今日の朝日「声」欄の投書にハッとした。
80歳、無職の男性からの「平和と繁栄は戦没者のお陰か」は、この自問にノン!と即答する。
戦没者追悼式の式辞などで述べられる「戦後の平和と繁栄は戦没者らの犠牲のお陰だ」といった美辞麗句は誤りであり、欺瞞だ!と。
投稿者の男性の兄は3人とも出征し、全員が戦死するか、重症を負うなど深い傷を負った。
そもそも戦死者のうちにどれだけ、今日の平和と繁栄を思った人がいるだろうか?
むしろ全ての戦線で見られた光景は、残虐と悲痛と加害に終結したのではないか?
そこにあるのは、深い反省と心からの追悼のみ。
今日の平和と繁栄は、戦後72年間の国民の努力のたまものだ。
戦没者の命を「尊い犠牲」とあがめるのは戦争の美化であり、無念のうちに死んだ人々へのむしろ侮蔑というべきだろう、と。
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