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2018年03月21日00:38

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『誰も死なないミステリーを君に』

井上悠宇 先生が贈る新作はミステリー小説。人が寿命以外で死ぬ時期を視ることができる
女性とそれを回避するために手を貸す男性が、母校で起きたある墜落事故の謎に迫ります。
(イラスト/syo5 先生)

http://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013813/shurui_3/page1/order/


死を目前にする人と視線を合わせると顔に死線が視える“志緒”。死が近づくにつれ徐々に
増えていく線は彼女だけに見える死の予兆。それが回避できると知った“佐藤”は協力して
死ぬ人を救う活動を続ける。ある日、死線が母校の卒業生4人に視えると彼女は言及し──。

4人は同じ高校の文芸部に所属していた過去と、もう1人の部員“武東”が校舎の屋上から
飛び降りて亡くなった事故に直面した経験を持つ。その事故に隠された事実を“志緒”らが
暴いていくのか・・・と思いきや物語が思いがけない方向に進んでいく所で更に驚かされます。

死線を回避する過程で、いつしか“志緒”たちの物語が“武東”の物語へ遷移していく展開、
そこまで織込み済みだったのか、と驚かされる読了感に救われるものの仄かに切なくもあり。
誰も死なないミステリーは誰に捧げられたのか、込められた想いにぜひ触れてみてください。
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