北関東屈指のカタクリ群生地のある、関東百名山・三毳山を歩いてきた。
三毳山は標高229mで、関東百名山の中では2番目に低い山だという。お目当ては3月中旬〜4月
上旬の短い期間だけ咲くカタクリの花で、ここ三毳山はカタクリの群生地として有名です。
京都発の夜行バスで東京駅に早朝に着き、東京駅前を8:30出発、三毳山に向かう。東北道佐野インターを降り、道の駅「みかも」に9:30。道の駅では、旬のイチゴ「とちおとめ」「スカイベリー」のいい香りがしていた。ここから歩きだす。三毳神社〜カタクリの里までの南北縦走するコースである。三毳山は栃木県最南端に位置し、その優美な姿は奈良の若草山にもたとえられた山で、万葉集にその名がみられ、平安時代には枕詞としても知られていた。「下野のみかもの山に生えている小楢の木のようにかわいい娘はいったいだれの妻になるのだろう」と いう、万葉集東歌がある。
三毳神社こは10:30。眺めのいいパラグライダー発着点を通り、中岳△210mに10:45。青竜ヶ岳まで1.4kmの標識がある。ここから一旦下って、「カタクリの園」へ。カタクリが一面に咲いていた。事前の情報では、まだ少ないとのことでしたが、この3日間の暖かい天気に誘われて
一気に咲き出したようで、満開とはいかないまでもたくさん見られて満足。スイセン・福寿草ニリンソウ・アズマイチゲの花も見られた。ここで昼食となり、食後、山頂を目指す。
「みかもの関跡」の鞍部を越えて、三毳山山頂には12:55。テレビ中継アンテナがあった。
眺めよく、日光は霞んでいたが、雪を被った赤城山が望まれた。
三床山△334.9mが望まれる。一床山〜二床山〜三床山の縦走がオススメだそうで田沼アルプスと呼ばれているそうだ。大小山△313mも望まれる。大小山は、足利市の東部に位置していて、昔は鷹巣山と呼ばれていた。佐野市のハイキングコースになっており、赤貝地区では妙義山と呼ばれている。北東に岩船山△172mが見える。この山は「日本三大霊山」にも数えられている。かつて採石場であった為、山が削り取られて、異質なたたずまいになっている。左側の岸壁に一部凹んだ箇所があるのは、「東北大震災」で山が2つに割れたそうです。
佐野市内には歴史的にみて、有名な「唐沢山城」△247mがあります。山頂には神社があり祭神は平将門を討った武将・藤原秀郷だそうです。この唐沢山城は、難攻不落を誇った関東屈指の山城で、この地の有力豪族・佐野氏が建てたもので上杉謙信の手を持ってしても、8回攻めても8回とも落としきれずに撤退せざるを得なかったといいます。関東七名城のひとつ。
山頂を後にして「カタクリの里」に向かった。ここのカタクリもたくさん咲いていて、カメラマニアが写真を撮っていた。平日でもかなり混んでいたので、週末はきっとすごい混みようだと思う。管理センター近くには、水芭蕉が咲いていた。ここにバスが待っていてくれて、栃木市に向けて出発する。14:15。栃木市内を散策した。
このあたりは昔、下野国と呼ばれていて、後に栃木県と宇都宮県に分かれた。旧栃木市役所跡には「栃木県議会発祥の地」の石碑があった。栃木市は江戸時代より「例幣使街道」として、また舟運で栄えた問屋町として、北関東の商都と呼ばれた。京都〜日光に至る例幣使街道が通る栃木の宿は、東照宮に参拝する西国の諸大名も通り、賑わいを見せた。
＜蔵の街＞として知られる栃木市は、江戸時代から市の中心部を流れる巴波川（うずまがわ）を利用した交易によって栄えてきた。蔵の街といえば、関東では川越も有名ですが、とちぎ蔵の街は、巴波川沿いの蔵群が特徴的だ。この巴波川は、江戸と川続きだった為に、江戸〜明治時代にかけて舟運が発達したという。
小説「路傍の石」などで知られる、文豪・山本有三(1887〜1974)は栃木市出身で、「山本有三ふるさと館」があった。
15:45ここを出発して。東北道を南下して17:50東京駅前に到着した。
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