mixiユーザー(id:31894606)

2017年02月27日09:37

3847 view

 三浦九段不正疑惑について、渡辺明竜王を弁護する part1

はじめに、

これは、web上から消されてしまっている’魚拓’である。

http://megalodon.jp/2017-0226-1408-55/www.keijibengo.com/9901/index.html

おそらく、大山滋郎弁護士自身、問題を指摘されて、

さらなる炎上を恐れてwebから、消したものだろう。

三浦九段は、疑惑を指摘した観戦記者;小暮克洋を名指しで、どうしても許せないと言っている。

小暮記者からのそれに対する反論にあたるのではないか?

三浦九段の「どうしても言いたいことがある」http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1958558385&owner_id=31894606

そして、この消された弁護記事に関して、

【渡辺竜王のブログ 2017-02-27

昨日、出た文書について。小暮さん自身が非難されている中で

私をかばってくれるという心意気は有難いと思いましたし、その当時に何を信じたのか、

と聞かれたので以前からあった資料は出しました。

ただそれにより、不愉快な思い、ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。

明日の臨時総会のことも含めてまた書きます。】   が、アップされた。

以下’魚拓’・・・上記「昨日、出た文書」








 三浦九段不正疑惑について、渡辺明竜王を弁護する


平成29年2月26日
弁護士法人横浜パートナー法律事務所
代表弁護士 大山滋郎


1. 初めに
(1) 観戦記者 小暮克洋氏からの依頼
将棋観戦記者 小暮克洋氏から、弁護の依頼を受けた。小暮氏は、大学将棋部時代からの30年来の友人である。将棋の渡辺明竜王を、ネットなどの攻撃から、「弁護」して欲しいという依頼である。
私は独立して10年、刑事弁護を中心に業務を行ってきたが、本件は「刑事弁護」ではない。ネットでの「世論」に対して、渡辺竜王を「弁護」することになる。そんな「弁護」などしたことがない。


(2) 「刑事弁護人」としての決意
本件を引き受けるにあたり、相当のためらいはあった。ネットを見れば、渡辺竜王を「有罪」とする意見が9割を超えていた。「竜王位を返還させろ。」などは良いほうで、「引退させろ。」「除名しろ。」などという意見が、非常に多く見受けられた。そんな中で竜王を「弁護」(それも裁判外で)すれば、相当強い反発が予想された。なにも「火中の栗」を拾わなくてもという思いも当然あった。
しかし、刑事弁護を業務の中心とするということは、たとえ世論の多数派と戦っても、依頼者のために活動することだと思い直した。10年前に、刑事弁護専門の法律事務所を開業したときの思いである。
「刑事弁護人」として、渡辺明竜王に言い分があるのなら、それを世間の人たちに理解してもらおうと決意した。





 2. 事件の概要
(1) 三浦九段への疑惑と竜王戦出場停止


本件は、三浦九段が竜王戦などの対局において、「技巧」という将棋ソフトを用いて、カンニングを行ったと疑われたものである。三浦九段が竜王戦の挑戦者になったのも、カンニングしたためとの疑惑である。この疑惑について、日本将棋連盟に問題提起をしたのが、渡辺竜王である。

この問題提起を受けて、将棋連盟内でトップ棋士たちが、問題の対局そのもの、「技巧」の指し手との比較などを検討した。その検討結果も踏まえて日本将棋連盟常務会が三浦九段と話し合い、同九段が出場辞退を申し出たことにより、竜王戦の挑戦者の変更がなされた。


(2) 第三者委員会での「白」判定
ところが、三浦九段の不正問題を検討するために、3人の弁護士で組織された第三者委員会は、三浦九段の不正を根拠付ける証拠は認められないとの結論を下した。
本件に対して、何ら利害関係を持たない、学識・経験豊富な委員会の判断は、受け入れざるを得ない。それまでは、三浦九段が「黒」であるかのように論じていたネットの意見が、一気に「白」判定へと変わっていった。

