プレイレポ　初音ミクＴＲＰＧココロダンジョン『ダブルラリアット』

　今日は久々にココロダンジョンだぜ！！　最近はトーキョーナイトメアやＢＢＴ、デッドラインヒーローズといった「自分の異能を理解してるプロ」たちのセッションが続いていましたが、ココロダンジョンは思春期特有の前の見えなさと全能感と心の傷でブイブイいわすシステム！　楽しみですッ！！


■初音ミクＴＲＰＧココロダンジョン『ダブルラリアット』

　シナリオはルールブック付属、ＧＭはコバヤシさん。この楽曲実は凄い好きで、収録されてるアルバムも買って持ってるくらいでした。なのでルルブ収録シナリオについてるのを見たときはいつかやってみたいなーと思っていたのです。念願かなって感謝感謝！

　『ダブルラリアット』といえば、繰り返される「この手の届く距離」が印象的なフレーズ。というわけで、「距離」の概念が破壊された不可思議な空間でオトクイに立ち向かったのは以下のオトダマ使いです。


▼音無 旭（オトナシ・アサヒ）　１６歳女性
属性：エキセントリック　オトダマ：巡音ルカ
情景：超気持ちいいなにか
　天真爛漫だが、同時に人の心がない天才少女。誰よりも敬愛する姉を、その才能で無自覚に蹂躙し続けた結果盛大に拒絶され心のウタを失う自業自得っぷり。姉に対しては健気だがそれ以外の全ては消費の対象で、オトダマも若干引いてる。
　ＰＬは田中。

▼海原 出海（ウナバラ・イズミ）　１６歳女性
属性：ラブ　オトダマ：鏡音リン
情景：蒼い孤独な海
　八方美人で誰に対しても明るく優しい少女だが、その胸の奥では「どうしようもないほど大切なもの」を切望し、悪いことに大切さの軽重を「分かれたときの痛み」で計る限界人間。運命的な出会いを果たしたリンとの別れで、どれだけ痛みが残るか楽しみにしている。
　ＰＬは新米さん。

▼小鳥箱 冥（コトリバコ・メイ）　２７歳女性
属性：エキセントリック　オトダマ：初音ミク
情景：無機質な白い天井
　１０代で卒業が一般的とされているオトダマ使いにおいて、アラサーになってもまだやってるダメ人間。趣味を自殺未遂と言い切る大変な厄介。詩的な言葉をつぶやき衒学的な会話を好むが本来の商業はＳＥ。現実世界よりオトダマ時空の方が明らかに活き活きして安定している。また、オトダマの白ミク（軍服を着てて無数に召還したナイフをぐるぐる回転させる）とあまりにも仲が良いため、逆に白ミクに囚われてんじゃねえの説が発生した。
　ＰＬはシェンツ先生。

▼小町 ひかり（コマチ・ヒカリ）　１６歳女性
属性：ホット　オトダマ：初音ミク
情景：去っていく最終電車
　冷静沈着な鉄オタ少女。その心象を反映し、踏み切りの音とともに現れるデフォルメされた新幹線とその車掌・初音ミクをオトダマとしており、移動手段にシーンの舞台に大活躍。誠実な人格強者で、心のありようを鉄道に喩えて話すクセがある。あと、何故か喧嘩がめちゃくちゃ強い。
　ＰＬは浅間忍さん。


■雑感

　「クラヤミクラインくらい限界人間が集まる」ことでお馴染みのココロダンジョンですが、はい見ての通り、サイコと人でなしとダメ人間ばかりが見事に集まりました。やったね！

　久しぶりに見た小鳥箱 冥が、更に最悪な進化を果たしており、前回は基本的にオトダマ空間だから「面白い先輩」くらいで済んでいたのが、今回描写された現実世界での姿は「いたたまれない人」にクラスアップしてました。誰か開放してやってくれ……。

　他人の心を理解しない旭、自分の悪癖をメタ認知した上で中毒を起こしてる出海というサイコ２人がそれに続く中、１人真人間として気を吐いてくれたのはやっぱりひかり＝サンでした。ひかりさん、あんたが俺たちの光だ！！

　ひかりはＮＰＣの心情やＰＣの置かれた状況を鉄道用語で表現するキャラなんですけどこれが非常に的を射ていて、浅間さんやっぱ半端ねえな……となりました。

　シナリオの方は、かなり野心的なギミックが組み込まれており、真相が明かされたときはうなってしまいましたね。また、ココロダンジョンの公式シナリオは、僕の好みからするとちょっと情報提示の仕方がゴツゴツしてて美味く取り扱えない感じを受けることがあるんですが、コバヤシさんはそのあたりうまーく調整してくれてました。流石だ。

　流石といえば、ココロダンジョン特有の「喋る相手がボスしかいないのでその気もないのにボスがヒロインみたいになっちまう問題」もいろいろ考えてボスの言動に手を入れてくれてました。ありがてぇ……ありがてぇ……。

　と、いうわけで大変楽しいセッションでありました！　同卓いただいた皆様、ありがとうございました！　やろう、限界人間！！（最悪の〆）