バタバタしておりました。
新年から辛気臭い話を表題にするのもどうか思いましたが、あれだ、
みなさん、寒い時期にはお風呂に気を付けましょう。というのは流しておこう。
特に血管弱ってるとき。
冷え切った状態でサムイサムイと急いで熱い湯船につかると、
血圧の急上昇で内臓が大出血して、水を飲むいとまもなく瞬間的に逝ってしまうとかいうのがあるようだぞ……。
湯船に行く前に、かけ湯、シャワーでいくらかゆっくり体を温めてからやっていきましょうね……。
伯母の場合、パーキンソン病が進行していた関係であまり体が動く方ではなかったし、
その手の所作を「やらなかった」ではなく「やれなかった」可能性もあるんだよなあ。
本人が「やりにくい」ようになり始めていたら、「やれない」「やらない」を選択する瞬間はもう珍しくない黄信号状態だろうし、
自分だけじゃなくて同居人にもその辺、この季節は気を配った方がいいのかもしれない。
さて、
それとは別に、週末はNPCに頼り切るRPG.
土曜日はダブルクロス3、しらたき氏GM。美セル……!!生きてたのか……!!の巻。
日曜日はBoA3、悪太郎氏GM。一国が買えるバイオリンをたったの200クラウンで……たったの……の巻。
土曜日は
お久しぶりのしらたき氏のマスターで
お久しぶりのオーソドックスステージのダブルクロスができました。
が、出てくるワードはちょっと盲点な公式発展ワードで大変興味深いもの。
乱暴に言うと、
「古代種級のビーイングが、人間と交配すると何が生まれるの」
みたいなあたりのお話(全体のストーリーの三分の一くらいのエッセンスですが)。
お話を上から言っていくと、
・描いたものを現実化させる(≒陰からコピー品を作成する、本物からエッセンスをインプットする)ウロボロスビーイングがいた
・彼は「相手の侵蝕値を食う」力にも長けている
・彼は二人の「被造物」を残し、地球からは姿を消している。
・一人は「描いた絵」、「作品」である黒いビーイング、一人は人間の女性との間に残した娘である
・「絵」は「相手のエッセンスを学習、吸収する」力に長け、「娘」は「思い描いたことを現実化させる」力に長けている
・その地域の支部長は、ジャームを元に戻す研究をしていた
・その過程で、ウロボロスビーイングに研究のために声をかけたのだが、協力を断られ、地球から去られてしまった
・だって相手の侵蝕値食うだけだとそいつジャーム化するしね
・あらゆる環境で研究を認めてもらえなかった彼は切羽詰まっていき、本人がジャーム化
・それでもなお「ジャーム化を治したい」という信念に取りつかれたジャームという矛盾塊
・その秘密を知ったUGNエージェントを人為ジャーム化して「理性があるうえ、操作される以外ではジャーム活動をしないけど間違いなくジャーム」みたいな形状でスケープゴートにするなど
・そのエージェントの操作権をFHのあるセル(個々人の美を追求する美セル。いくら調べても目的が全然出てこない)に渡したりするなど隠ぺいが面倒くさい
という真相を、
・PC1は、「ヒロインの目の前で死に、リザレクトもしないのに復活する」という「ヒロインの思いの現実化」の恩恵を受け、
・PC2は、先輩UGNエージェントがジャーム化しているのを目撃し、
・PC3は、なぞの真っ黒いレネゲイドビーイングが人間や絵画を勉強しているのを興味深く思う
というところからスタートして調べていきます。
当然、
身内にジャームがいる真相は徐々にわかっていきますし、
登場NPCたちの正体もわかってきながら、
「ワーディングに引っかからないんだけどオーヴァードじゃない」とかいうヒロインの出生の謎にも手をかけていきますし、
「ジャームの侵蝕値を吸うことができる」NPCがいることも描写上わかっていきます。
当然、
そうすることでそのNPCがジャーム化しかねないこと、
その存在自体が非常に特異であり、各種組織に血眼になって探されかねないことも。
さて、
支部長はこの時点で侵蝕値300越え、
先輩は200越え。
彼らを救うのか、戦うのか、
その際「絵」のNPCをジャーム化させるのか、
といった選択肢があり、
PCの能力次第では「相手の侵蝕値を吸うNPCのオリジナルエフェクト」をコピーして……といった方法を用いることもできるでしょう(実際に以前別のメンツでやったときは、その手で先輩の方は助かったそう)が、
今回のPC1は、自分の周りの人間をちょっと度を越して大切にする類のキャラだったので、
