mixiユーザー(id:8290003)

2017年11月30日05:53

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壊れにくい真空管アンプと壊れやすいアンプの内部の違い

こちらのアンプでは複数に安定動作せず、故障が早かったり苦労させられたのであえて悪例として紹介します。

サンバレー キット屋のSV-91Bという300B真空管アンプです。
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この○を付けた部分の電解コンデンサーが早晩ドライアップして故障した例が多くレポートされているようで無理もありません。
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平蔵のアンプです。
300BとWE252A真空管双方を刺せるコンパチブルアンプです。
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同じ機能の回路部分に赤丸を付けました。
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こちらは比較的能率の低いソナス・ファベール社ガルネリやアマティーを鳴らすためのEL156プッシュプル真空管アンプです。
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同様の部分です。
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違いがわかりましたでしょうか?

・発熱するホーロー抵抗の耐圧の違いで、キット屋のそれはおそらくギリギリ。
 平蔵のは余裕ある2倍ないし3倍のW数
 これでホーロー抵抗の表面温度に倍以上の差が出てきます。

・ホーロー抵抗と電解コンデンサーが接近しすぎ。

・発熱する部品は上に、熱に弱い電解コンデンサーは下にの熱対流の法則を守れていない

おそらく設計者はこのイトケンこと伊藤健一さんのこのような本を読んだことは無いのでしょう。
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余裕を持ったシャーシを使わないそもそもの設計が悪いのだと思います。
このように商品として売られていても、耐久性など考えられていない設計製品は故障が早いので要注意です。

デザインや利益を優先するあまり、こういったセオリーが守られていない市販オーディオ製品もたくさん見ます。
内部をしっかり観察した上でないと買えません。
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