(3) 問題提起した棋士たちへの非難
第三者委員会の「白」判定をうけ、本件不正について問題提起した棋士たち、なかんずく渡辺明竜王への非難が高まった。つまり、「何ら合理的な根拠なく、三浦九段の疑惑を言い立てた。」と、ネット等において強く非難されたのである。中には、「竜王戦の挑戦者が三浦九段だと、負かされる可能性が高いので、ことさらうそをついて、三浦九段を陥れようとしたのではないか。」と言った論調まで見られた。

3.三浦九段への疑惑の根拠
(1) 将棋ソフト「技巧」
それでは、三浦九段への疑惑の根拠を検討する前に、将棋ソフト「技巧」について簡単に説明しておく。ネットの論調を見ると、かなり将棋を知っている人でも、根本的に誤解しているように思えるからである。
「技巧」はプロの棋士より強い。神がかった強さのときの羽生三冠の実力を、常に持っているといえば理解できるであろうか? だからこそ、「技巧」のカンニングが大問題となる。また、「技巧」はフリーソフトで、比較的簡単にインストールできることから、プロ棋士にも研究等の場面では広く使われている。ちなみに、三浦九段も、研究において「技巧」を用いていることを認めている。

(2) トップ棋士たちが覚えた違和感
三浦九段に対する疑惑が生じたのは、同九段が自分の手番にもかかわらず、頻繁に席を離れてどこかに行っていたという問題からである。棋士は相手の手番には席を立って頭をリフレッシュさせたりする。その一方、自分の指し手のときは時間が惜しいので、席を外したりせずにじっくり考えるほうが普通である。ところが、三浦九段は、自分の手番なのに、何度も席を外したということで、おかしいのではと問題になった。さらに、カンニングを疑われたときの三浦九段が、非常に強かったということもあり、席を離れてカンニングをしているのではと疑われたのである。
そこで、それらの対局において、あとから調べてみると、「技巧」の示す指し手と、三浦九段が指した現実の指し手が一致する率が高いとの印象が持たれた。そのため、一定数の棋士が三浦九段の指し手に違和感を覚えたようである。渡辺竜王も、そのような違和感を覚えた一人である。
この違和感は、渡辺竜王の要請で、名人、竜王、羽生三冠など、現代のトップ棋士が数名がかりで検討したときにも、多くのトップ棋士たちが共有した違和感であった。(だからこそ、渡辺竜王の問題提起を否定できず、三浦九段に話を聞くことが決まったものと思われる。)

4.第三者委員会の結論
(1) 「技巧」の指し手との一致率
第三者委員会は、疑惑の根拠全てについて、それを裏付ける証拠はないと判断した。「技巧」の指し手と、三浦九段の指し手の一致率が高いという点に関して、問題とされている4局を検討したのち、必ずしも疑惑を裏付けるものとは言えないと結論付けた。
「技巧」自体、設定等により、指し手が違ってきており、必ずしも同じ手を指すものではないこと、他の棋士の指した将棋の中には、「技巧」が示す手とさらに高い確率で一致しているものもあったことなどが、理由である。さらに、三浦九段自身、「技巧」を使い研究している。そうだとすれば、一致率の高さということで、三浦九段の疑惑を裏付けることはできないという結論であった。

(2) 対局中の離席について
対局中の離席については、そもそも証言の一つであった30分の離席といった事実がないことが確認された。また、離席の事実をもって、三浦九段への疑惑を根拠付けることはできないとの判断がなされた。

(3) 疑惑を根拠付ける証拠はなく、三浦九段は「白」
さらに、三浦九段から提供されたスマートフォンなどを調べた結果、対局中に使用された形跡はないことを確認した。
全てを総合し、疑惑を認めるに足りる証拠はないとして、三浦九段は「白」である旨結論付けている。


5. 渡辺竜王弁護の基本的な方針
(1) 疑うだけの客観的な根拠があったのか
渡辺竜王への非難は、「何ら疑うべき根拠がないのに、三浦九段がカンニングしたと問題提起した」という点にある。従って、三浦九段が本当に黒だったかは別にして、「疑う根拠」があったことを示せれば、渡辺竜王に対する「弁護」はできるものと考えた。

