8月21日
日曜日の作戦予定は秋田市内から旭川沿いを20km程遡った所にある仁別(にべつ)森林博物館で開かれてる東北林鉄資料展。ここも17年前のJEEP林道ツーリングの時に立寄ってますが、その時以来の訪問です。この場所は公共交通が無いのでレンタカーで向う事になり炎天下の歩き・・・というのが無いので、だいぶ楽な気分です。
尽日深夜まで前祝い&打ち合わせ&雑談をしてたので予定よりちょっと寝坊
同行者との合流地点秋田駅中央コンコースには15分遅れを連絡して作戦開始です。天気は少し雲は多いけど晴れ、暑くなりそうです。
信号待ちで秋田中央交通のバスを撮ったり・・・
秋田駅前での秋田犬・・・あまりに出来すぎた組み合わせに我が目を疑った?
飼い主は横でウン●の処理中で写真フレーム内に入れたり声をかける事は出来ず
秋田駅コンコース跨線橋から線路を見下ろすとJR軌間1067mmに混ざって左にはスタンダードゲージの軌間1435mm線路が見えます。ミニ新幹線方式で秋田まで乗り入れてる為ですが、見える限りたった1本で途切れてる辺り、えらくあっさりしてるなぁ・・・と思ったり。
このアッサリ感、昔見た西オーストラリアのイースト パース駅に似てなくもない??と思ったり
(西オーストラリア鉄道は軌間1067mmですがイーストパース駅は大陸横断列車インデアンパシフィックの終着駅であることからスタンダード1435mm軌間の線路も敷かれてました。もっともこちらは機回し線はありましたが)
秋田駅東口に抜けるとバスターミナルには秋田中央交通「釣りキチ三平」バスが。原作者が秋田出身ですからねぇ
駅東口はかって貯木場があり、ここから仁別森林鉄道が出ていましたが現在は跡形も無く整地され当時の面影は全く残ってません。今でも駅裏口的なものでターミナル駅前にも拘らずバスターミナルと駐車場ばかりでビジネスホテルが1軒あるだけ。そんあ一角のマツダレンタカーから出発です。
そのままストレートに博物館に向っても、まだ開館時間には早いので少し軌道跡を見てみる道草をば
藤倉水源池堰堤と車道より1段下の左中央に見える小道が軌道跡。
この後1.5km程先の仁別駅跡から軌道跡を歩いて来て写真の写っている場所で折り返し、再び仁別駅へ向いました。
途中トンネルを見つけましたが軌道敷き方向と向きが違います。写真では右の道が軌道跡。方向が合わないトンネルに「?」でしたが、博物館でこのトンネルが砂焼き場と知りました。しかし砂を焼くだけでトンネルを掘り抜くのは、ちょっと不自然なので軌道道床を開設行く過程でトンネルを掘った時点で進路が変更になり本線は旭川を橋で渡って対岸を進んだ・・・と想像してますが。
旭川と軌道跡の道。一応遊歩道とありますが車止めなどはありませんが、車両での通り抜けは出来ない作りでした。
仁別駅跡入り口。ここに来る少し前に発刊された「私が見た特殊狭軌鉄道」に現役時の仁別駅が掲載されていたので、その写真と見比べながら現在の様子を観察しましたが遠景以外同じものが無いほど面影はありませんでした
それでも現役時の写真撮影地点は何箇所か特定できましたが
博物館へ向う途中の車道横に残る支線の林鉄コンクリート橋。17年前も同じ物を撮影してトワイライトゾ〜ンMANUAL4誌に掲載したものです。当時とあまり雰囲気変わってませんでした。
途中プチ軌道跡探索をしたので到着した仁別森林博物館は既に開館してます。
まずは実車から、と言う事で入り口横に置かれてる北海道北見営林署のBaldwin 米国製SL。
裏に回って保存されてる運材台車などを。
他の林鉄ではあまり見たことの無い索道巻上げ車、つまりウインチ車。17年前に見た時は気にして無かった事で、その後に気になった事・・・自走できるのか? でしたが、ちゃんと車輪にもチェーンが架かってたので少しなら自走で移動できたようです。しかし車両フレームの上のドラムフレームが舟形(修羅形)など試作的ものだったのでしょうか。
ホッパ車。小型ですが床はちゃんと山形になってます。何故かこれだけ何の説明版も無く周りや上にガラクタが置かれ・・・
17年前は屋外で塩害の影響を受けて結構ヨレてた酒井製F型ボギーディーゼル機関車は数年前に綺麗にレストアされて屋内に展示されてます。
運転室内にはモニターが付けられ当時の短編映画が観れます、が、これを取り付ける為に機関車にボルト穴を開けられたと思うとちょっと複雑な気持ち
箱型ボディーなので林鉄機関車にしては大きく見えますが、中はこのようにガランドウに近い?印象。中央の茶色の円筒形のタンクは多分燃料タンクで、その後ろのラジエーターもファンが見当たらないので、これじゃあ連続上り勾配ではオーバーヒート気味だったんじゃないか? と思ったり・・・確かそんな話も聞いた事があったような・・・
床下はトランスファと長〜い動力シャフト。屋内展示ですが、車内やこーゆーとこは意外に自由に撮影できる状態でした
F型機関車の足元には外のボールドウインSLのメーカーズプレート。あ〜、えーもん見たぁ
