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2015年07月20日19:29

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今月のセインティア翔ネタバレ

アイオリアvsアイオロス!?衝撃の兄弟対決が始まる!

stage24☆悪意の庭

アイオリアは自分の前にあらわれた兄の姿に愕然とした。
『バカな…!アイオロス兄さんは13年前に死んだはず…!これは…幻覚か!?』
アイオロスが矢をつがえる。
「うっ!」
アイオリアの頭を黄金の矢がかすめていった。
「ぐあっ!」
『…攻撃は幻ではない!』
アイオロスが口を開く。
「…アイオリア」
「…!」
「なにをうろたえている。誰であろうと倒すのではなかったか」
「……!くっ…。おのれ…!兄さんの姿を借りてオレを惑わせようというのか!今すぐに化けの皮を剥ぎとってやる…!」
「フッ。おもしろい…。できるものならやってみろ。その乱れた小宇宙でこの兄を討てるものならな」
「…黙れ」
「敵につけいられるようでは、このわたしの弟とはいえんぞ」
「その姿で、気安く喋るな!」
アイオリアは拳を放った。衝撃がアイオロスに到達すると、兄は姿を変えた。
「ククク…。やはり全力では撃てないか」
「!?」
そこには幻隴魔皇拳に操られた時に自分がいた。
「己の心ほど思い通りにならぬものはない…。黄金聖闘士と言えど、それを完全に制御することはできない」
「な…」
「時に人は、己の内なる牙に喰われるのだ。ククク…、死ね!アイオリア!」
「くっ!」
二人のアイオリアの拳が激突する。
エリス神殿の外では翔子と沙織が神殿を見上げていた。
「強大な小宇宙のぶつかりあい…。黄金聖闘士が戦ってるの?」
「ええ。おそらくアイオリアが…強敵と遭遇しています」
『沙織さん…。さっきからわずかに息切れしてる。小宇宙で結界を作るって言ってたけど、はやくなんとかしないと…。沙織さんの体力が保たないんじゃ…!?』
美衣は花園に落下していた。
「う…っ。ここ…は?」
美衣は右肩に傷を負っていた。
「…っ!」
『たしか…私はあの光に撃たれて…。翔子さん…シャオリンは!?』
美衣がいるのは不思議な空間だった。上には三日月と星が煌めき、虹やゴシック式の城、カーテンの揺れる窓、レースの飾りのついた巨大なパラソルが広がる、ひどく少女趣味な空間だ。
『これは…一体…?見たことのない奇妙な空間…。夢を…見ているの?』
「クスクス…クスクスクス」
笑い声が響く。
美衣の前に一体のテディベアが現れた。
「ボクたちのお庭へようこそ!ひとりぼっちの、可哀想なメイドさん!クスクス、クスクスクス…」
『花の香り…。この邪悪な小宇宙…!まさか…!』
「あなたは…!」
「クスクス…、可哀想と言えばあの女神さまもそうだよね。きみたち人間のせいで、今のあんなに苦しんで」
「!?」
『たしかに沙織様の小宇宙を感じる…。十二宮の戦いからすぐにこちらに来られたというの…!?」
「クスクス、クスクス」
「…姿を現しなさい。そこに居るのはわかっているわ…!悪意のエモニ!」
少女の姿に成長したエモニがテディベアを抱いて現れた。
「!?」
「ウフフ。お久しぶりね、メイドさん。覚えていてくださって嬉しーわぁ。あいかわらず怖ぁい顔!」
「まだ生きて…いえ、蘇ったのね」
『成長している!?』
「その姿は…?」
「クス…驚いた?これはね、新しいお母様に力をもらったの。未熟な身体じゃやっぱり思いっきり遊べないもの!」
「新しいお母様…?」
「クスクス、あなた…なにも分かってないのね。気になる?教えてあげなーい!キャハハハハ!だってあなたもう関係ないじゃない?ここで死ぬんだし。肝心な時になにもできない聖闘少女(セインティア)なんて存在価値ないものね?」
「…これ以上お話につきあってられませんわ。あなたを倒して私は沙織様のもとに戻ります」
「あらぁ。そんなこと無理よぉ。言っておくけど前のようにはいかないわよ?わたしのこと蹴飛ばした仕返しは、百倍にして返してあげるわ」
「とても残念ですけど、子供につきあってる時間はありませんの」
「クス」