(2) 現在利用可能な証拠からの弁護
いずれにしても、自分自身で証拠を集めることは難しい。そこで、三浦九段が黒だと疑う根拠については、既に存在する棋譜等や、第三者委員会での調査事実から判断することになる。基本的には、三浦九段の指し手と、「技巧」の示す指し手との一致について、考えてみることにした。

6.一致率の検討
(1) 一致率でカンニングを決めるのは困難
一致率というのは、全ての局面において、棋士の指した手とソフトの指した手が一致した割合である。しかし、これをもって、カンニングの有無を決めるのはかなり難しい。出来の良い将棋ほど、カンニングなしでも、人間より強いコンピューターの指し手と一致するからである。
しかし、「一致率」にも意味はある。一致率によって、その将棋の出来が評価されるという意味である。

(2) これは「将棋」ではなく、「試験」の事案
本件を「将棋」の問題と考えずに、予備校などが行う「試験」と、そこにおけるカンニングの事案と全く同じなのだと考えてみる。

(3) どういう形の「試験」の事案か
「将棋」という考えを捨てて、一手一手の指し手ごとの「試験」として考える。先手後手合わせて100手の対局だったら、一人50問の、将棋の問題が出される試験である。試験だから当然解答がある。例えば、新聞などにも掲載されている、「次の一手」問題のようなものと考えてみてほしい。この正解手を選んだら10点、その他の手なら0点といった、単純なものから、この最善手なら100点、この手なら70点といったように、一つの局面ごとに点数をつけるものもある。いずれにしても、こうして得られた総合点を、そのときの試験の数で割れば、その対局の「点数」が出ることになる。
つまり将棋を、「勝ち負け」を競うゲームから「点数」を取る「試験」と考えることができるのである。

(4) 試験の採点者は誰か
それなら将棋「試験」の採点者は誰なのか? どの手が「何点」なのか、常に高いクオリティーで判断できる人などいない。しかし、コンピューターソフトなら、それが可能なのである。コンピューターの力が、非常に強くなった今だから、トップ棋士たちの手も、このような「試験」の対象となってしまった。この採点者は、強いコンピューターならどれでもよい。「技巧」である必要はない。「ポナンザ」でもいいし、「やねうら王」でもいい。(念のため言っておくと、いずれもプロより強い将棋ソフトである。)
試験の採点も、本当に原始的なやり方で十分である。例えば、各試験問題(つまり、そのときの局面)で、先生である「技巧」や「ポナンザ」の指し手と、幾つ一致したかを数えるだけでも、相当精度の高い「採点」ができる。ポナンザ先生なら「正解」としていたが、技巧先生は不正解とするような事例はあるだろう。しかし、数からすればわずかだし、強い先生方の間で意見が割れる手の場合、それより弱い人間がどの手を選択するかは、単純な確率論の話(2人の先生の見解が分かれたら、どちらかを選択する確率は2分の1ということ。)になる。したがって、全体としての「採点」にはほとんど影響がない。
さらには、第1候補の手なら何点、第2候補の手なら何点、こういう悪手ならマイナス何点などといった、採点専用ソフトをつくれば、さらに精度の高い「採点」も可能になってくるのである。

7.普段の点数と、今回の点数
(1) 三浦九段の普段の成績
こういう風に、各将棋を試験と考え、全ての対局に点数をつけていく。1年間の将棋について、全てそうやって点をつければ、その棋士が大体何点を取る人なのかは明確になる。まさに、受験予備校などが、生徒の実力を判定するためにやっていることである。
たとえば、三浦九段の成績なら、大体70点を山の中心にして、高低それぞれに分布するといった具合である。どの棋士の成績も、予備校などで見慣れている、正規分布の形であらわされる。調子のいいときには、85点くらいは取れるが、調子が悪いと55点程度になることもあることが示される。予備校の先生は、生徒の試験結果が、この正規分布の山から外れることはめったにないことを、十分理解している。「試験」で奇跡は、まず起きないのである。
羽生三冠なら、80点を山の中心にして、神がかったときには95点を取ることもあるが、調子が悪ければ、60点後半しか取れないこともある。
予備校などは、こうやって各生徒の実力を判断し、羽生受験生なら75点必要な難関大学の合格も堅いだろうと判断する。

