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2015年10月26日22:24

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【解説】ランチアLC1/LC2

グループ5スポーツカーレースで数々の勝利を挙げてきたランチアは、1982年から打倒ポルシェを掲げて世界耐久選手権(WEC)へ参戦します。

この年から、FISA(世界自動車スポーツ連盟)によってレースカーのカテゴリーが大幅に改定され、それまでのグループ1〜6に代わってグループA、B、Cの3つのカテゴリーを主軸として競技が運営されるようになります。

この中でWECでは出場マシンをグループBとグループCに限定していました。

ただしこのままでは参加台数が集まらない恐れがあったため、FISAは移行期間の特別措置として、WECにおいては前年までのグループ5カー(シルエットフォーミュラ)および換算排気量2000cc以下のグループ6カー、IMSA−GTおよびGTXクラスのマシンの参戦も認められていました。

※これらのカテゴリーにおいてはドライバーズポイントのみが対象となる。

ランチアとしてはWEC参戦にあたり、ポルシェと戦うには全く新しいマシンを用意する必要がありました。

しかし短い開発期間では満足のいくグループCカーを用意することは難しいということは、想像に難しくありません。

そこでランチアは、メイクスタイトルをあえて捨てて、短期間に開発できるグループ6カーを82年の1年間のためだけに開発しました。

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それがこのランチアLC1です。

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ジャンパオロ・ダラーラの手によって開発されたアルミモノコック+リヤサブフレームのシャシーに、ファイバーグラス製のボディカウルを組み合わせた、1年間限定のグループ6カーです。

エンジンはグループ5時代から使い慣れた1425ccの直列4気筒ターボを採用、このエンジンは最終的に予選ブーストにおいては500ps以上を発生しました。

トランスミッションはヒューランド製のTG300型5速マニュアルを組み合わせていました。

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この年グループ6カーのレギュレーションでは、最低重量はグループCの850kgに対して600kg(LC1は665kg)に設定され、レースディスタンスに対して使用燃料総量が決められていたグループCとは異なり、燃料の使用制限は設けられていませんでした。

チームはドライバーにリカルド・パトレーゼ、ピエルカルロ・ギンザーニ、テオ・ファビ、ミケーレ・アルボレートを起用、ルマン24時間ではハンス・ヘイヤ―、ロルフ・シュトメレンが加わりました。

開幕戦でいきなりポールポジションを獲得し、幸先のいいスタートを切ったLC1は、ポルシェ956のデビューレースとなった第2戦シルバーストン6時間において、燃費が厳しくなってペースの上げられない956をしり目に優勝を飾ります。

LC1はポールポジション2回、優勝3回を挙げ、第5戦を終えてポルシェのジャッキー・イクスとパトレーゼは55ポイントで同点首位となっていました。

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ドライバーズタイトル争いにおいて最後の決戦の場となった富士6時間レースでは、ポルシェに勝利の座を奪われてしまい、ジャッキー・イクスが戴冠、チェザーレ・フィオリオの目論んだドライバーズタイトル獲得は達成できませんでした。

☆1982 ランチアLC1 車両諸元
全長:4700mm
全幅:2010mm
全高:−−−−
ホイールベース:2500mm
トレッド(F/R):1470/1344mm
車両重量:665kg

エンジン形式:水冷直列4気筒DOHC16バルブターボ
ボア×ストローク:82×67.5mm
総排気量:1425cc
圧縮比:7.5
燃料供給装置:ボッシュ
ターボチャージャー:KKKシングル
最高出力:430ps/8500rpm

トランスミッション:ヒューランドTG300 5速

ステアリング形式:ラック&ピ二オン

サスペンション:ダブルウィッシュボーン/コイルスプリング+アンチロールバー

ブレーキ:ベンチレーテッドディスク

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1983年、ランチアは本命となるグループCカーのLC2を投入します。

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引き続きダラーラで開発されたアルミツインチューブモノコックを基本とするシャシーは、前面投影面積の削減を目的としてナロートレッドを採用しており、コンポジット製のボディは規定より200mm狭い1800mmとなっていました。

エンジンは同じフィアットグループのフェラーリが開発した2594ccの268C型V型8気筒ツインターボユニットを採用、このエンジンは後にフェラーリ288GTO〜F40に搭載されることになるツインターボエンジンの直接の起源となりました。

トランスミッションはヒューランド製VG型5速マニュアルです。

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デビュー当初から速さは見せていたものの、信頼性の面ではポルシェに対して大きく劣っていたLC2は、年を追うごとにボディ全幅が拡大され、84年のルマンからはエンジンが3015ccの308C型になりパワーアップ、85年からはボディデザインが大きく変更されるなど進化を見せる一方で、タイヤサプライヤーがピレリ(83年シルバーストン1000kmまで)→ダンロップ(83年ニュルブルクリンク1000kmから)→ミシュラン(85年から)と2度も変更されており、必ずしも順調なマシン開発が行われていたとは言い難い状況でした。

結局ワークスのマルティニ・レーシングは86年の第2戦で撤退し、この間に僅か3勝しか挙げることが出来ませんでした。

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ランチアLC2/88

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ランチアLC2 SP91

以降はプライベーターに放出され、1991年までエントリーしました。

☆1984 ランチアLC2/84 車両諸元
全長:4800mm
全幅:1800mm
全高:1065mm
ホイールベース:2665mm
トレッド(F/R):1586/1564mm
車両重量:850kg

エンジン型式:308C
エンジン形式:水冷V型8気筒DOHC32バルブツインターボ
ボア×ストローク:84×68mm
総排気量:3015cc
圧縮比:8.0
燃料供給装置:マニエッティ/マレリ
ターボチャージャー:KKKツイン
最高出力:800ps/8800rpm

トランスミッション:ヒューランドVG 5速

ステアリング形式:ラック&ピ二オン

サスペンション:ダブルウィッシュボーン/コイルスプリング+アンチロールバー

ブレーキ:ベンチレーテッドディスク


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