mixiユーザー(id:787023)

2018年07月17日01:23

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自分でハードル上げたのだから言わせてもらうが

いや〜なかなか酷い。酷いですよ。
まだ第一話なので全否定はしないんだけど

出演者の布陣からわかるように、このドラマの目玉はすずと周作、そして夫婦を取り巻く人々の人間ドラマ。
なので、とっととすずさんを嫁がせたいのはわかる。
でもそのせいで子供時代のパートはひどく雑なダイジェストになってしまっている。
漫画やアニメを見た脚本家が気に入ったエピソードをつまんで再現してみた程度。
つまりはファンメイド、二次創作程度のもので、本来そのシーンが描こうとしてたもの、シーンの意図が抜け落ちてる。

例えば、船着き場で海苔の箱を背負いなおすシーン。
ココはアニメ版では出色の描写で、身体の小さいすずが大きな箱を落とさないように壁に押し付けてから風呂敷を結びなおす。
こんな小さいこどもが遠くの街までひとりでおつかいに行くことの危ういかんじが伝わり、いよいよ観客はハラハラしてすずを見守るようになる…っていう仕掛けがしてある。
ところがドラマ版はシーンの意味を何も考えてないので、カット頭から箱ごと壁にもたれかかっているんだよ。

座敷童のエピソードは元々は「これが現実なのか? すずの妄想なのか?」わからない描写になっていて、それはなぜかというと後の展開の伏線になっているから。
でもマンガやアニメでは自然にできる曖昧な表現を実写でそのままやるのは難しい。
嘘がばれるからだ。
現実に起きたこととして描くなら、無理に天井から現れんでも床下から出てくるとかでもシーンは成り立つ。
ところが実写演出の見え方を何も考えてないので、ただ元のシーンを再現してしまう。

こういう頭が悪い演出が頻出するんだよね。

マンガやアニメを知っていれば大丈夫かもしれないが、要は手抜きだよね。
作り手の姿勢が雑過ぎて子供時代のパートは一向に物語に引き込まれない。
子供パートに尺を割けない事情はわかるんだけど、これではアリバイ的にやってるだけだよね。
なんならいっそ全部飛ばして、後で関連のあるシーンから回想の形で拾っていく…っていうこともできると思うんだけど。

まあ子供時代はダイジェストと割り切ればいいんかも知れんけど、けっきょく嫁入り以降も同じような調子で、第一話の最大の見せ場なハズの「傘のエピソード」も人物と小道具の配置の問題なのかなんなのか、流れが不自然になってしまっていて意味が分からない。

もうね、漫画やアニメのことは一回忘れて、勝手知ったるテレビの人間ドラマに徹したほうがいいと思う。
あとね、朝ドラみたいにナレーション入れればいいと思うよ。単純に。
せっかく現代パートまでつながるオリジナル展開を入れ込んでいるのだから榮倉奈々にナレーションやらせばいいじゃん。

いやしかし、TBSの肝いり企画なので「CGで見せる軍艦」とか「時代を再現するロケ」とか、やんなきゃいけないノルマが多くて大変そう。
「強いこだわりと熱量の高さ」は往々にして「鼻息荒いだけでドッチラケ」っていうことが多いからね。
大丈夫なのか?

「喰い逃げキラー」とかでもイイとこ見せていた松本穂香には期待をかけているから頑張ってほしいのだ。
でも「期待のかかるドラマ企画」「豪華すぎる共演者」に緊張してるのか、持ち前の“とぼけた明るさ”が出ておらず、不安。

まあまだ見るけどね。
正直「こんなモン、どこ褒めんねん!」って思ってる。


■ドラマ『この世界の片隅に』は作り手の本気度が伝わる圧巻の出来栄え アニメ映画版と明確な違いも
(リアルサウンド - 07月16日 06:02)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=169&from=diary&id=5201879
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