定番の相性

最近はイカやサンマの不漁が話題に登ることが多くなりました。半面イワシは一時期より手ごろな価格で見かけることも多くなり、先日は久しぶりに圧力鍋でイワシの煮物を作りました。本当にいい加減なもので、醤油と砂糖、酒に酢を加え、圧力をかけて煮るだけです。だいぶ薄味にはしているものの、基本的には缶詰のイワシ缶と変わらず、多少素材の味が感じられるくらいです。だったら缶詰でよいのでしょうけれど、手間の分安上がりなのと、缶詰はどうしてもごみが出るのが気になってしまい、店で見つけるとつい買ってしまいます。

先日、そうやって煮たイワシを食べるとき、寿司を買ったときについてくる甘酢漬けのショウガがあったので何気なく一緒に食べてみました。煮るときに臭み消しにショウガを入れることもあるし、と、軽い気持ちだったのですが、なんか妙に相性が良くて、イワシの脂のせいかショウガの辛味もほとんど感じられず、それでいてイワシはしつこさがなく臭みも消えてさっぱりとしています。寿司と一緒に食べるときには、辛味や甘みが強すぎて食べにくく感じることもありますが、煮魚くらいのしつこさがあるとそれがちょうどよく感じられます。

パックの寿司を買えば大抵ついてくるショウガではあるものの、そうそう年中パック寿司を買うわけでもありませんし、ちょうどそのタイミングでイワシを煮ることもほぼないでしょう。もうちょっと味が濃くてもこの相性が成立するなら、寿司を食べるときにイワシ缶を空けたらどうか、と言う話ですが、そこまで魚尽くしを食べたい人もそうそういそうにありません。自分で次に試せるのはいつのことかわからないので、これを読んだ方で試してみようと思われたなら、ぜひその結果を教えていただきたいと思います。