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2018年10月18日12:38

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理不尽な企業の圧迫と対抗するには

■「生きてるだけで迷惑」女性自殺、社長をパワハラで提訴
(朝日新聞デジタル - 10月17日 17:49)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=5335487

とても多くのいいねをつぶやきに頂いたので、自分がかつて会社から残業代を取り戻した経験則から戦い方を書いてみた。興味がない方は読まなくて結構です。特別な事を書くわけではないので。当たり前の権利の行使が行われないケースが多いと思ったから。

自分の場合は試用期間3ヶ月でそれが終わったら品質管理の課長として契約する、と言った内容でした。元々ここより大きな会社で働いていたので引き抜きの条件としてそれなりの地位を確約されて入社しました。当初の話では週休2日制で土日休み、8時間定時で残業あり。
試用期間3ヶ月は時給850円で、引っ越しに必要な部屋は無償で提供する、と言う条件でした。

いざ入って見たら社員が皆暗い。聞けば残業だらけで毎日帰宅は夜中だと言う。
それなりの規模の会社(従業員は300人位)なので「一部の声だけを聞いて判断してはいけない」と注意するに留めて於きました。しかし自分の仕事の量を見て呆然・・・どう贔屓目に見ても定時には絶対に終わらない、と言うか普通1日の量ではない。分刻みのスケジュールをこなしても「夜中の1時までに終われるか?」と言うメチャクチャな仕事量です。そこで情報を集めると部署ごとに結構差はあって、自分が管理してる組み立て工程と成形部門が突出して残業が多い。そこで僕を誘ってくれた部長に問いただすと、「社長の
一声で人数をカットされた部署と組み立ては人の入れ替えが多くて人材不足から処理が追い付いていない」との話。それを僕に何とかしろ、と言うことか・・・

無理です。計算すると必要人員の半分もいない。仕事はガンガン取ってくるが生産能力は全く追い付いていない。これで品管やれ、と言われたら逃げ出します。前置きが長すぎるのでまあそんなわけですぐに「辞めよう」と決意しました。

当然1ヶ月も働いてないのに「辞める」なんて言えば、会社は僕に対して損害賠償請求をしてくる可能性がある。しかし無知な若い人を騙してこき使うような会社に1日だって使えてやる必要性を感じないので、即座に行動をはじめました。幸い社屋に住み込みなので、何時でもタイムカードのコピーは取れます。念の為全員分のコピーを取りました。

これを持って労働基準監督署で相談し、実態をありのまま話し、締め日で辞める事を報告。監督署から会社に対して査察を入れる旨電話していただきました。
電話の翌日、社長から呼び出されたので、用意して於いたICレコーダーを持って社長室へ。対話の際、必ず証拠を残す事が大事です。一言一句残さないために入室する際には録音スイッチを入れて、テーブルの上に「この音声は録音して証拠として裁判所に提出しますがよろしいですね?」と確認しました。

最近は写真でも音声も動画でも、簡単に編集が出来るので単体では証拠能力は充分とは言えないかも知れない。なので、あらかじめ社長とその場に同席した専務と部長にも確認したわけです。ガスや電気、銀行などへ電話をするとガイダンスで「サービス向上のため、この音声は録音されています」と流れるのを聞いた人は多いと思う。あれはクレーマーなど後に揉めた場合の証拠です。感情で走らず、冷静に証拠を数多く残す事が大事です。

案の定、向こうは賠償の話を出してきました。不当な賃金の支払い拒否などは出来ないので、向こうにすれば唯一の手段は、個人が企業に損害を与えた、として賠償請求権の行使で来るだろう事は想定していた。そこでこちらとしては、部長に誘われた際の条件の履行が出来ていない、生産速度からして1日の労働量は不当である、また前の会社を退社してきた自分に対して会社に慰謝料請求権がある、などと反論。結局渋々退社を認めました。

さて退社して初の給料日、明細が引っ越したマンションに送られてきました。
総額17万少々・・・これは・・・
すぐに労基へ。担当の方と一緒に明細を見ながら「これは何でしょう?」と苦笑い。
「時給850円で定時退社だけかな?」と話ながら怒りがこみ上げてきた。

長くなりすぎた>< 略します。

端折りますが労基職員の方と相談して、正規の賃金を計算して会社へ送付。
その上で対案としてA案、B案を持ちかける。A案は残業代、深夜残業代、休出など全込の支払い。40万を超える。B案は妥協案として「深夜残業は計算しない」「休出は通常勤務として時給850円で計算」と2つの案を提示。
結果、会社はB案で妥協。差額20万程度を受け取って終わった。
ワンマン社長だったので決定も早く、2ヶ月と掛からず解決したが、数年後会社の前を通ったらもぬけの殻になっていた。他の従業員がどうなったのかはわからない。

これはあくまで僕の実例です。他の正社員も残業代固定でその倍以上は働かされていたので、会社はあまり騒がれたら不味い、と思って裁判まで争うのは避けたのだと思う。
なので条件が違う場合、必ずこの通りになるとは限らないが、まずやることは労働時間の証拠、仕事の活動記録の保存、賞罰があればその記録、後は会話記録を残す。
威圧的な文言には脅迫と取れる言葉を含む事が多い。最後は裁判官の印象も大きく判決に影響するので、自分はなるべく理路整然とはっきり丁寧に話す事。
会社を変える事は難しいので、最悪自分が去るだけになるかも知れません。
それでも自殺する程思いつめるなら言うだけ言って辞めればいいと思うのだ。
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