欧州瑞西攻略大作戦1
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2012年7月27日 その1 ユングフラウ登山
この日はロンドンオリンピック開会式の日ですが、このスイスツアー計画時はオリンピックの事をぜーんぜん考えてなくて、申し込んだ後にオリンピックのスケジュールを知った次第で。。。
その為か成田ではオリンピック ロンドンへ向かうらしい人達も見かけました。
ツアー実質初日の27日はグリンデルワルトから登山鉄道に乗ってユングフラウ登山。欧州の鉄道に乗るのも、狭軌登山鉄道に乗るのも勿論初めてで、ワクワクの1日目です。
団体での乗車なので、あんまり意識してませんがグリンデルワルトからユングフラウの往復乗車運賃は1万円近くもするんだとか。日本でも黒部渓谷鉄道や黒部ルートのケーブル、トロリーバス等がかなり割高感がありますが、ここはそれ以上です。古くから観光開発の手が入った為に交通手段は当時は鉄道がベストだったようで、軌道鉄道によってユングフラウ山頂近くまで鉄道が敷かれました。これが少し時代が後にずれてしまうとケーブル&ロープウェイに頼ったでしょうが、鉄道であるこそ世界から多くの観光者が訪れてるように思います。狭軌小型車両とは言え輸送力はロープウェイなどとは比べ物にならないくらい大きいですし。
ユングフラウの展望台駅までは2つの私鉄登山鉄道を乗り継いて行きますが、上部のクライネシャイディック〜ユングフラウヨッホのユングフラウ鉄道が全通100年にあたり、スイス政府観光局が日本のアニメ「アルプスの少女 ハイジ」のキャラを使って観光キャンペーンをしていました。
スイス政府観光局の「ハイジ」ポスター、マルシーを取った正式なもの。しかしだ・・・ユングフラウにハイジはかなり強引?
ユングフラウはスイス中央部に対してハイジのいた世界と言われてる原作者が一時期滞在したマイエンフェルトはスイス東部。電車の窓も無理やり?下部を開けてるし
(ヨーロッパの鉄道車両は基本窓上部しか開かない)・・・なんてのは屁理屈かな?
朝、日の出前に目が覚める。窓のカーテンを少し開け外を見ると・・・前日の到着は夜だったのでよく判りませんでしたが・・・
真正面がアイガー北壁! そして夜明けと共に山頂部から日が差し始めます。写真では見慣れてた、あの風景が目の前に! (写真拡大可)
グリンデルワルトは標高1000mと高く、夜明けの時間帯と行く事もあって、結構涼しい。朝食はレストランでバイキング。パンはドイツパンなのか? 固いのが多く、チーズもデッカイ塊から自分でスライスします。
朝食を終えて部屋に戻ってからのアイガー北壁。今日は晴天のようです。
アイガーから少し目を落とすと、いかにも欧州らしい建物が見えます。遠くに見えてる草原(アルプ)の中をユングフラウ方面へ上がっていくヴェンゲルン・アルプ鉄道の登山鉄道線が見えてます。
アイガーホテルからグリンデルワルト駅までは徒歩10分程。山間の街ですが横移動なので、さほど坂道はありません。途中には普通に止まってるトラックも日本では見慣れないタイプなので、撮影対象に。
グリンデルワルトの路線バス発着所。ハイデッカーバスは中距離路線でしょうか。
グリンデルワルト駅。下界のインターラーケンからのベルナーオーバーラント鉄道の終点、そしてユングフラウ&アイガー方面のクライネシャイディックへ登るヴェンゲルン・アルプ鉄道の起点です。日本の駅とは違い、道路がそのままホームになってる感じで駅構内という仕切りはありません。
オーバーラント鉄道側の線路で軌間は1m。駅自体が併用軌道のように思ってましたが、ホームは道路と一緒でも線路は独立した専用軌道でした。構内配線が数年前と少し違うのは帰国してから気付いた次第。
こちらは隣のヴェンゲルン・アルプ鉄道。完全ラック鉄道なので平地でもラック軌道があります。ラックはリンゲンバッハ式。確か動力&制動はラックの歯車に伝えられ両脇の車輪は車体を支えるだけ、みたいなものだったかな?軌間が80cmなのでベルナーオーバーラント鉄道からの直通運転はできません。
ラック鉄道の末端。
あれこれ目移りしていろいろ見てたら、気付くとベルナーオーバーラント鉄道の列車が到着して駅が一気に賑わい始めます。屋根上のものは昔は写真を見て何故かクーラーと思ってましたが、実は抵抗器
涼しいのでクーラーなんか必要ない(・・・と思う)
我々は団体乗車なので乗車車両が指定されてるようですが登山電車は1編成2両しか止まってません。どうするのかと思ってたら・・・
車庫のある隣駅グラントがら次々と列車が到着。勾配の関係で2両編成しか運行できないので、多客時は続行運転が行われるようです。
列車が走り出すと、およそ鉄道とは思えない程、勾配で傾きます。普通のバスでもこんなに傾かないぞ
グリンデルワルトを出発すると、まずは谷底に降りていくので急勾配を下っていきます。
グラント駅の車庫。列車は殆ど出払ってる状態?
