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2015年04月25日19:05

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ケイト・ブランシェットの冷酷な継母を見よ! 『シンデレラ』

ケネス・ブラナー監督のディズニー大作『シンデレラ』を見てきました。

ケネス・ブラナーといえば、4時間を超える超大作『ハムレット』などのシェイクスピアの映画化で知られ、去年はスパイ・アクション『エージェント:ライアン』がコケてしまった俳優兼監督。

『〜ライアン』ではロシア人の悪玉役で出演もしていましたが、今回は監督のみです。


【物語】
昔々ある王国に、エラ(リリー・ジェームズ)という美しい娘がいた。エラが幼いころに母は死に、裕福な商人だった父も旅先で亡くなり、屋敷には冷酷な継母(ケイト・ブランシェット)と意地悪な姉妹が居残った。
3人から酷い仕打ちを受け、灰かぶり=”シンデレラ”と呼ばれて過酷な日々を送るエラの前に、妖精(ヘレナ・ボナム・カーター)が現れる。妖精の魔法の力を借りて城の舞踏会に出たエラは、王子と恋に落ちる。


…昨今のディズニーの実写ファンタジーの例にならい、全米では2億ドル近い大ヒットとなっていますが、これはケネス・ブラナーの力というよりはディズニー・ブランドによるもの。誰もが知っている物語に忠実に映像化がされているので、新しさや斬新な脚色はなく、良くも悪くもディズニー映画らしい万人向けの極彩色ファンタジー映画に仕上がっています(むしろ先日公開された『イントゥ・ザ・ウッズ』のシンデレラの解釈の方が新機軸でした)。

予想通りの展開に予想通りの結末を迎える映画の中で、唯一輝いているのは継母役のケイト・ブランシェットの強烈な存在感です。シンデレラを目の敵にし、肉体的・精神的に追い詰める冷酷無比な継母。劇中では、なぜそこまでシンデレラを虐待するのかの理由が描かれていますが、それでも同情には値しないほどの悪女ぶりで、これには拍手を送りたいところです。

他には、デレク・ジャコビやステラン・スカルスガルドなどの面白い俳優も出てはいますが、みんなケイト・ブランシェットの前には霞んで見えます。これがケネス・ブラナー監督の演出だとするならば、大したものです(大体主役のシンデレラよりもケイト・ブランシェットの方が美人)。

ディズニーの実写大作には、この後も、エマ・ワトソン主演の『美女と野獣』、ティム・バートンが監督するという噂の『ダンボ』、先日企画が公表された『ジャックと豆の木』が控えています。どれもこれも及第点のディズニー映画なんだろうと思いますが、そろそろ子どもが泣いてトラウマになりょうな強烈なパンチのあるファンタジー作品を見てみたいところです。

★★★。
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