【質問】 ホロコースト否認論を巡る言説の中で,なぜノーム・チョムスキーは批判されたのか?
http://mltr.ganriki.net/faq08h18.html#27138
に以下を追加
▼ アラン・ダーシュウィッツは次のように述べる.
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われわれはいま,ホロコーストの否認・陳腐化・矮小化がますます推し進められ,反ユダヤ主義や反イスラエルという,より大きな問題が起きつつある時代に生きている.
中核をなす否定者達がノーム・チョムスキー,ノーマン・フィンケルシュタインなどによって支持されている一方で,ホロコースト生存者たちのために正義を求める人々が,フィンケルシュタインやその仲間によって非難されている.
チョムスキーは,
「ガス室の存在の否定には,あるいはホロコースト否定説にさえ,反ユダヤ主義を示唆するものはない」
というフィンケルシュタインの不条理な見解を擁護し,
"人はホロコーストが起きたと信じるかどうか"
というゆゆしき言葉まで付け加えた.
さらに彼は,筋金入りのホロコースト否定派学者ロベール・フォーリンソンを賞賛し,ホロコーストは無かったという彼の所見は"包括的な歴史研究に基いている"とした.
チョムスキーは,ホロコーストは議論の余地ある問題ないしは欺瞞だとするフォーリンソンの"所見"に実質的な支持を与えている.
おそらく"チョムスキーの惑星"ではそうなのだろう.
しかし現実の世界では,ナチスの虐殺者が何百万人ものユダヤ人の子供,女性,男性を殺している.
------------『否定と肯定』(ハーパーコリンズ・ ジャパン,2017), p.546▲
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