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2017年08月07日11:06

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6月にジョン・ウェインのポスター展をやった、押上のシネマッドカフェが閉店するそうです。

シネマッドカフェには、ジョン・ウェインのポスター展をやっているときに2回行きました。そのとき閉店することは決まっていたようですが、僕が知ったのは今月初め。そして閉店が10日ということなので、あわてて行ってきました。

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そしたら本来は10時開店ですが、いろいろ多忙のせいか仕込みができていないということで11時開店。僕は厚かましいもので、勝手に店に入り込んで着席してしまいました。マスター、ごめんなさい。←ここで謝ってもしょうがないけど。

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まず驚いたのは、アラン・レネの短編「夜と霧」のポスターがあること。いちおう劇場公開しているから、ポスターがあっても不思議ではありませんが、「夜と霧」のような短編にポスターを求めるほど入れ込むか?ということです。つまり、アラン・レネをフランス映画史上最高の監督だと考えている僕ですら、ポスターを手に入れていないのですから。

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そして昭映フィルムが配給した「長距離ランナーの孤独」もある。これは昭映フィルムのポスターを、権利を受け継いだワールド映画が引き継いでいたから、僕も手にしたことがあります。しかし、トニー・リチャードソンのこの作品のポスターを飾るという、その心意気がうれしい。トム・コードネイが立ち止まったおかげで優勝したのがジェームズ・フォックスだったということを、覚えている人も少ないはずですから。

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この「ウエスト・サイド物語」の絵柄には覚えがあります。ポスターもあったしパンフにも使われていた。しかし、張り出してあるものはサイズが少し違う。B4くらいありそうだけど、拡大コピーか? 不思議に思って尋ねたら、プレスだそうです。広げるとB全くらいになり、文章が書きこまれているとか。そんなものがあったんですね。

そもそも閉店の話は、ジョン・ウェインのポスター展をやるに至ったポスターの持ち主から伺ったわけです。そのFさんは、マスターの紹介でお手紙を下さり、仕事のついでがあるからと僕の事務所に立ち寄ってくださったわけです。こういう、好き者同士が輪を広げていく喜びは格別。シネマッドカフェは、そういう触媒としてこれからも大いに、と思っていた矢先に閉店という話です。

どうやら、道路拡幅に建物が引っかかっていて、その工事に着手するためとのこと。僕の経験では、道路拡幅なんて戦後すぐに決定されていたものが40年以上経て実施、みたいなことがありました。おそらくスカイツリー関連の周辺部再開発として、ずいぶん前から決まっていたのでしょう。

僕も都合で11時には失礼しましたが、押上駅に戻るときスカイツリーの側を歩いてみました。するとそちらは別世界。21世紀の東京に遊ぶ夏休みの風景がありました。1950年代のポスターに囲まれ、見ていない「にがい米」のシルバーナ・マンガーノのイラストに驚き、「地上より永遠に」のリバイバル時、上下をカットしたメガスコープ版のポスターを“レアだな”とにやにやしていた僕は、完全に浦島太郎だったのでした。

押上のタイムマシーンに乗るなら10日までですよ。住所はシネマッドカフェで検索したら出てきます。ぜひ駆けつけてください。
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