「悪意のエモニ…、このいるか座(ドルフィン)の美衣が、ふたたび地に返してあげますわ!エンジェルブロースプラッシュ!」
エモニの体が宙に舞った。
「クスクス、クスクス。新しいお母様のお力を…甘く見ないで欲しいわぁ。あなたなんてもうわたしの敵じゃないの…わかる?」
蝶が群れ、美衣の首元を攻撃した。美衣の聖衣が壊れ、血が噴き出る。
「うぐッ!」
「キャハハハハ。痛いでしょ!?キャハハハ。その蝶はルナティック・バタフライ。人の心の涙に群がって激痛を与えるの。あなたの心の涙は思ったとおり、孤独な悲しみの深い瑠璃色…。あなた、こんなに傷ついているのに、必死に押し込めて強がっているのね。クスクス…よぉく見えるわ、あなたの心。小さいころからあのアテナを守らなきゃって、精一杯背伸びしてきたのよね。なのに可哀想…。あの女神はあなたのことなんて必要としてないのよねぇ。黄金聖闘士たちも味方についた今、あなたたちは用済み…。お飾りの重い聖衣なんて脱いじゃって、さっさと死んだ方が幸せなんじゃないかしらぁ?クスクス」
「見くびらないで…頂きたいですわね。幼稚な言葉で私の精神を傷つけようとしても無駄なことですわ」
「え?」
「沙織様が私たちを必要とするかしないかは、沙織様のみが決めることです。それに、私たち聖闘少女(セインティア)は命と生すべてをアテナ様に捧げた身…。その覚悟は見返りなどを求めるものではありませんわ」
「なにそれ…嘘ばっかり。人間なんてね、自分が一番可愛いの!誰かのために生きるなんてキレイ事よ!」
「いいえ。沙織様のためなら…そう生きると誓えますわ」
「ふーん」
蝶はなおも美衣を攻撃した。
「あうッ!」
「こんなに痛い思いをしてもそんな風に思えるのかしら。なんなの?苦しいくせに強がっちゃって。あなたみたいな人間見てるとグチャグチャに潰してやりたくなるのよね…。百倍返しって言ったでしょ?みじめに泣いて、絶望して死んでもらわなきゃつまらないわ」
『沙織様…』
「だから…、絶対に逃れられない永遠の悪夢をあたえてあげる!ルナティック・バインド!」
蝶の攻撃に美衣は倒れた。
『沙織様…』
「キレイ事ばかり言っちゃって…。ほんと虫唾が走るわ。ねえ、マーズ。さあてこれからがお楽しみよ。とっておきの邪悪な種を植え込んであげる。大好きなアテナ様のもとへ、邪霊士(ドリアード)として連れて行ってあげるわぁ」
その時、泡がエモニを取りまいた。
「あら…?まだこんなに泡が。最後の最後に振り絞った小宇宙で、抵抗しようっていうの?バッカみたい…技を撃つ力はもう残ってないのに、こんなことしたってなんの意味も…。!?」
泡が凍り、きらめいた。
「…え?なにこれ。まるで宝石のようにキラキラしている…。泡が…凍りついてるの?」
「美しいだろう?暗黒の中でも一筋の光さえあれば輝きを放つ宝石のように…、アテナ様がいる限りわたしたちの誇りは輝きを失うことはない」
「誰?そこに居るのは…」
もう一人の聖闘少女が姿を見せた。
アイオリアは技の衝撃で弾き飛ばされた。
『すさまじい衝撃で…、異次元空間が消えていく』
石造りの巨大な空間にアイオリアは投げ出された。壁には植物の根がびっしりと巻き付いている。
『根に覆われた広い空間…。元の場所に出たのか…?』
アイオリアは床に着地した。
『ここが…エリス神殿最下部のホールか』
「むっ」
人の気配をアイオリアは感じた。
「お前が…、先ほどから幻影でオレを翻弄していた張本人か」
人影が歩み寄ってくる。
「! な…なにい…。お前は…」
そこにいたのは双子座の黄金聖衣をまとった黒髪のサガだった。
「双子座のサガ!?」
☆改心して死んだはずのサガがなぜ!?

作者コメント:原稿用紙が湿って大変な季節です…!

成長したエモニが再登場。そしてカティアも参戦。
アイオリアは悪のサガと戦うっぽい。
ちなみに車田水滸伝は当たり前のように休載ですw
次号は「エピソードGアサシン」の読み切りが載るようです。次号付録は高河ゆん、岡田芽武、手代木史織、久織ちまきが描く黄金聖闘士集結のイラストブック。エピGA4巻が8月20日発売。

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