PCで音楽を再生する際、ハードウェアは同じでも、再生ソフトによって聞こえ方が異なることがある。
Windows 7以降では通常、Windows Media Playerやシステム警告などの再生音は「DirectX Audio」というAPIによって「Audio Engine」(カーネルミキサー)と呼ばれる部分で合成して出力される。
この合成時にbitレートの変更などが行なわれ、これが音質の低下につながるのだ。
そこでAudio Engineを経由せずにシンプルに再生ソフトからUSB-DACに音を渡すAPIを使用すると、bitレート変換を行なわずデータを正確に再生できる。
排他モードで動作するアプリを使用した場合、上記Windowsのサウンド設定には左右されずに、ファイルのオリジナル周波数でダイレクトに送られますので、Windowsのサウンド設定は関係なくなり、高音質が狙えるとされます。
これが「ビットパーフェクト」、「bit exact」と呼ばれるチューニングで、これに用いられるのが「WASAPI(Windows Audio Session API)排他モード」。
WASAPI排他モードを使用するにはWindows 7/Vista SP1以降のOSであることに加え、デバイスとソフト側の対応や個別の設定が必要となる。
Windows側のサウンドデバイスが排他モードに対応しているかを確認する。
コントロールパネルのサウンドでスピーカーを選び、排他モードにチェックが入っていることを確認。
なおESOTERICによると、サンプルレートとビットはアップサンプリングはDAC側で行った方が高音質になる可能性が高いそうで、CD音質にしておくのが無難だそうです。
foobar2000の場合
公式サイト(
http://www.foobar2000.org/)からfoobar2000本体、Componentsページ(
http://www.foobar2000.org/components)から「WASAPI output support 2.1」をダウンロードしておく。
Program Files(x86)フォルダのfoobar2000を開き、componentsフォルダに拡張コンポーネントの「foo_out_wasapi.dll」を入れる。
foobar2000を起動して、PreferencesのPlaybackの項目にある「Output」を選び、Deviceのプルダウンメニューの中からWASAPIの記載のあるハードウェアを選べばOK。
SONYのXアプリの場合
ツールから「設定」を選ぶ。
設定の中から「オーディオ出力設定」を選ぶ。
オーディオ出力設定から「WASAPI排他モード」にチェックを入れる。
ESOTERIC HRプレーヤーの場合
上記Windowsサウンド設定でWASAPI排他モードにしてあれば特に設定は不要です。
なお、HRプレーヤーについては、なお、ESOTERIC HR Audio PlayerのConfigureにある「Audio Data Handling」を「Normal」から「Expand to RAM」に変更することにより、一曲ごとにその曲のデータをすべてメモリー上に展開してから再生を行う高音質再生モードがある。
これにチェックを入れておけば、いちいちHDDに曲データを読みに行っては再生しなくても済むので安定して音質が上がるとされるよう。
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