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2018年10月22日17:52

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現役医師が警告。採算重視の大学病院から「総合診療科」が消える日

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■現役医師が警告。採算重視の大学病院から「総合診療科」が消える日

身体の調子が悪いけど、どの部分が悪いのか自分では判断できない……。そんな方がまず受診し、適切な科で診療を受けられるように導いてくれるのが総合診療科です。しかし、この総合診療科の規模が、全国の病院でどんどん縮小されていると話すのは、現役の医師である徳田安春先生。衰退に歯止めをかけることはできるのか、今後の展望を自身のメルマガ『ドクター徳田安春の最新健康医学』にて披露しています。

大学病院での総合診療科の興亡
1990年代に全国の大学病院に次々と総合診療科が設置されるようになりました。全人医療、プライマリケア、臨床推論などで教育と診療、研究を行う役割の診療科が、大学病院に必要であるというのがその理由でした。東京大学を除くほとんどの国立大学と、慶應大学を含むほとんどの私立大学の附属病院に設置されたのです。

しかし2000年代以降、総合診療科の教授が退官した後になっても、新しい総合診療科の教授を選出しない大学が増えてきています。京都大学と九州大学、名古屋大学がその例です。大学病院が総合診療科を存続させない理由は一体どこにあるのでしょうか。

まず、大学病院での総合診療科の診療部門での役割が小さい、ということが挙げられます。多くの総合診療科が入院診療を行っていません。入院診療を行っている少数の総合診療でも、少数の入院患者さんのケアのみの業務にとどまっています。

大学病院の総合診療科の危機
国の方針で、大学病院などのような特定機能病院に紹介状なしで外来に受診すると多額の初診料が請求されるため、これらの病院への外来受診患者数が減ってきていますので、総合診療科の外来業務量も減ってきています。業務量が減ると、収益を出せていないとのことで、病院内での肩身が狭くなります。

大学病院の総合診療科へのプレッシャー増大は、国立大学病院が法人化されたことも遠因の一つです。そのため、大学病院は独立採算制となり、それぞれの大学病院に経営努力が求められることになりました。このような状況のなかで、外来診療に特化することになった総合診療科の収益は極端に少なくなったために、さらに存在感が低下していきました。

そして2018年には、専門医機構による専攻医の募集が始まりました。総合診療科は19番目の専門医の基本領域には入ることはできました。しかし、全国の卒後2年目研修医から希望者は200人未満にとどまりました。総合診療科に入局する人は少なくなり、専任のスタッフ医師も減り、そして縮小することになりました。

大学病院総合診療科を救え!

採算を重視せざるを得ない大学病院。外来診療のみで収益を上げることができない総合診療。その構造的関係が持続する限り、総合診療科の衰退は必然となります。全国の大学病院で総合診療科がピンチの状況となっています。しかし、ピンチはチャンスともいいます。大学の総合診療科にチャンスはあるのでしょうか?

私はあると考えています。そのモデルはあります。私が2009年から5年間勤務していた、筑波大学附属の分院、水戸協同病院、そして国立大学で初めての民間病院をベースにした分院、水戸地域医療教育センターです。そこでは、内科系の入院患者を全て総合診療科で診療を担当するシステムを採用してスタートしました。

水戸協同病院では、総合診療科が中心となって外来、救急、入院の診療を行っています。もっとも収益を上げている科は総合診療科となりました。研修プログラムとしても、全国的にも人気のものとなりました。大学附属病院の総合診療科は分院へ行け。これが私からのアドバイスです。

ドクター徳田安春

【元記事】
https://www.mag2.com/p/news/373663

平和のためのオンライン瞑想のお知らせ
https://ameblo.jp/raelianjapan/entry-12397247074.html?frm_id=v.mypage-checklist--article--blog----raelianjapan_12397247074

科学は愛です・ラエルサイエンス
http://groups.google.co.jp/group/rael-science-japan?hl=ja

実話マンガ「地球人は科学的に創造された!」
http://mugendo.co.jp/download_manga.html

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