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2018年09月21日09:44

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ブレイン・ゲーム

延髄をひと突きさた死体が3体、残されたメッセージからは容疑者の手がかりはない。プロファイリングも精神分析も役に立たない。モノの記憶を読み人の未来を覗く超能力者をアンソニー・ホプキンスが貫録たっぷりに演じる。

監督 アフォンソ・ポヤート
出演 アンソニー・ホプキンス/コリン・ファレル/ジェフリー・ディーン・モーガン/アビー・コーニッシュ
ナンバー 197
批評 ネタばれ注意! 結末に触れています

延髄をひと突き。同じ殺され方をした死体が3体、現場に残されたメッセージからは容疑者につながる手がかりはまったくない。プロファイリングも精神分析も役に立たず、捜査官が頼ったのはモノの記憶を読み人の未来を覗く超能力者。物語は連続殺人事件の捜査に駆り出された老分析官が、真犯人を追い詰める姿を追う。殺したのは被害者を救うため、不治の難病ゆえの耐えがたい痛みにさいなまれた挙句に死ぬのならば安楽死のほうがマシだろう。犯人はそう問うが、主人公は答えるかわりに垣間見た未来に少しだけ変更を加える。だが修正自体が運命なのかもしれない。何を信じるべきなのか、直感はあてになるのか。自身もまた経験した悲劇を糧に、延命措置の是非に戸惑っている。そんな孤独な老人をアンソニー・ホプキンスが貫録たっぷりに演じる。

未解決事件の解明に力を貸すジョンは被害者の共通点を掘り起こす。しかしそれは犯人にとって予定通りだったと知ったジョンは怖気づいてしまう。その直後、新たな猟奇殺人が起きる

ジョンをスカウトしたジョーは銃撃戦で被弾、死亡する。それもまた犯人が仕組んだ死、ジョーは末期ガンで、殉職のほうが遺族に支払われる年金が多いからとチャールズと名乗った犯人は言う。チャールズが自分よりもずっと能力が高く勝ち目はないと悟ったジョンは、それでも、同じく未来を覗いてしまった同僚のキャサリンを助けるために捜査班に残る。未来を変えたらチャールズの思う壺、変えなければ誰も助からない。勝ち目のない戦いに挑むジョンの表情には、中途半端な能力を持ったがゆえの苦悩が凝縮されていた。

◆ネタばれ注意! 以下 結末に触れています◆

ジョンがずっと思い悩んでいたのは亡くした娘にしてやれなかったことへの後悔。どうあがいても己の力では克服できなかった。だからこそチャールズの “慈悲殺人” に対して共感を抱いている。一方でそれが正しいと言い切る自信はない。愛する者を苦痛から解放してやれない現代医学・法律の欠陥が浮き彫りにされていた。

オススメ度 ★★★

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