プレイレポ　マギカロギア『みつばち学園のドグマ』

　先週は、シェンツ先生謹製のマギカロギアを遊んで参りました！！　めっちゃひさびさだぜ！　イェーイ！！


■魔道書大戦ＲＰＧマギカロギア『みつばち学園のドグマ』

　シナリオ＆ＧＭはシェンツ先生。
　「閉鎖的なミッション系女学院」「魔女裁判」「秘密カルト」などの胸躍るワードの数々を盛り込み、ドラマ性に満ちたシナリオを、いつも通りの冷静にして的確な手腕でマスタリングしていただきました。
　本当に要素のまとめ方が上手くて、このジャンルでは「そう、それ！！それがやりたかったの！！」というシーンの連続でした。
　シナリオ構造自体は意識して極めてシンプルにしながらも、エモーショナルな展開で物語にツイストを利かせ、ＰＬに「自分だけの話だ」と思わせてくれる素晴らしいシナリオでした。尊敬しかない！！

▼「贄狩」マーリカ＝ブッチャー　１８歳？女性
領域：獣　経歴：書警／猟鬼　表の顔：学生
真の姿：蟲の翼持つ混沌
魂の特技：《生贄》
　「にえがり」。悪しき魔法を憎悪する、元「闇の心臓」所属の魔法使い。ブッチャーナイフ形状の魔道書を操り、召喚した元型――すなわち“己の一部”を容赦なく引き裂き、解剖し、捧げることで力に変える術を使う。
　“代償なくして力は得られない”という苛烈な等価交換は魂の特技となるほどに刻み付けられているが「それでも」と静かに叫ぶ血塗れのモラリスト。
　ＰＬは新米さん。

▼「星へ届かす手」紫藤真澄　１８歳女性
領域：獣　経歴：司書　表の顔：学生
真の姿：星へ届かぬ翼
魂の特技：《全てを犠牲に星に手を伸ばす覚悟はあるか》
　しどう・ますみ。決して星に届かぬ才が足掻く輝きに魅せられる魔法使い。見目麗しく挙措たおやかだが、「秀才の輝き」を放つか否かが個人の評価基準であり、一般の倫理は知悉しているが通用はしない、異次元の蒐集家。
　「秀才」に手を貸すことで魔法の世界へ越境させるリクルーターの側面も持ち、書籍卿一歩手前の危険な女。ＰＬ曰く「モデルは水乃星透子で、御冷ミァハではない」。
　ＰＬはＮＩさん。

▼「箱庭師」黄泉谷栞　１５歳女性
領域：力　経歴：書工　表の顔：学生
真の姿：宵闇家族劇場
魂の特技：《家族》
　「ミニチュアガーデン・マスター」よみだに・しおり。お軽くウェイ系の見目とは裏腹に、かつて家族を亡くした経験から「あるべきものをあるべき場所に置く」ことを全ての行動理念とし執着する魔法使い。
　真の姿を露わにすれば、その場の全てが彼女の「理想の家族」と化して力を貸す。一般の倫理とは行動理念が合致するため目立たないが、本質的には己の理想を強要する「力」の領域の術者。
　ＰＬは田中。


■雑感

　死ぬほど楽しかった……。

　マギカロギアをプレイするのは実に５年ぶり！！でしたが、魅力的なセッティングとシェンツ先生の丁寧な捌き方で、すっとマギロギ世界に入っていくことができました。

　今回は参加者の百合厨率１００％だったため、ミッション系女子高というお誂え向きの舞台で（ＧＭシェンツ先生は「その要素は意識してない」と言ってましたが）、ＰＣもＮＰＣも交えた濃厚な感情のドラマが展開されることとなりました。やっぱマギカロギア世界は情念があると世界観特有の残酷が加速するので、か細い光を繋ぐような会話や無慈悲な展開にココロ揺らされると、ぐっと世界に引き込まれます。

　マーリカは自分自身のありように対する忸怩たる思いを吐露することで、真澄は本来ぶっ殺されても仕方ないＮＰＣをオモチャにすることで、この世界の根本的な薄暗さと希望のありようを上手く表現してくれましたね。

　２人とも、魔術師の生き辛さや人倫との隔絶をきっちり描写してくれたため、「ああ、マギロギの魔法使いってこんな感じだった！！」と感動しながらプレイしておりましたよ。

　マギカロギア世界といえば、ＰＣの超越性、メタ的視点も特徴。これらの実感を更に強調してくれるミステリ要素も、処理は簡単なはずなのに非常に濃密で、あー、なるほど！とうめいてしまいました。

　僕自身も、色々と思い出しながらで特にデータ面ではご迷惑をおかけしましたが、ルールブックを読み込んで、データに通じた新米さんにアドバイスを受けながらキャラを組むのは、魔法の世界に戻っていく感じがして、なんともよい気分の体験でした。

　５年ぶりのプレイで、改めて世界の魅力、基本的な構造の堅牢さと面白さ、そして追加された要素の期待感を強く抱くことができました。卓を囲んでいただいた皆様ありがとうございました！　僕もシナリオが作りたくなったぞー！！