ネットで久しぶりにウディ・アレンの映画「ブルージャスミン」を観た。
金持ちセレブから転落した女をウディ・アレン流に小馬鹿笑い飛ばす映画かと思いきや全然違いました。
面白おかしくではなくシリアスで全編暗い。
もうどうしようもなく落ちていく元セレブ女をこれでもかって描いていく。
またこのセレブ女がとんでもなく悪いんだ。
周りを囲む人間たちも優しそうで結局は上っ面だけの偽善者的。
元セレブ女のラストなんて見てられません。
救いなしです。
でもなんだろうか、この元セレブ女が憎めないのは。
観終わってからよくよく考えたらこの女が憎めないのは、普通誰もが忘れてしまうピュアーな恋心を持つ純真さを持ち続けていたからでした。
とことんダメを描いてその奥底に潜む大事なものを浮かび上がらせる。
なんとも高等なことをウディ・アレンはやるもんです。
最後に主人公を演じたケイト・ブランシェットの演技は鬼気迫る迫力で最高です。
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