ムービングハウスは流行るか？

　テレビ報道によると、一部でムービングハウスなるものが流行っているらし
い。文字通り動かせる家だが、いくつか組み合わせて広さを調節できる点では
プレハブ、気密性がいい点ではスーパーハウス、動かせるという点でトレーラ
ーハウスにみたいな感じだ。家具を設置したまま異動できるのが特徴で、国内
はもちろん、海外まで運ぶこともできるという。
　さらにコンテナをベースにしているためそこそこ重量があり、奄美大島では
店舗として活用されていた。台風が来たってテコでも動かないからである。組
み合わせが可能と書いたが、縦・横に配置してコの字形にすれば、庭や菜園ス
ペーズもできる。肝心のお値段だが、１棟（２．４×１２ｍ）７５０万円だと
か。テレビでは「同じ広さの住宅を東京で建てたら１０００万円以上する」と
比較していたが、単純計算で坪１１４万円だから何とも言えない。
　トレーラーハウスが流行ったとき「これは不動産なのか動産なのか」と問題
になった。静岡県ではあまりの乱立に、動産とは認めない自治体も出現。ムー
ビングハウスも理屈は同じだから、自治体によっては設置規制が生じたり、農
地に建築不可といった制限が出ることが予想される。もちろん、住む以上は電
気や水の確保といった課題が避けられない。でも、解体は難しくなければ、普
通の住宅みたいに負動産にはならないだろう。はたして次世代型住宅になるの
か、注目していきたい。