先輩と支部長両方の侵蝕値を「絵」の人に吸わせることを提案するのですが、
とうぜん都合300%の侵蝕値を吸わせたらジャーム確定。
近しい人を救うためにビーイングを犠牲にしても平気なの?的な話にもなるのですが
「リザレクトしなくてもよみがえる不死身の体」をPCに手に入れさせるほどの力を持つヒロインが
また別途存在している(そのために反動で高熱に悩まされたりし、その熱を「絵」さんに食べてもらったりしましたが)わけなので、
「そうして上がった侵蝕値が下がりなおした”絵”さんを思い描いてもらう」
「必ず反動があるので、このままだと彼女もあぶない」
「ので、”絵”さんの下げた侵蝕値分を、PCたちで分け合うという画を描いてもらい、全員でバックトラックする」
という案を出していきます。
ヒロイン自身の侵蝕値は変動させず、
PCたちのロイス・バックトラック次第で、
NPCたちの侵蝕を分担し、救うことができそう。
というわけで、
ダブルクロスでなかなか見ることのない
全員救出円満不戦闘解決。
GM「こういうのが見たくて……!GMやってるんです……!」
PL「マジか……なんかごめんな……!NPCのオリジナルエフェクトって何回振るんだ……!」
GM「レベル回だから3回です……!」
PL「100越えたら4回になるんだよな……!」
GM「なります……!」
PL「せ、せめてそれ俺たちで分担して振ろうか……!?」
GM「ダメだ!……私が振るんだ……!!」
PL「GM、侵蝕値160越えたからもう一回振れるけど……!」
GM「うおお……!」
PL「GM,言いにくいんだけど侵蝕値220越えたので……!」
GM「うおおお……!!!」
最後三十分GMがダイスを振り、
バックトラック可能な範囲の精査をしつつみんなで計算の補助をする
あまり見たことのないクライマックス。
めでたし……
とはいきません。
非常に限定的な手立てとはいえ、ジャーム化を阻止しうる方法の存在、
それが一部FHにも知られている状況、
一度とはいえジャーム化したUGNの支部長とエージェント、
彼らが起こした民間への被害の数々、
今回のことでレネゲイドの制御を覚え始めた(オーヴァード化した)ヒロインと、
そのジャーム化の可能性。
これらは支部を一発解体どころか、関係者全体が重要機密を持ちながら管理責任なしの烙印を押されて収監されても不思議ではない。
「ジャーム化して切羽詰まるまでは、情報管理にしても非常に優秀だったノイマン支部長」
がかなりしっかり情報隠蔽までして、目下これ以上の情報拡散を抑えはしましたが、
この隠蔽工作自体、かなり危険な背信行為と言ってもいいでしょう。
こうした話を、いつリヴァイアサンの耳に入れるか。
情報速度でプランナーの後手に回りすぎれば、大変なことになりかねない。
「近しい人を守るため、半ばUGNへの裏切り行為を提案」してしまったPC1のチルドレンに、これを背負いきれるかどうか。
実は、「UGNとの関係」を軽視し始める一歩目になりかねないので、
そっち方面へのロイスの希薄化が懸念され、ジャーム化も視野に入ってきます。
OTONAが必要になってきた!
日曜日は、
ほんとはクリスマス前後にやる予定だったっぽい
華やかな音楽をテーマに年越しの悪魔を撃退するお話。
PC2が泊まる新年の教会に、
物理的な破壊力を持った音波を発するバイオリンを奏でる、
禍々しい演奏家が近づいてくる(PL「キリギリスだ!」GM「違う違う」)。
ステンドグラスはひびいり、聞くものは粘膜出血を起こすありさま。
今は亡き司祭の記録では、このところ毎年現れる悪魔だというのですが、
その情報が引き継がれないまま、三王会戦の救護所となっていた教会は阿鼻叫喚。
マーテルであるPCの「聖歌」によって無理やり押し返すことに成功するのですが、
「自分の音楽を理解し、響かせることができる者がいるとは……!私の音楽がとうとう神に認められたのだ!一週間後にまた来る!」と
デュラハン並みの再開宣告をして一度は難を逃れます……。
一方、
とあるオークションに出席するPC1の前に、
目玉商品として出品されたバイオリンが落札される瞬間(オークションをよく知らないで会場にきたPC1「この手を挙げるのってどういう意味なんです?」「なんと200C!ほかにいらっしゃいませんか!?」PC1「えっなに……あわわ」)、
「それが偽物である」と叫びながら、一人の娘が入場してくる。
