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2016年07月25日15:22

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K-01 と タムロン70-150/3.8

 ジャンク箱で「お」と思いつつ涙を飲んで見送ったものは、次回訪ねた時には無くなっている。どなたか「ちゃんとした人」が拾って「ちゃんとして」あげているのだろうと思う。小汚いジャンクコーナーで見知らぬもの同士の密やかな心の交流が行われているのである。ところがこのタムロンは「お」と思ってから既に2週間が経過している。これはいけない。どうやら私がなんとかする番だ。

 タムロンのアダプトール(2になる前の古いやつ)で、for PENTAX と書いてある。自動絞りピンは付いているが、開放測光連動レバーは無いのでペンタックスと言うよりプラクチカ、今で言う M42 だ。ちょっと調べると発売が 1976年らしい。40年前のものとは思えぬほどにピントリング、ズームリング、絞り環ともにスムーズで、外観も極上、光学系も綺麗。同じジャンク箱にあった2700円の SP に付けてみたら良さげな画角だったので、540円にてお買い上げ。ちなみに SP も綺麗だったが、これは私の手に余る。

 さて我が家にはマウントアダプターKがある。S.M.C.T50/1.4 を何度か付けてみたことはあるが、気持ちの上では実戦初投入である。早速 K-01 に装着して神社に向かい、夏祭りの準備が行われていた境内をうろうろしてみた。換算 105-225mm は少し長すぎる感じがする。 SP で覗いた時はいい感じだったのに...(笑)

 写真中:ほこら。120mm近辺だったと思う。絞り開放。コントラストの激しい被写体。ハイライトが滲んで暗部もちょっと浮いている。解像度は思いの外いいようだ。写真右:提灯。150mm。絞り開放。提灯の色はもともと退色しているので実物もこんなもん。ぐるぐるボケが出た。

 A-M レバーの操作を間違えてほとんどを絞り開放で撮ってしまったが、解像度もコントラストも完全に予想を上回った。短焦点側で絞ると結構シャープな絵も撮れる。カリカリしたりとんがったりしたところが無くピントが来たところも含めて全体がとても優しい。ぐるぐるボケが出たのは提灯を撮ったカットだけで、総じて後ボケも穏やかだった。ただ前ボケは二線ボケの傾向が出た。

 私がやっと自分の一眼レフを持った頃の製品ではないかと思う。当時この鉛管みたいなツヤツヤのデザインがたまらなかった。小文字の tamron のロゴもたまらなかった。たまらなかったけど、でも買わなかった。私は smc 信者であった。こうして 40年の時を経て再会してみると、なかなかの一品である。ちょっとじっくり付き合ってみたいような気がする。
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