mixiユーザー(id:3352548)

2018年07月13日04:49

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SNSのブロック機能は集団を分断し、SNSの目指す交流とは正反対に向かう

たいていのSNSには、好ましからぬユーザーとの接触を回避する「ブロック機能」が装備されている。ブロック機能が発動すると、ブロック対象者の投稿は一切読めなくなる。

ところがSNSのプラットフォームは「好まない内容を下位に、見たい内容を上位に」持ってくるよう、アルゴリズムが調整されている。したがってブロック対象者に連動した記事の順位は一番下に下がってしまう。そうして行き着く先は、フェイクニュースサイトを『信奉』する集団の出来上がりである。これを如実に物語る例は、アメリカ合衆国 第45代大統領の熱狂的支持者層であろう。
ツイッターであるユーザーをブロックしても、ログアウトした環境ではツイートを閲覧できる。ツイッターの用途に「自信の主張をつぶやく」というのが少なからずある環境でブロックした相手の公開ツイートを閲覧不能にすることは、ある意味プラットフォーム事業者による体の良い『検閲』に転化する。
2018年 5月23日(現地時間)、トランプ大統領があるツイッターのユーザーをブロックしたのを違法とした判決 (http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1805/24/news063.html) を、ニューヨーク南部地区連邦地裁が下している。 有権者としてのメディア・リテラシーの涵養には、議論の参加者に偏りがあってはいけない。言論の自由は、オープンなフォーラムにて実行されなければならないのである。

ツイッターやフェイスブックが、同じ考えを持つ人たちを細分化して束ねるだけでなく、敵視する人たちをブロックによって議論から締め出すという、当初の理想とは真逆の結果になった。そのひとつの要因が「ブロック機能」の隔離のし過ぎにあると、私は思う。

私がツイッターで覗いている内容には LGBTQs の話題とくに、トランスジェンダー/トランスセクシュアルにかかるツイートの配信を受けている。これには主要な論客がツイッターのユーザーであることも影響しているのだが、性的マイノリティとして各自、他の属性の人たちに対して一線を超えなければいいのにズカズカとプライベートに入り込みブロックされるみっともなさを演じている。私も特定の属性のユーザーからはブロックされているようだが、公開ツイートくらい、閲覧を許したって害にはならないんじゃないかな? と最近思うようになってきた。リプライやリツイート、コメントをさせないだけで十分だと。そして当初、ブロックで保護することにした誹謗中傷や付きまといは、直接ユーザーへのペナルティとして投稿制限・接触制限にすべきだったとも思う。

SNSプラットフォーム事業者は当初、少人数で事業を始めたからユーザー間のイザコザは互いに隔離することで解決することが、最も手軽かつ効果的な解決策であった。しかしウン億人が利用するプラットフォームに成長した今となっては、『安上がりな』ブロックによる隔離政策の弊害に対し、プラットフォーム自身で弊害を除去するよう動かなければならないだろう。

現実にドナルド・トランプ大統領を誕生させたツイッターの解体論もくすぶっている。また世界最大のSNSであるフェイスブックでさえ解体論がまことしやかに語られる時代となった。SNSが国家を解体させてしまうかもしれないという危機が現実のものになったとき、プラットフォーム事業者はちゃんとした解決策を採れるだろうか?

もうひとつ、SNSには逆風というか反撃の狼煙がApple Inc. より上がった。スマホ依存の解消対策 (https://irorio.jp/nagasawamaki/20180605/468792/) と、ユーザーのプライベートなデータ収集に対して収集制限措置を実行する (https://www.sankeibiz.jp/macro/news/180606/mcb1806060500019-n1.htm) と基調講演で宣言した。プレゼンテーションでインスタグラムを例に取るあたり、Facebook Inc. を名指しで宣戦布告したようなものだ。SNSアプリが「時間切れ」にされると、SNSプラットフォーム事業者のビジネスモデルが崩れること必至。どう動くだろうか興味を持って見つめたい。

(当記事はFacebookと同時ポストしております)
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