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2017年10月12日00:33

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プレイレポ TNX『ライブ・ポルターガイスト』

 10月9日がTRPGの日って知ってました? いや、僕が今作ったんですけど。というわけでTRPGの日(僭称)なのでTRPGしてきました! 先日のN◎VAでRLに挑み成功したのに調子に乗って、今度はUL−N◎VAに手を出すことにしたのです!


■トーキョーN◎VA The Axleration『ライブ・ポルターガイスト』

 RLは田中、シナリオはまたしてもNeuro/crowDさんから、サイト内コンテンツ『ウルトラライトN◎VA』より、ソエジマさん謹製のシナリオをチョイスしました。本当Neuro/crowDさんには足を向けて寝れませんわ……。

 選んだ理由は、もちろん安心と信頼のソエジマさんブランドだったからです。タイトルの元ネタが東方Projectで僕が東方厨だからじゃないよ。本当だよ。

 BBTで散々シンプル&ライトなシナリオは作ってきたものの、N◎VAでそれをマスタリングするのは初めてでして、ウルトラライトN◎VAいかほどよ、と思って始めたんですが、「短い」「シンプル」でありながら物語の要素が有機的に絡み合い、それでいて全く難しくなく迷いなくプレイできて、しかもパンチが利いてて印象的という、お手本のようなシナリオ構造でした。

 ソエジマさんとは昔のご縁で何度か一緒にプレイさせていただいたことがあるんですが、PLするにしてもシナリオ書くにしても、とにかくロジカルに/バランスよく/フェアに物事を進めるのが圧倒的に上手くて、このシナリオも予想以上かつ期待を裏切らない素晴らしいものでした。

 やっぱ「住居がヒロイン」の「人情噺」は、N◎VAの2大物語ポイント「我々とはかけ離れた価値観」と「サイバーパンク浪花節」を見事に満たしていてとても気持ちよく「ああ、今ニューロエイジにいるんだ!」と感じながらプレイすることができました。

 さて、そんな普通じゃない普通の“家(HOME/HOUSE)”の話に、運命にみちびかれ訪れた登場人物(キャスト)は次のお2人ですよ。


▼"凡人探偵(コモン・ディテクティヴ)"ソーマ・月宮=チャンドラスカール  35歳男性
コモン◎、シキガミ、フェイト●
 インド人。20年前はブラックハウンドの理想に燃える美少年刑事で、アルトリアとエミヤを足して2で割ったみたいな英霊と共に聖杯戦争を突破したりした主人公中の主人公だったがそれも今は昔、くたびれた普通のおじさんになってしまったかつての英雄のナレハテ。
 美少女ソシャゲに目が無く、依頼には省エネであたり、保身に長けやや卑屈、プライドがないわけじゃないが自分の身が最優先――そんな彼も、今は亡きかつての相棒が遺した“弓”を引く時だけは往年の輝きを一時だけ取り戻す。
 PLはコバヤシさん。

▼三杉ナオト(ミスギ・−) 24歳男性
クグツ=クグツ●、ニューロ◎
 レッドエリア出身で庇護すべき家族を連れ、電脳の才に長けるも行く末はよくてレッガー、普通に考えれば路上の染み。そんな状況から、偶然/運命によって千早のエージェントとして見出された後方処理課のルーキー。
 自分の人生を完全に千早に救われてしまったため、チャラついた「いまどき(ニューロ)」な言動とは裏腹に、自然体で、揺ぎ無い企業への忠誠を魂の根っこから抱いている、ニューエイジのサムライ。
 PLは二次元さん。

■雑感

 クソ楽しかった(1日ぶり何回目か分からない感想)。

 今回、キャスト2人は非常にくっきりと対比的でして、ここが非常に面白かったところでした。

 かつては確固たるスタイルを持っていたはずが迷いの果てに最も大切なものを失い、スタイルも“つまらない人間(コモン)”へと変貌してしまった、30超えていまだ魂の迷い子たるソーマ。

 若年ながら、人生を捧げる確固たる対象を持ち、圧倒的にブレない忠誠心というクグツ●のスタイルが、ナチュラルにしかし鉄芯のように入っているナオト。

 序盤の邂逅シーンでは、お互いのスタイルの違いをにおわせての軽口程度のやりとりだけでしたが、後半ソーマの「キャスト陣唯一最強の武力である“弓”を引くためには肉体的な痛みと精神的な喪失感に耐える“覚悟”が必要」という設定が炸裂して、敵と戦うためには“覚悟”を決めなければならないという状況が現れたわけです。

 ここに及んで、いよいよ2人の差異、「失ったもの」と「人生を決めたもの」の違いが表面化し、互いの生き方/哲学をぶつけ合う様は、まさしく少人数シナリオの醍醐味である濃厚な感情のやり取りの具現でありました。

 ウルトラライトN◎VAは、コンセプトからして、畢竟ストーリーラインがシンプルになります。ということは見通しが立てやすいということであり、時間への圧迫も少ない。結果として、キャストの描写に力を入れやすく、それが「短時間でも満足」の理由の1つなのかなあと思ったりしました。

 もちろん、これはウルトラライトN◎VAの、もしくはこの素晴らしいシナリオによって偶然発生した奇跡的にかっこいい展開だった――わけではありません。

 二次元さんのナオトは、そもそもコバヤシさんのキャストを見てから、年齢やスタイルを逆算して造られたものだったのです。それがもくろみ以上に実際のアクトで生きる形になりました。

 二次元さんというとスモールナンバーを担当したときの凄まじい熱量ですとか、劇ハモが絡んだときのこっちが引くような情熱ですとかに目が行き勝ちですが(僕が)、クレバーにキャストやシナリオを俯瞰してこういう動きができる、高い受けの技術もスゴイ!! 見習いたい……。

 そしてコバヤシさんのソーマ。「かつての英雄がコモンになっちゃった」ギャップの演出で、最初の方はコミカルなロールが多めだったんですけど、徐々に失われた者の悲哀を表に出していって、クライマックス直前に過去と現在への思いが爆発する流れの作り方に圧倒的な練達を感じました。

 2人のおかげで、1本だけれど2本分遊んだような、非常に濃密で、感情の動く素晴らしいアクトになりました。勿論それを支えたのは、堅牢な構造と、品のいい人情話をしっかり提供してくれたシナリオのお陰でありました。

 コバヤシさん、二次元さん、ソエジマさん(そしてNeuro/crowDさん)、ありがとうございました!! めっちゃ楽しかったです!!
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