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2017年12月13日10:15

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やはり安物映画を評価する数千人なんか信頼しちゃダメ。ベン・ブロウダー監督「バッドガール 最狂の女子高生<未>」(2016)。

ホラーを嫌う僕が、なぜこんな映画に手を出したかというと、ほんの出来心でして、すみません。もうしません。じゃなかった、ちょっと前に「ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ <未>」(2015)という作品に出会えたからです。あれは素晴らしい映画でした。この映画は、imdbの得点でそれ(6.6)を上回る6.7を獲得しています。こりゃ注目するでしょう。

物語は、クレストビュー高校というところでテロ事件が起こったらしいと始まります。SWATが駆けつけると、女子高校生スージー(サミー・ハンラティ)が火炎放射器らしきものを引っ張りながらグラウンドへ。投降を呼びかけるSWATに、おとなしく従う気配はない、という滑り出しです。

このスージーのスペルが“Siouxsie”で、先住民の血を引くと説明され、余計な期待を持ったのも敗因でした。やはり好みの顔ではない女優がキーアートにいる“この手の映画”は、いかなる部分も信用してはいけない。とりあえずこの映画の最もマシな部分は、本来ならスプラッター映画として“血のりドバーっ”だの、体が細分化されるだの、すさまじい場面が展開します。そのチープな嘘が本来の売りですから。しかしこの映画は、その売りの部分をアニメにしてオブラートに包んでしまいます。

いや、オブラートに包むという方法論は“正しい”と言えます。でももっと正しい方法論は、“魅力的な俳優をそろえる”ことでしょう。本来あるべき方法論をパスしておいて、二義的な方法論だけを論じるヤツは、まさに“方法のみを論ずる者は退廃する”しかないのです。そんな映画を見たら、観客もまた退廃する。デカダンの美学などと縁もゆかりもない単なる退廃に、どんな救済措置もあり得ません。

そりゃあなた、AFMなどに行くと、箸にも棒にもかからないホラーがいっぱいありますよ。それに比べればこの映画は“きちんとしている”と言えなくもない。でもねぇ、目糞鼻糞という言葉がありますが、そんなものを食べようとする行為そのものが退廃ですわ。そんな二択は両方とも捨てましょう。だからせめて女優さんに、数年前のアンバー・ハードあたりを置いてくれれば、それは見る価値がある。

てなわけで、とことん時間の無駄をしてしまいました。この100分の浪費は、明日の映画界を変える作品との出遭いをオミットした可能性があります。そういう意味では“世界的損失”です。←ま、こういう言い方をしても、せいぜいトランプ大統領の言うフェイク・ニュースと同じ重さしか持ちませんけどね。

ま、興味のある方はレンタルしてください。時間つぶしにはなります。ジーナ・ガーションも出とるでよお。←30年前に出とけ!
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