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2018年10月12日13:38

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秋愁

秋は古典が似合う。

秋を思う時、


二人の旅人をいつも思う。


「これがまあ

ついの栖(すみか)か

雪五尺」

  (小林一茶)

これがまあ、私が

生涯を終える所なのか

雪が五尺(約151セン

チ)も積もっている

このふるさとが。

一茶が定住を決意し、

信濃の国へ帰郷した時の作。


「この道や

行く人なしに

秋の暮れ」

 (松尾芭蕉)

どこまでも続く一筋の

この道を、ともに行く

人もなくただ一人で

旅をしていく。

寂しく暮れていく秋の

夕闇の中を。

この二人の作を思うと


私の書にもその気持ち

がのるものだなあと


感じています。


さて、女性の生涯を

古典で探してみた。


平安時代の作品に

「夜の寝覚(ねざめ)」
があります。

その女主人公に、当時の女性の思いが伝わってくるのです。


大変美しく、賢い女性で太政大臣の二女。

13才夢の中で天人が現れ、琵琶の秘曲を伝授すると、彼女はすぐに
弾けるようになったという。

16才の秋に、相手を知らぬままに契った男が、
 
姉の婚約者であった。

悩み苦しむが、しかも

妊娠してしまい女の子を生む。

父の勧めに応じ、その男の伯父の左大臣と
結婚するが、

まもなく死別してしまう。

先の男からも求愛され、
帝(みかど)からも求愛され、

さらに、自分の生き霊が人を苦しめていると
風評されて、

出家を志すが認められず、

苦悩のまま生涯を閉じる。


そんな女性の生涯にも



心惹かれる秋です。


合掌
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