナル駅でシェーマの入換ディーゼル機関車もいました。(写真拡大可)
サメダン方面からの列車が到着。(写真拡大可) レーティッシュ鉄道では珍しい運転室付きの客車が先頭でした。
サメダンからの列車の機関車側。(写真拡大可) 帰国後に知った事ですがベルニナ線は直流電化、サメダンからの別線は交流電化でポントレジーナ駅は構内での交直切替えが行われる駅。その為かこの交流機関車は到着してすぐにパンタを下げてました。
日本では見られなくなった各駅貨物取扱いが、このレーテッシュ鉄道では現役です。(写真拡大可)
ポントレジーナ駅を発車してすぐの留置線で見かけたタンク車。(写真拡大可) 何故か真ん中が少し垂れ下がってます
この頃になると雨も止みました。
ベルニナ線と、ほぼ並行して走るサメダンへ行く別線、プント・ムラグル駅近くから出ているムラグル ケーブルカーが列車内から見えます。一気に700mも上がります。(写真拡大可)
頂上駅のムオッタス・ムラグル駅は森林限界の先。標高は2454m (写真拡大可)
ツェエリーナ付近では屋根なし教会と言われるサン・ジャン教会が見えます。前日の氷河急行、今日の往きのバス、そしてベルニナ線内からと三度目の車窓見学。
橋を渡れば終点サン・モリッツ駅。
定刻通りの16:06、サン・モリッツ駅到着。左の電車がティラノから乗ってきたR1656列車で直流電車。中央奥と右はアルブラ線の交流電化の列車。
ヤードには何故か1両だけマッターホルン・ゴッダルト鉄道(マッターホルンの麓、ツェルマットの
鉄道)の2等客車がいました。
こちらはレーティッシュ鉄道2等客車。
反対側の線にはアルブラ線の列車。(写真拡大可)
終端ヤードには昨日はここでは見なかったプルマン客車(中央の青&クリームのツートンカラー客車)が見えます。(写真拡大可) これは後でゆっくりと・・・
シェーマの入換ディーゼル機関車が作業を始めたところで我々団体も移動を開始。まだ見てたいですが、とりあえずはここで終わり。
サン・モリッツ市内ではディナータイムまで約2時間半の自由時間。ここでガイド氏が提案してきたのはケーブルとロープウェイを乗り継いでサンモリッツ北のピッツ・ネイル展望台方面へ行きませんか? との事。このケーブル&ロープウェイはサン・モリッツ市内交通扱いでガイド氏が人数分持っているサン・モリッツ市内無料パスが使えるので運賃は不要。実はこの時間帯はサン・モリッツ駅で列車を撮ってようと思ってましたが2時間も同じ列車を撮り続けるより、まだ乗っていないスイスのケーブルカーに乗る、ってのに魅力を感じて私メも両親と共に、このケーブル臨時ツアーに参加することにしました。サン・モリッツ駅からケーブル駅までチャーターバスで5分程の移動。ここで時間的に最終便の関係で途中のケーブル駅のゴルヴィグリア駅までしか行けない事が分かりましたが、ここからでも展望が楽しめるそうなのでケーブル駅に向かいます。向かったのはツアーグループの半分位だったっけ・・・
ピッツ・ネイル展望台への連絡ケーブルカー乗り場サン・モリッツSMBB駅は旧市街広場から少し裏に入った地下駅で案内看板が無ければ周りの建物と同化してて見落としてしまいそうです。ケーブルカーは途中で1回乗り換えてケーブル、ロープウェイ乗換駅のコルヴェグリア駅に向かう事になります。
車両は多扉車で各スペースは仕切られており車内の移動はできません。シートも一応ありますが仕切りの壁はスキー板を立てかける構造になっており横以外の前後の見通しは悪く、ちょっと窮屈な感じです。
下のケーブルは距離は短くトンネルを出るとすぐに中間点の行き違いです。何とか反対側のケーブルカーを撮る事が出来ました。(写真拡大可)
ほんの数分で乗り換え駅のシャンターレラ駅に到着。上のケーブルカーは距離が長いためか2両編成。(写真拡大可) こちらも多扉車で各スペースは壁で仕切られてますが、この壁が下のケーブルよりも高く前後は殆ど見れません
写真は上の駅、コルヴェグリアで撮影したもの。
ケーブルカーに架線が無いのと、天井の設備を見ると停車中時のみパンタグラフで架線と接点を持ち、バッテリー充電で対応してるものと想像。
こんな荷物貨車が置かれてました。シャンターレラ駅。
軌道敷はコンクリートで固められた・・・スラブ軌道?
軌間は残念ながら判りません。1000mm以上はありそうだし1435mmよりかは狭そうだし・・・ 下のケーブルと同じ軌間だとは思いますが。
シャンターレ駅を出発してすぐ横に見えた荷物線? 何か発電機?のようなものも見えます。その奥は下のケーブルカー駅。
途中、撤去されたケーブル軌道跡が見えました。設備全体が新しく見えるので数年前に全体の設備更新工事が行われて軌道も一部が付け替えられたようです。その古い軌道跡のコンクリート道床が残っているようです。(写真拡大可) 奥にはサンモリッツの街とサンモリッツ湖が見えてます。
ケーブル終点コルヴェグリア駅、標高2486m・・・いきなり走ると高山病になるには充分な標高です。線路には冬季の雪対策と思われる扉が見えます。自転車は、これからダウンヒルを楽しみながらサンモリッツまで降っていくのでしょう。
この先ピッツ・ネイル展望台へのロープウェイの運行はあと1本のみで上がってしまうと降りてこれません。従って我々はここで引き返す訳ですが、せっかく来たので折り返しまでの僅かな時間ですが駅に隣接した展望台へ出て景色を楽しむ事に。最終ケーブルの発車時間までは10分ちょい・・・
東方向を見ると虹がでています。この付近は雨は降ってませんが、まだ天気は不安定なようです。
今乗ってきたケーブルカー線路と先に見えてるのはサンモリッツより西のシルヴァプラーナの街とシルヴァプラーナ湖。(写真拡大可) 画面上中央チョイ左のひときわ高い峰はピッツ・コルヴァチ 3451m。
南方向にはスキーリフト乗り場が見下ろせますが、その制御室?の青い設備がモノレール?車両みたいに見えて
とまあ、景色を楽しんでるとアッという間にタイムアップ。今度は下りケーブルの乗客となります。
途中、マーモットがよく出る場所があるんですヨ、とのガイド氏の案内で注意して観てたら居ました!(写真拡大可) 旧ケーブル線の廃線跡付近です。
続く
大作戦19
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2012年リスト
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