mixiユーザー(id:65173422)

2016年10月21日22:06

455 view

太陽の蓋

こんな映画が作られていることすら知らなかった。

2011年3月11日に起こった東北の地震、そして津波。
福島第一原子力発電所の被災。

その日、首相官邸で起こっていたこと。
その日から福島第一原発で起こったこと。
原発周辺に住んでいた人たちの身の上に起こったこと。
私たちがテレビで見ていた場面の裏側がどんな状況だったか。
菅内閣の政治家が実名で登場するリアルさは、あの時の不安を
思い起こさせる。

「原発は大丈夫」
「問題は起こっていません」
と言った東電の関係者が全く現地の様子を見聞きしていなかったり
道路が寸断されている中でなんとかたどりついた電源車のプラグの形が
違っていて使い物にならなかったり、爆発しないと言われていたのに、爆発し、
しかもそれが東電からの情報でなく「1時間も経ってから報道されたテレビ映像
を見て」初めてわかったり・・・官邸の焦り、苛立ち。と
何とかしなければ、でもどうやって?

福島の、原発で働く人たちの使命感と恐怖。
周辺地域の人はわけもわからず避難させられる。
何が起こっているのか、これからどうなってしまうのか。

遠くからテレビ映像を見つめる人たちの不安。
福島はどうなるのか、東京はどうなるのか、自分たちはここにいて安全なのか。


************************************

震災の起こった時、テレビ関係者を家族にもつ同僚に言われた。
「原発が危ないらしい。お子さんを実家に帰した方がいいかも」

そうなのか。そうなのかもしれない。でも、東京にいる人がみんなどうにかなるわけじゃないし、
これからずっと離れて暮らすこともできない。
何が起こっても、ここにいることしかできない。

あれから5年半が経ったけど。
何かが変わっているのか。

今稼働している川内原発と伊方原発の近くで地震や津波が起こったら?
同じことがまた起こるだろうし、その時、電力会社が情報をきちんと開示するなんて保証もない。
原発は雇用と大きな補助金をもたらすし、地域経済にはなくてはならないものになってしまって
いるのだろうけど、ひとたび何かが起こったら誰にも止められないし、もとには戻らない。
 
日本の原発は54基、現在稼働しているのは鹿児島の川内2基と、愛媛の伊方原発1基の
計3基。

この映画は今、見るべきだと思う。
今後ずっと、各地で上映され続けるべき映画であると思う。




2 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する