マーフィーの法則(懐かしー)というか、物事が一度悪い方に転がり始めると誰にも止めることなど出来なくなる。SFホラーなんだけど、ブラックな教訓譚でもある。
人間は完璧ではない。それぞれに個性があり感情がある。その微妙な機微が隙が生まれる原因となる。もしも全てをAIに任せていれば、こんな事態は起こらなかった。地球から切り離された宇宙空間では人間が持つ疎外感は増幅され、本来親近感を抱かないような対象に対して思い入れを深めたりする。人間は弱い。人間同士の争いなら、それが逆にプラスに働くこともあるだろう。地球上の既知の現象なら、対応の仕方も分かっている。それが、地球外の、全く別の、知らない生命体には、そういうものが一切通じないのだ。過去の宇宙映画にあったロマンやノスタルジー、奇蹟、愛を小出しにして、役立たずだと いたぶる。そう、家族愛(それを体現するのは真田広之)さえもここでは足を引っ張る要素でしかない。
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