(2) 今回の問題の本質
 ここまで読んでくれた方には、今回の事件の本質がわかってもらえたはずである。つまり、普段は70点の実力の受験生が、一定の短い期間の試験で、通常の正規分布の山の右端に位置する、85点以上の高得点を、4回も取ったのである。さらにそのときに、その受験生は何度もトイレで席を外していたという。これは怪しいと、多くの生徒たちが騒ぐ中、先生に問題提起をしたのが、渡辺受験生だったということになる。

(3) 三浦九段の試験結果
実は、三浦九段の各対局の「点数」は、「将棋GUI」という一般に配布されているプログラムを使用して、当方は既に計算している。このプログラム上に「技巧」その他のソフトを入れて、各対局を評価する。この評価結果の精度はかなり高い。
しかし、先ほど述べたように、そのようなプログラムを使わないでも、採点は誰にでもできる。「やねうら王」でも、「技巧」でもよい。「試験」での指し手が、「ソフトと同じ手かどうか」という単純な基準で採点することは、誰にでもできるであろう。三浦九段の普段の対局の「点数」から考えると、今回問題とされた4局の点数は相当高い。(実際、匿名掲示板などで、多くの人が「技巧」による一致率ということで、三浦九段の疑惑の4局を調べていた。かなり高い一致率が出ていたはずである。ただ、このことから一足飛びに、技巧でのカンニングまで結論付けることはできない。技巧との一致が高いのは、「試験」の「点数」が良いことを示すに過ぎない。そのときは、ポナンザで計算しても、やはり点数は高い。だからと言って、ポナンザのカンニングを結論付けることはできないのと同じである。)
三浦九段の4局の点数は、普段の彼の実力からすると、当方の計算では、出現率でいえば、良くて10%程度である。そんな出来の良い将棋が、疑いをもたれた短期間に、4局もでてきている。
なお、第三者委員会の報告は、三浦九段の「疑惑の4局」程度の一致率の将棋は、35局中9局あったと指摘している。つまり、三浦九段にとっても、上位4分の1に入るような出来の良い将棋だったことになる。そのような出来の良い将棋が、疑いをもたれた短期間に、4局も出現していることになる。もちろん、そのような偶然があり得るというのは、第三者委員会の指摘する通りではあるが、常識的にはめったに生じない事態である。
似たような事態が、受験において生じていれば、他の生徒が問題を提起したとしても、当然のことであろう。その意味では、生徒たちを代表して、先生に問題提起した渡辺竜王の行動は、少なくとも非難に値するようなものではない。

8. トップ棋士にしか見えない「何か」
(1)「技巧」の指し手との一致について、見えない「何か」の存在
第三者委員会の調査の示すところでも、三浦九段のカンニングについて疑う、一定の根拠があったことが分かった。しかし、竜王戦の直前に問題提起するだけの疑惑かといえば、疑問が残る。本当にこの疑惑だけで、当時検討を行ったトップ棋士たちは、三浦九段の指し手と「技巧」の指し手との一致について、強い違和感を覚えたのであろうか? 
三浦九段が自分の手番に、多数回席を外しているという事実から、多くの棋士たちは、単に「色眼鏡」で検討し、冷静な判断ができなかっただけなのか? ただ、本件に利害関係を有していない多くのトップ棋士たちが、そんな感情的な判断をするだろうか。そこには何か、もっともな理由があったのではないか。そんなことを考えてみた。
つまり、三浦九段の指し手と、「技巧」の指し手を見比べるときに、トップ棋士にしか見えない「何か」があり、その「何か」が原因となり、多くのトップ棋士が、三浦九段を怪しいと判断したのではないかと、推理してみたのである。

