おはようございます。木下藤吉郎です。
今から50年前の1967年(昭和42年)の今日、東京・渋谷区の旧ワシントンハイツ、東京オリンピック選手村跡を整地してできた、代々木公園が開園しました。
■この公園について｜代々木公園｜公園へ行こう！
http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/about039.htmlまた、今から55年前の1962年(昭和37年)の今日は、研究家の茂木健一郎(もぎ けんいちろう)さんの生まれた日です。
■茂木健一郎 - Wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E8%8C%82%E6%9C%A8%E5%81%A5%E4%B8%80%E9%83%8E10月20日 金曜日
きのうから、鉄道会社間での「共闘」の話題として、阪急阪神経営統合の経緯を書いております。
きのうは、2005年8〜9月ごろから急激に阪神電鉄の株価が上がり出し、その後村上ファンドから大量保有報告書が出されて、村上ファンドによる会社の乗っ取りの危機に晒されている事態が発覚した事と、対抗策として甲子園球場の改修や京阪電鉄との経営統合を打診するなどがされたものの、折り合いがつかず破談に終わった旨を記してまいりました。けさは、その続きであります。
2006年3月、阪神電鉄は阪急ホールディングスとの経営統合を提案しました。村上ファンドもまた当初は阪急と阪神の統合には前向きでしたが、村上ファンドが阪急に提示した株の買取希望価格は高く、最初の内は難色もありました。
しかし同年4月、阪急は阪神と基本合意し、公開買い付け(TOB)によって進めていく事になりました。これに驚いたのが村上ファンドであり、6月の株主総会に向けて村上ファンドは、株主として阪神タイガースの上場など、様々な提案を出していきました。
けれども、そのうちに村上ファンド社長(代表)の証券取引法違反の疑惑が出てきて、社長が取り調べを受けるに至り、村上ファンドがTOBに応じる事になりました。その後、村上社長が逮捕され、役を辞任した事もあって、村上ファンドは阪神の買収を断念し、保有していた阪神の株式を全てTOBにより売却しました。
かくして、阪神のファンド会社による乗っ取られ危機は、かつて競合していた大手私鉄同士の経営統合の合意という、どちらも戦後としては前代未聞の出来事で幕を下ろしたのでした。
ファンド会社というのは、響きだけではあたかもカッコ良さそうな雰囲気があるかもしれませんが、その実態は、株の値上げが見込まれる企業の株式を買い取って企業をコントロールし、お目当てかそれ以上の株価になったと見ると、他者に株を売却して放り出し、売却益によって増えたお金を自分たちの株主に配当するという、言わば「寄生虫」のごとき冷酷なものであります。京阪は阪神から経営統合の提案をされた際、村上ファンドからの提示された買取価格に応じられなかったようですが、阪急はそれを押しのけるほどの力があったのか、村上ファンドに押し切られずに対応し、結果としてライバル会社をメチャクチャにされるピンチから救い出した格好になったのです。
この件から私が言いたいのは、やはり日本語で「敵」といえるものには、「エネミー(enemy)」と「ライバル(rival)」の2種類があるという事であります。
エネミーに当たるものは、言ってしまえば「悪の根源」に見えるものであり、殺意さえ抱くような存在といえ、ライバルに当たるものは、目障りな存在ではあるものの、それがあってこその自分であり、互いに腕を磨き合う「好敵手」の存在といえるでしょう。
この話においては、まさに阪神にとって村上ファンドは「エネミー」であり、阪急は「ライバル」の関係である点がはっきり分かるのではないでしょうか。そして、ライバルであったからこそ、阪神は阪急との統合≒共闘を打診できたのではないかと思うのです。
ライバル(好敵手)は、持つべきものと私は思いますね。
■阪急・阪神経営統合 - Wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E9%98%AA%E6%80%A5%E3%83%BB%E9%98%AA%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E5%96%B6%E7%B5%B1%E5%90%88
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