結局(払えもしない)200CでPC1のもとに落札されちゃったバイオリンの来歴を聞いてみると、
本来なら国一個買えるほどの作品なのだけれど、
飛び込んできた娘の祖父が、その「真作」を三つのパーツに分解し、
残りのパーツを精巧にコピー……というより
各々のパーツと会話をしながら、それぞれのパーツに最も合う形のパーツ補てんをして
結局もとの真作とほぼ同じものを三つ作成するに至った、という
ギャラリーフェイクで扱われそうな「嘘真作」なのだというお話が聞けます。
彼女はというと、バイオリン職人……ではなく、演奏家。
バイオリン工がてら趣味で演奏する祖父に地味さを感じた父が、子供たちに華々しい演奏家としての人生を歩ませようとしたのが彼女の人生のレールのようですが、
祖父は地震では実に楽しそうにバイオリンを弾く男だったこと、
祖父が確かにバイオリンと会話しながら仕事出来る男だったこと、
その仕事ぶりを、天使すら下りてきて見ていたのを確かに見た、ということなど、
祖父を誇りに思っているがゆえに、名工でなく「贋作職人」のような扱いをされているのが本当は腹立たしく、
また子供たちのバイオリン教育のための費用をねん出するために、
父が祖父の作品を勝手に売ったなどという事件もあり、
それを取り戻すべく、はるばるバルヴィエステ本国から祖父の彼の作品を回収に来ているというようなことを吐露してくれます。
なのですが、
それ以上に、彼女の兄……
彼女よりも禁欲的かつ厳しい教育を受けた兄が、祖父の死後どんどん音を狂わせていき、
「自分の音楽を誰も理解しない」といった発言をするようになっていって、
数年前に失踪している……という話も。
その他、親交を深めるシーンなど挟みながら……
(「演奏、聞かせてもらってもいい?」「いいわよ……〜♪(鮮烈な演奏表現)」「すき……(演奏が)」「そんな直截な求愛されたことない……ちなみに、その”祖父の作品”は私弾けないわよ、弾きこなせない」「できる人いるのかな、聴いてみたいなあ……!!」)
そうこうしているうちに、
そのバイオリンをぜひとも欲しながら、オークションに参加しそびれたという
名前を名乗らない貴人っぽい美しい双子がこれを倍値(!)で買い取ると相談しに来るのですが、
もとより手に入れる予定で無かったバイオリン、
物の価値の分かる人間の手に渡るのなら、と娘も承諾気味なのですが、
ざっくり言って、
「祖父のもとに訪れた天使」、そして「目の前の子の双子」、
明らかに恋と芸術の魔神魔神パラモルです。
後で聞いた話では、
祖父の仕事に惚れ込んでいたのは本当、彼に演奏のスキルを授ける契約を申し込んで断られたといった流れがあり、
それでも祖父の仕事のファンのままで、
そんなに好きなら死後このバイオリンはお前らにやると約束してもらい、
彼の作品を、物の価値の分からんものに売ったり紛失したら承知しないぞとイチャイチャしていたところを
彼の息子にしてヒロインの父である男が勝手に売っちゃったために
その家系に今ちょっとした呪いをかけている最中なのだとか……
まあ、PCはそんな事とは知らず、
余程の裏があるのでなければ(魔神だからあるんでしょうが)全く悪い話でないので、
「仕入れた200Cで結構ですが、その代わり、これを弾ける芸術家を探して、一緒に聞く機会を設けてくれませんか」と、
(知らないながらに)魔神をちょっと挑発。
魔印一発、天才楽師を作成し……なんて流れもできるんでしょうが、、
惚れ込んだ上に自分たちの魔手をはねのけた職人の仕事にそうした手段をあてがうのを不躾と嫌がった魔神たち、
ムムムとうなってどうしようかとご相談されながらも一度去っていただきます。
「バイオリンを奴の手に渡すな」と警告を残して。
教会を訪れる悪魔のバイオリンを調べて
オークションに出されたある名工の贋作だとあたりをつけたPC2とPC1は合流し、
情報を統合しつつ、
件の悪魔が失踪したヒロインの兄であることにいきついたところで、
お兄さんご本人が登場。
あるころからあらゆるバイオリンが自分の演奏についてこれなくなったため(物理的に壊れるんだとか)、
それが可能な伝説のバイオリンを探し求めているのだが、
それに一番かなったバイオリンを祖父が三つに分解するなどという愚行を犯したため、
これをもう一度あつめて完全な「伝説のバイオリンの真作」となし、
自分の演奏をすべての人に受け入れさせ、天国を呼ぶ(!?)のだ、
既に二つ持っているから、この家にあるのが最後の一個だ!
