我が家に怪談が…

最近、我が家で四次元的怪異が起きているようだ。
どうやら、物の怪がいるらしい。
飼い猫が宙を見つめていることが多く
どこか怯えた様子も見せたりするようになった。
台所にいる家内の足下へ、突然寄ってきて
反対側を見つめていることもあるという。
ある時、家内が台所で用事をしていたところ
横を黒い影が通って、外へ抜け出て行くのが見えたという。
その時、家内の足下で餌を食らっていた猫も
瞬時にそちらを振り返ったとのこと。



しかし、人間ではないらしい。
身長は猿くらいの大きさで、二足歩行だったという。
猿の霊魂がいついたのだろうか。
さらに気になるのは
その猫がオレを凝視していることが多くなった。
家内は「見ているのはあなたでなく
あなたの側にいる何かではないか」と、言う。
しかし、鈍感でいわゆる霊感というものが皆無のオレは、全く何も感じない。
ただ、ラップ音といわれる原因不明の物音を聞くことはあった。
オカルト系の話では、犬猫などの動物は人間と波長が全く異なるため
人に見えないものが、見えているとの説明を聞いたことがある。
同様に、自我が確立していない幼児も、中空を見つめたり
一方的に会話をしていることがあるとの話も聞く。
オレは
「仮に何かいるなら、いてもかまわん。
　いわゆる霊障と呼ばれる悪さをしなければ良いだけのこと。
　四次元の世界が現実にあるならば、その世界の者と
　仲良く同居しておけばよいこと」
と、割り切っている。
ちなみに、日本には室内の四隅に塩を撒いて、厄払いをする風習がある。
しかし、反対の順序で撒いた場合は、逆に厄を呼び込むという。
映画『死国』のような話だ。
「信じるか、信じないかは、あなた次第です」だが
信じない人は、試してみてほしい。