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2017年08月14日21:01

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清水寺(播州)、花山院菩提寺【西国25番、番外札所】

昨日は、西国33か所の札所めぐりに行ってきました。

花山院菩提寺(番外札所)と清水寺(播州)(西国第25番)です。
西国33か所には番外札所が3つあり、多くの西国札所寺院の
創設に貢献があった徳道上人にちなんで法起院、
西国33か所の札所巡礼の祖というべき花山法皇にちなんで
元慶寺と花山院菩提寺が番外札所となっています。

平安時代、藤原氏は権勢を拡大するために、娘を入内させ、
男児を生ませて天皇の外祖父となることを目論みました。
そして、花山天皇が寵愛していた女御を失い悲嘆に暮れていたとき、
藤原道長の兄道兼は、天皇を唆して出家させてしまいました。
花山天皇を継いで一条天皇が即位し、藤原氏は全盛期を迎えます。

一方の花山天皇は、元慶寺で出家し、仏道修行に励み、
西国33か所の札所巡礼を興すという、仏教界で大きな功績を遺し、
今もなお、多くの巡礼者がその遺徳をしのんで番外札所を訪れます。

そういう場所なので、番外札所は、観音霊場そのものでは
ないですが、非常に身が引き締まる思いがします。

まず、家を7時半に出て、近鉄線、環状線の乗り継いで京橋へ、
京橋から東西線経由で福知山線に入る電車に乗り、9時半ごろ
三田駅に到着します。花山院へはここからバスで15分ほど。
バスは1時間に1本あるかないかなので、時刻表の確認が必須です。

花山院のバス停で下車して、舗装された坂道を20分ほど登ると
花山院菩提寺に到着します。質素な中に高潔な雰囲気があります。
景色を見渡せるところがあり、有馬富士と呼ばれる山を
見下ろすことができます。
「有馬富士 ふもとの霧は 海に似て 波かと聞けば 小野の松風」
という、天皇御製の御詠歌を、景色を見つつ味わいます。

花山院のバス停のところにお蕎麦屋さんがあり、その横の道を
まっすぐ突き当たると、十二妃の墓があります。
花山院が出家された後、11人の女官が花山院を慕ってこの地まで
追ってきたものの、当時、山は女人禁制だったため、
尼となってふもとに住んだとか。亡き女御と11人の女官の墓が
遺されており、「尼寺(にんじ)」という地名となっています。

三田駅に戻って、篠山口方面に数駅行ったところに
相野駅があります。清水寺へはここからバスに40分ほど
乗ったところにありますが、バスは1日2本しかありません。
乗り遅れたら大惨事になります。

かつて清水寺(播州)は、西国33か所の難所として
知られていたそうですが、今は山門までバスが登ってくれます。

清水寺は近代に入ってから、多くの建物が焼失してしまい
以来、今もなお復興が続けられています。
今や多くの伽藍が立ち並んで、往時の道場としての
面影をしのぶことができました。


全力で回ってもニか所しか訪れることができなかったように、
交通が不便なところにありますが、青々とした田園風景に
懐かしい気持ちを抱き、深い山々と花山院の事績に
心が引き締まる思いがしました。
この気持ちを日々忘れずに、頑張っていきましょう。


(写真左)花山院菩提寺
(写真中)花山院から見た景色
(写真右)清水寺(播州)
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