といったお話を聞くことができます。
完全に闇に飲まれているんですが、
一応文化人を気取っているというか「芸術を追い求めていると結果的に殺戮が起きちゃう」タイプの方なので、結構会話ができるという。
しかして、
妹との再会もつかの間、
(後で知った)魔神の呪いによって「発生させる音は全て人を苦しめるものになる」「本人には本来の素晴らしい演奏にしか聞こえない」状態からくる意識の齟齬は決して埋まらず、
奇跡を用いて、PCが落札したバイオリンを奪われてしまいます。
「一週間後にまた来る」と予告した教会に、完全なバイオリンを携えてくるつもりなのでしょう。
さあ、
彼を止めるのは当然として、
彼にかけられた音楽の呪いを解いてあげたいし、
ナゾの力で一つに統合されつつある闇のかたまりのような「伝説のバイオリン」を、
パラモルに約束通り上げるためにも「三つに戻す」といった行為をしてきたい。
そのために、
・あらゆるものを切断する概念攻撃ができる既出ヒロインの幼女に、呪いと彼を一時とはいえ切り離してもらう
・過去、邪術結社に所属していたモテなさそうな呪具点の店長に、呪いの一時解呪を頼む
・「彼が本来出しているつもりの音が、”本当にその通りの音”になっていない」ことを、同レベルの演奏家(妹さんでよし!)に曲をコピーさせることで聞かせ、呪いを自覚させる
といった手段群をあちこち駆けずり回って用意。
実際の戦場では、
戦争ルール微適用で、
・妹さんがモラル判定をする。精巧を重ねて、タイドが+5になったら勝利
・悪魔の兄貴が演奏していると、闇の眷属が沢山よって来る。倒しているとBPが溜まるので、一定量溜まったら勝利
・呼んだ助っ人の分だけ、敵の弱体化ターン数が増える
・奇跡の支援は一定量以下に抑えると追加経験点
といった形で、PCは少ないながらも戦力を整えられたぞーという感じでクライマックスに挑みます。
寄ってきた取り巻き敵が思ったより強く、
存外なりふり構ってられない気配を感じたPCたちは
ヒロインのモラル判定
↓
出目が芳しくないのでNPCに振り直しさせてもらう
↓
もうちょいでクリティカルなのでNPCの所持する出目下げる特技でクリティカルにしてもらう
だとか
奇跡の制限枚数はPCの分含めて八枚
↓
PCの奇跡は今回使い出がないのがいくつかある
↓
じゃあPCの奇跡使わずにNPCの奇跡をメインに八枚使う方向で行こう!
といった
いわゆるPCが通常持っている「攻撃、防御、回復」といった通常戦闘で役に立つ能力、
「以外」の部分を
シナリオギミックとはいえNPCに頼り切る感じでやっていくそれ。
もちろん、PC何もしないということはなく、
そうした演奏セッションの間、ヒロインを守り切る、守り切るPCのHPを回復する、
といった耐久戦を突破しなきゃいけないことに変わりはありませんが……。
かくして、
全く同じ楽譜、全く同じ運指の、しかしそれ以上に才能を感じさせる妹の演奏を目の当たりにし、
周りが理解してくれないのでなく、「全く無自覚に、周りの理解できない音を出していた」ことを、
しかしやはり彼にもあった才能でもって聞き取ることに成功した悪魔な兄貴は、
妹に色んな事を託し、この世でこれ以上演奏する浅ましさを嫌って、
悪魔のバイオリンとともに滅びることを選びます。
彼は、失踪の後の無茶な旅のために、とうの昔に死んでいて、
その執念だけが、「悪魔のバイオリン」とともに旅をし、殺戮に身を浸らせていたのであるために、
それが晴れた今、この世に残る者はもはやないそうな。
けれど、しかし。
果たして、彼を呪っていた魔神パラモルは、彼の魂を奪ったのだろうか?
彼の魂は、今、闇の中なのか、魔神の下なのか。
それでも、
このバイオリンを取り戻した借りを、
いつか芸術を愛する双子の魔神に返してもらう日があるなら……。
(楽師ヒロインをお家にお招きした!)
……さて、
土日ともこう……いろいろNPCの力をふんだんに借りていこうとするムーブが多かったわけですが
NPCにクリア方法が集中しすぎるということは場合によって危険ですが、
その辺はあくまで吟遊詩人型というか
「PCがシナリオを進める必要がない」シナリオでやってしまったときにダメ(つまりPCが要らなくなる)のであって、
「そのNPCをどう使うか」を、PLが頭ひねって出せた案、
言葉を選ばず言えば
シナリオ内に出てきた10フィート棒をどう使うか
マップの有利な地形をどのように利用するか
そうした「PCのデータ以外の、PLが利用できるもの」を使用するかのように使えるのなら、
という感じもするのですが、
もともと身内で、大昔から「PLの所持する複数PC」「持ち回りGMの所持PC」といったキャラが全登場するようなプレイングをして
何時でも誰にでも頼れるようなやり口を
百まで覚えている三つ子の魂的に得てしまっているというのは
悪魔のお兄ちゃんじゃないけど
感覚として正しいのかよくわからん。んー。
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