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2016年01月01日22:03

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メイジの○○録シリーズにハマった

RPGツクールの誕生以来、様々な中二ゲーが生まれてきた。

それらは時に大きな傷跡を遺した。

↓エターナるの語源
http://yaruomatome.blog10.fc2.com/blog-entry-101.html

それらは時に、単なる中二の枠を超え、コンシューマを凌駕する輝きを見せた。

↓臨場感を凌駕してリアルに於いて反映実現される、有質量の全ての結果。
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しかし、その多くは人々の記憶から忘れ去られ、
アップロードされたサーバのサービス終了、作者の意向等により、
永遠にその痕跡を無くし、無の中へと消え去っていった。


メイジの悲劇嘆
http://www.vector.co.jp/soft/win95/game/se374971.html

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メイジの悲劇嘆(譚?)も、そう言ったゲームの一つだと思われた。
イラストや英単語のミス(タイトル画面のWarld、他)のような粗は全体に目立つが、
ツクールのデフォルトの二倍に設定された歩行速度による快適さ、
戦闘難度、ダンジョンの長さや仕掛けの難度の丁度良さのような、
プレイしてストレスになりうる箇所を徹底的に解消しているのが特徴的だ。
(普通中二ゲーはアトラスゲー等の影響を受けて無駄に敵が強かったり、
 面白くしようとして複雑な追加要素が満載される事で、ストレスを感じやすい場合が多い)

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また、全てのモンスターの画像や、キャラクターの顔画像が、
作者によって一つ一つ描かれており、画力はともかく強い情熱が伝わってくる。
何故か味方がスキルを使う度にボイス(ツクールのサンプルゲーの流用)があるのも、
謎のこだわりを感じるポイントである。
Read Meに書かれた「友人いわく、バランスはいいらしいです!」との記述からも、
プレイヤーがどう感じるか作者がよく考えている事が察せられ、
名作かどうかは別にしても、とても好感の持てる作品だった。

と言う訳で、その続編も作られる事になったようだ。

メイジの因果録
http://www.geocities.jp/viptkool11_26/11th_1996.zip

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一作目にしてツクール、そして作劇のコツを掴んだのであろう、
因果録は更に洗練された作品となっている。
悲劇嘆にはワールドマップと村、村人や店、宿の要素があったが、
今回はそう言ったものは省かれ、シナリオの進行と共に次のダンジョンにワープする。
言わば、RPGの形をしたADVのような形式である。
これにより、前作でも急展開気味だったシナリオは、更なる直滑降状態に進化する。

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主人公の第一声。
この時点でヤバいが、決定キーを一度押すと……。

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他の台詞を一切挟まず殺し屋が登場、主人公が殺し屋を煽った後、戦闘に突入。

また、ゲームの演出面の強化も目覚ましく、
なんと今回からは、オープニングにムービーが流れるようになっている。

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いくつかの絵が切り替わり、主人公ブラネェドと宿敵ジャイクェドロの死闘が描かれる。
誤字も健在。

また、今回は作者の弟がイラスト面で協力をしており、
ビジュアル面で大きく進化していた。

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作者の弟が描いた主人公ブラネェド。
OPに出ていたのと同一人物である。

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事ある毎に運命と言う単語が頻出し、否が応でも事態の重要度が跳ね上がる。

悲劇嘆はまだ粗が大きかったが、因果録にてゲームのスタイルを確立したのもあり、
先ほどの主人公の第一声のような独特なセンスの漂う台詞の数々は、
純粋に魅力だと言えるレベルに高まっている。
因果録は、佳作の悲劇嘆を超え、名作の域に届かんとしていた。
しかしここで、突然の悲劇!!!




作 者 の 弟 が 、 裏 切 っ た !




これにより、普通にハイクオリティなイラストの供給が止まってしまう。
進行は停滞、因果録は怪作の雰囲気を漂わせる体験版を最後に、
人々の記憶から永久に忘れ去られていった……。



か に 、 思 わ れ た が ! ! !



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何故か今年になって復活し、完成版がVIPのスレにうpされた。



と言うようなミラクルを越えて出来上がったこの作品、
拙い所はあるものの、前作同様ユーザビリティの点では問題点が非常に少なく、
それでいて独特のセンスに磨きがかかっている。
序盤に関してはほぼ天然だったと思われるが、
終盤はもう開き直ったようで、この作品ならではの狂気がガンガン伝わってくる。
また、結局弟の協力は得られなかったようで、
途中からは全てのグラフィックを作者自らが書き起こしている。

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絵がうまいとかへたとかそう言う次元ではないセンス。

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癖になるセリフ回し。

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そして油断した直後に襲いかかる誤字。

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宿敵ジャイクェドロ戦のBGMはヘヴィメタル音源。
本作は全体的に選曲がウマい。
狂剣ガドリグゼラムの凶暴なシルエットがクール。

悲劇嘆は好感が持てる止まりだったが、
因果録は普通に面白いし何度もやりたくなるゲームと言えるレベルに高まっている。
10年の歳月の間に、どれほどの成長があったのだろうか。
数々のドラマの片鱗を運命的に感じる作品である。


そ し て 、 こ の 聖 夜 ! ! !


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VIPツクールスレの祭りイベントにおいて、
メ イ ジ の 転 生 録 が 運 命 的 に 降 臨 を 成 し 遂 げ た !

メイジの転生録
http://www.geocities.jp/vipkohaku2015/entry31.html

本作は現代を舞台にしており、
ファンタジー世界(たぶん)を舞台にしていた悲劇・因果とはまた違った毛色である。
が、かつてのセンスは一切衰えず、純粋にクオリティだけが引き上げられている。

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オープニングムービーも健在。
しかも今回はボーカル曲で、一部アニメーションする箇所もある。
また、所々普通に絵がうまい部分もあるが・・・・…。

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ゲームシステムはADVと雪道系ダンジョンの混成型であり、
以前よりも急激な話の展開を描く事に特化している。
出会って即バトル、のような展開が続発するのが素晴らしい。
ハイクオリティな楽曲も合わさり、プレイしていると常に興奮しっぱなしである。

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また、転生録では戦闘システムとしてCLOSS FAIT BATTLEを採用している。
刻一刻と変化する運命の流れが戦闘の選択肢に影響し、
メイジ達の前世因果的死闘を盛り上げていく。

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多くのメイジは、OVER SKILLと言う必殺技を持っている。
まともに喰らえば、運命途絶必至。

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明日から真似したくなる台詞の数々も健在。

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演出面も大幅に強化され、BGMとグラフィックがメイジ達の運命を輝かせる。

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なんか普通に可愛い娘もいる。

単に見た目の話だけではなく、キャラクターも魅力的だ。
毎回ボコボコにされながらも運命に立ち向かう主人公の理人や、
最初から最後まで飛ばし続けるヱドロさん、
ヤンホモ度に磨きがかかったラド等など、誰もから目が離せない。
サブダンジョンのモブも含めて、ハズレキャラ無しと言っても良い。

と言う訳で、盛り上がる演出、運命的な展開と、
ネタ抜きに高い水準の傑作に仕上がっていた。
いや、運命的に最高だった。
年を跨いでもこのゲームをプレイした興奮の因果は冷めず、
Twitterで運命がー因果がーと喚いている次第である。


まずは、因果録を遊ぶと良い。
時間があれば、時間は掛からないので悲劇嘆もやろう。
転生録は、最低でも因果録をクリアした後が望ましい。
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