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2016年12月09日09:17

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キャノネットジュニア と マミヤ35EEメリット

 マミヤ35EEスーパーメリットの暗箱内のディスクを見た時に、ああキャノネットジュニアの OEM かと早合点した。レンズはどちらも40/2.8でリングセレン。ファインダー、シャッターボタン、フラッシュ接点などの基本的な位置、それにスプロケットレスの太いフィルム巻き上げドラムや前玉周りの意匠がそっくりだ。

 この「35EEスーパーメリット」に先立って、距離計無しの「35EEメリット」が数ヶ月前に発売されていると言う。そこでネットでそのプロフィールを拾って、ジュニアと比べてみた。

キャノネットジュニア:
130x79x36mm 、640g 、1963年4月発売、11,800円(ケース1,500円、フード200円)
キャノンSE40mm/F2.8(3群4枚)、F2.8-22、セイコーシャL(B 、1/30-1/250)
焦点調節:前玉回転、目測式、最短0.8m
ファインダー:ブライトフレーム付き逆ガリレオ式、倍率0.55
ファインダー内情報:下部シャッター速度、右側ゾーンフォーカス
露出調節:セレン光電池式プログラムEE、ASA10-200、LV 7-17(ASA100)
上部レバー巻上 210度、カウンター順算式自動復帰、上部回転クランク式 巻き戻し

マミヤ35EEメリット:
130x78x75mm、595g、1962年2月発売、16,000円(ケース付き)
コミナー40mm/F2.8(3群4枚)、F2.8-22、セイコーシャ#000(1/30-1/250)
焦点調節:前玉回転、目測式、最短0.8m
ファインダー:ブライトフレーム付き逆ガリレオ式、倍率0.58
ファインダー内情報:フィルム終了マーク、下部絞り値、右側ゾーンフォーカス
露出調節:セレン光電池式シャッター速度優先式EE、ASA10-200、LV 7-17(ASA100)
背面レバー巻上210度、カウンター逆算式手動セット、上部回転クランク式 巻き戻し

 ほぼ同じカメラですわな。ファインダー光学系と EE機構が違うだけ。底蓋を開けた様子もほぼ同じ。ただしジュニアの底蓋はマミヤには付かないし、マミヤにはアイレットが無い。つまりダイキャストが違う。それに各部品は作りや材質が微妙に異なるので、いわゆる OEM ではなく、同じ設計図から部品を起こしたか、共通する祖先からそれぞれデッドコピーを作ったか...。ネットでそれとなく検索してみたけどそのへんの情報は見つからなかった。もしかしたら他にも兄弟がいるかも知れない。

 ちなみに「メリット」に連動距離計を付けた「スーパーメリット」が14,500円で発売されたのは1962年11月。発売時期や値段だけを見ると、古くなったメリットのデザインを変え安く売ったのがキャノネットジュニアのようでもある。キャノネットジュニアは一代限りで終わったキャノネット一族の異端であるから、キャノンのオリジナル「ではない」可能性は高い。

 こうなるとレンズも同じ日東光学製の可能性が出て来た。だとするとマミヤをバラしてレンズを取り出すのは意味が無い(すでにジュニアから取り出している)。では修理したらどうか。キャノネットジュニアにシャッター優先EEと距離計を付けたのがスーパーメリットだとすると、使い勝手は良さそうだ。が、中途半端に上すぼまりのシルエットやファインダー周りの意匠があか抜けなくて、どうも好きになれない。面白いものを拾ったが...さてどうしようか(笑)

 写真は、上が マミヤ35EEスーパーメリット、下がキャノネットジュニア。三脚穴や巻き戻しボタンの位置は同じだが、底蓋に互換性は無い。マミヤにはモルトが貼られていた。
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