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2017年10月02日23:34

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日本という国は、その「1ミクロン」で成り立っている。

■日産、121万台リコールへ 費用は250億円以上か
(朝日新聞デジタル - 10月02日 18:20)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4794131
多くの人は、「ミクロン」という単位は知っていても、
どれくらいの大きさかわからないだろう?

「1ミクロン」というのは0.001ミリ、1/1000ミリです。

私が、昔 働いていた会社。
自衛隊の戦闘機や、航空機、ロケット、リニアモーターカーの部品を造っていた。

15年以上昔の事だけど、今でも鮮明に覚えている。
今 注目のリニアモーターカーの部品の仕事。
工業部品には、公差って言うのがあるんだけど、
このリニアの部品、クッソ公差が厳しかった。

時間や工程の関係で、注文数量より多めに作り、
在庫にすることが良くある。
造った時は不良無しで納品できたんだけど、その時の在庫の話。

半年後、その在庫を納品したんだけど、全部不良品で帰ってきた。
製造時のデーターでは問題なかったので、
私と会社の品質管理は抗議したんだけど、会社で検査し直した。

結果。
1ミクロン〜2ミクロン公差から外れてた。
このレベルの「検査」になると、検査器具や人の感性、経験にも左右される。
実際、造った時は公差内で問題なかったが、
「時間」が部品を変化させたのだろう。
私はこの部品を修正し、公差内におさめ納品し直した。
簡単に書いてるけど、そんな簡単なものではなく、
時間もかかるし、手続き等も面倒臭いし、色々とよけいな事が増える。
要は、コストも時間もかかるって事。
たった1ミクロン〜2ミクロンの事でだ。

実際この1ミクロン〜2ミクロンが、
リニアモーターカーにどれだけ影響するのかはわからない。
おそらく、影響しないのではないか?と思う。
しかし、これが日本という国なのだ。

この「1ミクロン〜2ミクロン」が、エネルギー資源の乏しい日本という国を、
世界有数の工業国に発展させ、世界有数の経済大国に押し上げ、
今も維持してるという事を、多くの日本国民は忘れてはならないと思う。

日本は、アメリカのように、「人」「技術」「エネルギー」・・・
何もかもがそろった国ではない。

現場の人間を減らし、利益が出てるように見せ、
経営陣が、莫大な報酬を受け取るようなシステムでは、
技術大国「日本」は終わってしまう。
それは、即「日本」の終わりを意味する。

エアーバックの「タカタ」をみればいい。
あれほどの企業が、一瞬にして終わってしまうんだから。

日本の最大の資源は「人」であり、
「人」の中にある、「技術」を含めた「勤勉さ」だと思う。
「民度」といってもいい。
そういった事を受け継ぎ、継続していかなければ、
日本は今の地位を、簡単に転がり落ちるだろう。
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