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2018年01月21日02:46

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映画日記 『わたしは、幸福(フェリシテ)』 『悪と仮面のルール』

2018年1月20日(土)

『ガーディアンズ』(2018年)
サリク・アンドレアシアン:監督
名駅・ミッドランドスクエアシネマ2

誰が見ても『X−MEN』シリーズのロシア製パチモン映画だ。
まあ、珍品狙いで見に行ったのだが・・・・寝てしまった。
本作の名誉のために言っておくが、映画の中味がどうのというより、体調不良のため。
この前は『キングスマン〜』で寝てしまった。
疲れが溜まっているみたい。


気を取りなおして、今池へ。
こちらが本日の本命だ。

『わたしは、幸福(フェリシテ)』(2017年)
アラン・ゴミス:監督
今池・名古屋シネマテーク

『ガーディアンズ』の二の舞にならないか心配だったが杞憂に終わる。

舞台はアフリカ、コンゴのキンシャサだ。
貧民街にある大衆酒場の人気歌姫・フェリシテがヒロイン。
ある日、彼女のひとり息子がオートバイにはねられて病院に担ぎ込まれた。
駆けつけたフェリシテに、医師は大金を積まないと手術が出来ないと宣告する。
彼女の窮状を知った酒場の常連や演奏仲間も貧民ばかりだ。
どうにもお金が集まらない。
切羽詰まったフェリシテは、喧嘩別れした夫や裏社会を仕切るボスのもとに駆け込むのだったが・・・・

昨年見た『ローサは密告された』みたいな社会派映画だろうと思って見に行った。
ところが、『わたしは、幸福(フェリシテ)』はなんと純愛映画だ。
身も心も折れそうなフェリシテを、酒場の常連で修理工のタブーという名の酔いどれ男が支える。
純愛といっても、かたや子連れのシングルマザー、かたや酔うと大言壮語し夜ごと添い寝の女性を変えるようなチャランポランな男だ。
ふたりの見栄えも純愛とはほど遠い。
それでもこれはアフリカの純愛映画と断言する。
中盤で、不幸と貧しさにやりきれなくなったフェリシテが、タブーのベッドに横たわる。
しかし、「それは違う」というふうに、タブーは彼女から離れていった。
わたしの見間違いかもしれないが、本作中にふたりはいちどもメイクラブをしてないのではなかろうか。
ふたりがたどり着いた友情のような恋愛観もユニークだった。

ふだん見慣れている映画とは、まったく違う文法とリズム感だ。
全身で歌うフェリシテと、彼女の心象風景みたいな静かな夜のシーンが印象に残る。

とても新鮮な1本だった。


このまま帰るつもりだったが、気分がいいのでもう1本見ることにした。

『悪と仮面のルール』(2018年)
中村哲平:監督
矢場町・センチュリーシネマ

これは拾いもの。

見どころは主人公の玉木宏と、彼の腹違いの兄弟との悪をめぐるダイアローグ。
とにかく悪の狂気に取憑かれた腹違い兄弟を演じた役者さんが凄い!!!!
最初見たとき、竹野内豊だろうと思ったら、どうも違うようだった。
こんな強烈な俳優がいたとは。
家に帰ってネットで調べたら、中村達也という人だった。
中村達也といえば、最近ニュースになった人だ。
ああ、この人が中村達也かあ。
ところで、中村達也はブランキー・ジェット・シティのドラマーだったという。
ということは名古屋出身かなあ?
さらにネットで検索したら出身は富山県だが、高校が名城大学付属高校だった。
名城かあ!!←この感覚は名古屋人というか東海三県の人でないと分からないかも。
名城大学付属高校は自宅の近くだ。
主演の玉木宏も私が住んでいる名古屋市中村区の出身のはず。
悪についての哲学的なダイアローグシーンの撮影のあとで、ふたりが味噌煮込みうどんやすがきやラーメンで盛りあがったのではなかろうかと、勝手に想像した。
そういえば、原作者の中村文則も愛知県出身。
愛知県つながりが、県民にとってなんとなくうれしくなる。

身びいきだけの感想になってしまったが、映画も面白かった。
ラストシーンにウルッとなる。
そのラストシーンで玉木宏の言うセリフが、昨年見た小林正樹監督の『壁あつき部屋』と同じだった。
奇妙な色づかいの撮影も目をひいた。


ますます気分がいいので、串カツ屋で生中と熱燗。
あやうく御前様になるところだった。



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