きのうは「メシ通」の取材で滋賀県の長浜へ。
今年4月にオープンした、おそらく日本で唯一の「丸い食パン&丸いサンドウイッチ専門店」を取材してきました。
はさむ具材はバリエーション豊富で、なかには長浜名物「焼きサバ」も。
焼きサバの……サンドウイッチ?
初めてでしたし、違和感ありありでした、大葉とガリ(!)と特製マヨネーズでしっかりとまとめられ、絶品。
丸い食パン専門店は、作っているのは円筒形の食パンのみ。
クロワッサンやバケットなど定番は、なにもありません。
円筒だから一斤ではなく「一本」と呼びます。
なぜ「丸い食パン専門店」なのか。
童顔の店長さんは、長年のパン職人のキャリアのなかで「食パンは円筒状の方が焼きムラがなくいておいしいはず」と、ずっと考えていました。
ただ円筒状にすると「焼きあがってからの扱いが難しい(一か所に圧力がかかると、たちまち円形ではなくなる)」「陳列が難しい。陳列するとスペースのレスが生じる」など、さまざまな問題をはらんでしまい、ならばと「円筒形の食パンのみ」に全神経を費やす専門店にしたのです。
そして人気は、丸い食パンでつくる、丸いサンドウイッチ。
「部活帰りの腹ペコの学生が食べに来て思い出に残るような店にしたい」という想いから、サンドウイッチにはさむ具材はユニークなものがたくさん。
なかには懐かしい赤耳ハムに「みたらしだんごのたれ」をのせたものも!
一瞬ヒキますが、実はこれが、めちゃめちゃめちゃ合う!
注文してから作ってくれるので、焼きそばパンも目の前で。
パンが湿っていない状態でいただけます。
食パンが丸いと「焼きそばパンがとても食べやすい」ということもわかりました。
コッペパンの焼きそばパンって、実はけっこうナンギしますよね。
実はこちら、オープンしたのは今年の4月ですが、創業65年目を迎える滋賀県のローカルパン屋さん「つるやパン」(コッペパンに“たくあん”をはさんだ『サラダパン』でおなじみ)の2号店。
店長さんは、サラダパンを発明したおばあちゃんの孫になります。
“愛すべきB級のDNA”が、お孫さんに受け継がれているんですね。
「本店とうちは長浜の北國街道でつながっているんです。よく『大阪に店を出したらもっと流行るのに』って言われるけど、それにはなんの物語もないでしょう。長浜の人たちに愛される『長浜の味』にならないと意味ないと思うんです」
儲けより地元愛。
お若いのにしっかりしていて、じーんときました。
「テレビの取材などは?」と訊くと「いまのところない」とのこと。
えー! 意外です(メモメモ!)。
それにしてもインタビューをしながらシェフを撮影するの、むちゃくちゃ難しい。
ぶれぶれ。
いまライターに求められる第一条件が「撮影ができること」なので、ここを早く乗り越えないと。
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