ラック鉄道のクロスポイントめっけ! 歯車レールが向きを変えて対応しているようです。ここからはクライネシャイディックに向けての上り勾配が始まります。
途中駅のブランデックとアイガー。駅自体もケーブルカー線並の勾配です。私メの乗車してるのは動力の無い客車で、話に聞いてたラックの噛み込み音や煩い?モーター音がありません。
続行運転なので先行している列車複数が見えます。草原は牧草で、これを「アルプ」と言うそうで、これが多数あるという意味が「アルプス」なんですね
もう一息で峠の終点です。(写真拡大可)
終点クライネシャイディック駅。ホームは無く併用軌道になってます。近年になって一部低床のトラムタイプの電車が入線してますが、旧来車に比べると随分つまらないデザインに見えるんですが
鉄道線自体は、この峠のクライネシャイディックを越えてラウターブルンネンまで下っていくラウターブルンネン/ミューレン山岳鉄道線となりますが、列車は全て峠のクライネシャイディック止まりで直通運転はありません。
ユングフラウ鉄道とユングフラウ山。(写真拡大可) ここからこの鉄道線に乗り換えですが、これで終点展望台へ行くとユングフラウに近付きすぎるのかユングフラウ山が、あまりよく見えない状態になります。
ユングフラウ鉄道の軌間は1mでラックはアプト式に似たシュトルプ式。完全登山鉄道なので平地もラックレールがあります。また電化方式が三相交流という珍しいもので、屋根上にはパンタグラフが横に2列に並んでいるのが見られます。
・・・てな事を乗り換え時間が10分では、ゆっくり見てる時間もなく慌ただしく着席、間もなく出発です。駅での撮影は帰りに任せることにして・・・時間があるのかどうか判らないけど・・・
ここで既に標高2000mを超えてます。(写真拡大可)
この鉄道線は地上を走るのは全線1/5程の最初の1駅間だけで、後は全てアイガーの岩山を掘り抜いたトンネル線です。しかし、この僅かな地上線部ですが標高の高い何も遮るj物のない牧草地の中を行くので絶景を楽しめます。
車内にはモニターがあり日本語でも案内、ハイジが登場してました。声も日本のアニメと同じ杉山佳寿子なので違和感が無い!
トンネル内の中間駅、アイガーヴァント。長いトンネル内には中間駅が2つあり、絶壁の真ん中に開けられた窓から外を見る為に登り列車のみ各駅約10分の停車時間が設けられてます。(写真拡大可)
アイガー北壁のド真ん中に開けられた窓から、遥か下にグリンデルワルトが見えてます。昔は柵以外何も無かったそうですが、現在は丈夫なガラスが嵌め込まれてます。
アイガーの真下を潜り次の中間駅のアイスメーア、対向列車が発車していきます。標高は既に3100mを超えており、かなり寒いです。アイガーヴァント駅と共に急勾配の途中にあります。
この駅の絶壁窓はアイガーの東面になり氷河が見えます。スーデリッヒ氷河って発音すんのかな・・・? ガラス越しとはいえ初めて観る氷河です。
メンヒの真下を潜って終点ユングフラウヨッホ駅着。標高3454m、欧州鉄道駅の標高最高駅です。気温も冬と変わらず、下界が真夏ですから真冬の服装も必要な服装荷物が多いツアーとも言えます
さすがにこの駅は平坦です。
しかし時間が良いのか、駅はえらい混みようで、日本人も多いですが世界から観光客が来てる感じです。駅は数箇所展望窓がある以外は、ほとんど地下です。
展望台へはエレベーターで上がります。
スフィンクス展望台、標高3571.5m。物凄い細く切り立った崖上の尾根にあり、周りは絶壁! 柵が無ければ私メは恐くてとても・・
南側に見えるアレッチ氷河。正面遠くの尖った山はエッギスホルン? 画面下にゴマ粒みたいに5つ並んでるのが人間ですから、その規模ときたらもう・・・(写真拡大可)
遥か下に先程通ってきたクライネシャイディック駅が見えてます。(写真拡大可)
氷の宮殿回廊歩きは両親が辛いと思いパス、雪原に出れる場所へ先回りです。
雪原地区は尾根上の僅かな傾斜のゆるい地形の場所。上にチラリと見えてるのがスフィンクス展望台。右はユングフラウヨッホ駅に隣接した展望施設で北向きにあります。
北東方向にはメンヒが見えます。しかしこの標高、充分高山病になる高さなので、歩きは常にゆっくり、走りは絶対禁物です。
ユングフラウヨッホ駅に戻ると列車の到着まで少し時間があったので、地下構内をいろいろ撮影してみます。これは無蓋貨車。
別の線(ホーム)に入線していく列車が見えました。
この後はユングフラウ鉄道の列車に乗って山を下り終点一つ手前の駅で下車、2km程のハイキングになります。
続く
大作戦3
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