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2015年05月18日23:44

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テックワン CARACLE-S

一昨年からこの時期は静岡ホビーショーに行くのが恒例になっていたが
直前になってテックワンの試乗会があると知って急遽予定を変更した

テックワンは大阪の松原市にある企業で、本業は精密板金とのことだが
異業種参入で最近自転車業界に進出してきたらしい

試乗車はCARACLE-Sという20インチの折りたたみ車で、406ホイール
でありながら、折りたたんだ状態でコインロッカーやスーツケースに
すっぽり収まるというのを売りにしている

外観の特徴はDAHONのVISCに似た、蛇のように低く長いフレームに
シートピラーが長くつきだしているようなデザインだが、こちらはさらに
シートチューブが短く、サドル高を合わせるとシートピラーが
ほぼ丸ごと露出する

もうひとつはリアのサスペンション機構で、エラストマをはさんだ簡易なもの
ではなく、エア式の調整可能なダンパーがついていてリアタイヤのショックを
効果的に吸収すると同時に、後傾したシートピラーを「クランプしながら支える」
というふたつの機能を持っていて、このおかげで一見不安定になりそうな
シートピラーをがっちり固定しつつシティサイクルなみの乗り心地を
確保している

ポジションはややクセがあり、わずかにライズしたハンドルバーは
ブロンプトンのSハンドルのように低めでやや前傾した姿勢をうながすが、
サドル位置にたいしてクランク軸が後退気味で、しかも試乗時には
すでに限界ギリギリまでサドルが後退していてそれだったので、
感覚としては地面にたいして足踏みするようにペダルを踏み下ろす印象がある

比較的前乗りが好きな自分でも気になったので、セットバックゼロの
ノーマルよりは、セットバックのついたオプションのテレスコピック式
シートピラーに替えたほうがいいかもしれない
そうなるとハンドルがやや遠くなるのでもうすこし前傾が大きくなるかな?

乗り心地は前述したがこの種の折りたたみでは異例によく、
太目のミゾつきタイヤとリアサス、そして分厚いコンフォートサドルのおかげで
掛け値なしにママチャリなみに快適だった

ただし、タイヤのころがり抵抗や柔軟なリアサスのせいなのか、
走りは若干重い気がする
ドライブトレーンは最初からデオールのRDやホローテック2のクランクが
ついててそちらの質は悪くないので、スリックタイヤにしたりサスの調整を
すれば改善するのでは
(すでにオーナーになってるひとの私物はタイヤ交換を終えていた)

シフトアップは普通だが、なぜかシフトダウンが遅くてペダルが重いときは
ちょっと待たされるのと、Vブレーキのわりに効きが悪いのが気になったが
これが調整不足や個体差によるものなのかはわからない
瑣末なことだがリアのVブレーキのワイヤーがペダリング時に
かかとに干渉したのも、曲げれば当たらなくなるだろうが気にはなった

走行性能は406採用でノーマルクランクなので、いわゆる
クランクひとこぎの距離が計算上7m超になり、ロードバイクとは比較に
ならないもののこの種の折りたたみとしては速い部類にはいる
わざと雑なペダリングで尻をバウンドさせたり、例によって
横振りダンシングもしたがフレーム剛性はまったく問題なし
コーナリングもわざとタイトターンしても不安はなく、安定感は高い

総合すると、試乗車の状態では多少の手直しが必要な部分があるものの、
これまで乗ってきた同系の折りたたみを凌ぐ面もあって
処女作としてはかなりの力作と思った(て偉そうに書いてるな…)


…あと忘れちゃいけない折りたたみ時の状態だけど、ブロンプトン的に
サスアームとフレームで折れて三分割にたたまり、
406ホイールの幅にフレームもおさまってかなりコンパクトな印象になる
ただ、厚みはそれなりにあるのと、フレームの間にハンドルがおさまるので
折りたたみ時のクリアランスがけっこうシビアで、手早く確実に折りたたむには
慣れが必要かと思った
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