(2)「この一手」と「手が分かれる」場面の違い
将棋の場合は、全ての指し手が同じように難しいわけではない。一局の中には、「トップ棋士なら、誰が指してもこの一手しかない。」というものがある。
定跡のような決まった手順なら、当然そういうことはある。しかし、それだけではない。それぞれ個性的な中盤の局面でも、トップ棋士なら全員、「この一手」を選択する場合は相当数認められるのである。
その一方、トップ棋士の中でも意見が統一できず、「手が分かれる」難しい場面もある。普通の人には、同じように難しい局面に見えても、トップ棋士から見れば、その違いは歴然としている。そして、トップ棋士が無意識に注意を払うのは、この「手が分かれる」場面ということになる。「この一手」の場合は、皆が同じ手を指すので、各棋士の違いが出てこない。したがって、「この一手」が「技巧」と一致しても、特におかしなこともない。
そうだとすれば、トップ棋士たちが、三浦九段の指し手と、「技巧」の指し手を比較したときにも、無意識のうちに「手が分かれる」局面を検討していたのではないか。そのことが原因となって、トップ棋士たちが、三浦九段のカンニングについて、第三者委員会の見解よりも、さらに強い疑惑を感じたのではないかと考えたのである。(そもそも、「この一手」の場面では、カンニングをする必要もない。カンニングが問題となるのは、どの手が良いのか判断が難しい「手が分かれる」場面である。)

(3)第三者委員会では、「この一手」を含めて計測
しかし、それぞれの対局において、どの指し手が「手の分かれる」局面なのか、第三者委員会のメンバー含め、将棋の素人には判断できない。仮に、当事者である棋士たちが、「この局面がそうだ。」と主張しても、そもそも検証のしようがない。その意味でも、第三者委員会が、「この一手」を含む指し手について、「技巧」との一致率を検討したのは当然と言える。
しかしこれでは、無意識のうちに、「手の分かれる」局面を中心に検討していたはずのトップ棋士と、同じ土俵で検討していたとは言えない。
それでは、渡辺竜王をはじめ、多くのトップ棋士が、なぜ三浦九段の指し手に違和感を覚えたのかを、理解できないであろう。

9.「手の分かれる」局面を「可視化」する方法
(1)「技巧」と同程度の「プロを超える」ソフトの存在
それでは、トップ棋士にしか見えない「手の分かれる」局面を、一般の人にも見えるようにする方法はないのであろうか? その方法は、トップ棋士自身が、「自分はそう思う」といった、恣意的なものであってはならない。
そこで出てくるのが、「技巧」と同じくらい強いソフトの存在である。具体的には、「やねうら王」「読み太」「浮かむ瀬」の3つのソフトがあげられる。これらは、「技巧」よりインストールは少々面倒だが、いずれもフリーソフトとして提供されており、誰でも利用可能である。なお、念のため書いておくと、これら4つのソフトは、比較的有名な「ボナンザ」「AI将棋」「激指」よりも強いと言われている。現在最強と言われているポナンザ(こちらはフリーソフトではない)には及ばないにしろ、トップ棋士を凌駕する力を有している。

(2)棋譜の各局面を、4種類のソフトで判断
上記4つのソフトに、問題の将棋の棋譜を入れてみて、各局面での「次の一手」を比較してみた。その結果、4つのソフト全てが同じ手を示すときは「この一手」の局面であると判断し、その手については検討をしないことにした。(なお、結果を見ていただければ、驚くほど「この一手」が多いことに気づかれるであろう。)
一方、ソフト間の見解が分かれたときは「手が分かれる」局面である。開発者の違う4つのソフトを使うことで、「手が分かれる」重要局面が、客観的に可視化できたのである。(なお、疑惑の対象は、中盤ということもあり、公表されている第三者委員会の報告書概要の本文でも、41手目から始めて、終盤の10手は除いて検討していたので、当方もこれに倣うことにした。)
これは、「この一手」についての、トップ棋士たちの見解と完全には一致しないであろう。特に、4つのソフトが一致しても、棋士たちの意見が分かれることは十分にあり得る。それでも、4つのソフトで同じ手を示すときには、棋士の考える「この一手」と、相当近いものが出るはずである。
このようにして得られた、「手が分かれる」局面で、三浦九段及び対戦相手の指し手のそれぞれが、「技巧」とどの程度一致するのかを検討してみた。


以下、part2に続く
17 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する