レールサイズ標本。ここは珍しい古いドイツ クルップレールも展示されてます。
機関車の横に張られてた張り紙だけど・・・リスが栗を抱えてる
これってク(以下自主規制)
そして特別展の資料展。ここへ来る計画を立てる時に電話で問い合わせたら、ブログ編集長敬白で紹介されてから問い合わせが多いです・・・と嬉しそうに話されてましたが、それもあってかkの特別展、当初は8月末で終了予定でしたが後日ネットを見ると冬季閉鎖のギリギリまでの11月、確か3日まで会期が延長されたようです。但し博物館は週末しか開館してないみたいなので、行かれる方は要注意されたし。
資料文献に書かれてある線をどんどん描き込んで行ったという東北管内全域地図。これを見るだけでもはるばる来た甲斐があります。青森森林博物館でも張り出されてましたが、こちらは原版・・・みたい。時代によるズレを無視して描き込まれてますが、物凄い数の林鉄が存在した事が判ります。
展示されてる資料や写真をじぃ〜〜っくりと見て一息入れて外を見ると・・・ありゃりゃ土砂降り? こんなの聞いてないぞぉ〜〜
時間があったらここより奥の遊歩道に残る林鉄インクライン跡を観に行こうと思ってたんですが・・・ジタバタしてもしゃーないので昼飯を食べてると雨も止んできました。地元の方に聞くと山蛭が出るとの事・・・夏の雨後となると山蛭の抜群の環境
蛭が確認されるまで歩こう・・・と言う事になり約2km先のキャンプ場まで車を走らせ、まだ雨の残る遊歩道を歩き出します。
少し坂を上がって軌道跡に出る頃には殆ど雨も止んでました。で、事ある事にお互いの足元を蛭チェック
駐車場から10分程でインクライン跡下に到着。犬釘が刺さったままの枕木がズラッと残ってます。ここは17年前に来た時は時間が無くて立寄れなかったところで今回初めて見ました。インクラインと言っても傾斜は緩く楽に直登出来ます。仙台 定規林鉄のインクライン跡とはえらい違い
インクライン上部、傾斜の始まる部分。撮影してる後ろにはウインチが置かれてたと思われる野地もあります。
同行者の話だと、この奥はめぼしい物は無いとの事で、ここで引き返し。蛭の心配もあるし
まぁこんなイヤはヤツに遭遇する事も無く戻れましたが。
編集長敬白に紹介されていた博物館近くの務沢駅跡も帰りがけに立寄ってみました。道路の縁石みたいに見えるのがホーム跡だそうです。線路敷地も複線分くらいしか無い場所です。ここも今回初めて訪れた場所です。
さて、このまま秋田に戻っても時間が余るので同行者の提案で仁別林鉄の隣りの林鉄、杉沢森林鉄道起点 杉沢土場の現状を見に行く事にしました。仁別の博物館から約40km、ちょっと時間ギリギリっぽいけど。
ここは17年前にも行った事があり貯木場土場横に立派な小学校があったので、レンタカーのカーナビでも小学校目標にするつもりでしたが表示されません。おかしい・・・と思ってたら廃校になってました。建物は公民館?に利用されてましたが。
その杉沢貯木場土場も廃止されてただの空き地に。門だけは昔のままで洒落た?杉が付いたものが。この門から林鉄線路が出ていたようです。
貯木場周りの柵の支柱は9kg/mレールが使われ、かって林鉄があったことを物語ってます。
貯木場門前から続く軌道跡の道。道が広くなってるのは一部だけで、その先の細い道が軌道跡そのものです。
この貯木場(跡)の横の小学校(跡)には、かって杉沢林鉄機関車と運材台車が保存されていましたが、17年前に訪れた時は少し前に校舎を建替え、その際に保存車は行方不明・・・と地元の方から聞かされました。その後もっと人里の方に移転して保存された事を後で知りました。しかしそれも数年前の北京オリンピック前の屑鉄特需時に心無い役人とずるい屑鉄業者よってスクラップ
、とうとう現車を見る事叶いませんでした
産業機械を文化として見ない悪い例です
時間的に貯木場を見たところで秋田へ引き返し。レンタカーを返した後、駅周辺のイタメシレストランで打ち上げ
同行者はもう1泊秋田に泊まるので、これから夜行バスに乗る私メは少し無理を聞いてもらってホテルのシャワーを借りて汗を流し、夜行ツアーバスの集合場所へ。新幹線で帰れたらどんなに楽な事かぁ
バスは勿論3列シート車。意外に思ったのは何箇所かで乗客を拾っていく途中でスタンドで給油して・・・営業路線バスなら運行中の乗客を乗せたまま給油なんかしないので、この辺がツアーバスたるところでしょうか。疲れもあってかぐっすり眠りました。
翌22日早朝、到着した新宿は土砂降りの雨。
帰って片付けして休憩の後、続きの仕事ォ〜〜〜
1日目はローカル乗り鉄、2日目は廃線跡めぐりの青森秋田作戦、無事終了
青森 秋田林鉄資料展ツアー 1
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1786900242&owner_id=1335677
2011年リスト
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