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2015年12月22日14:14

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また(まだ)キャノネット

 キャノネットのことを検索すると絶賛の記事がいくらでもヒットする。そんなにファンの多いカメラとは知らなかった。なんだか失礼なことばかり書いてしまった。ちなみに、初代キャノネットのあの底部巻き上げレバーは結構好きです。もちろん実際に使ったことはないのだけど、ジャンク置き場のを操作してみると精密機器と言うよりキカイと言う感じで面白い。レンズが絵の具ならカメラは筆だ。畢竟写真はカメラで撮るものだと思う。あれはちょっと使ってみたい。

 ところで、実はもう一台、昔から気になっているカメラがある。ミノルタのハイマチックF。確かキャノネットQL17 を買った時に比べているが、プログラム露出だったために却下された。私の中でシャッター優先は絞り優先と共に一眼レフでも採用されている「正しい自動露出」であり、自由度の無いプログラム露出は選択肢になかった。重く明るく多機能な QL17 こそが、写真を趣味とする人間にふさわしいカメラに思えたものだ。

 コニカC35などの普及機が爆発的にヒットし、国内メーカーがこぞってカメラのスペックを落とした時期がある。それまで F1.7 や F2 クラスで頑張っていたコンパクトカメラが高級路線を一眼レフに譲り、レンズを F2.8クラスに下げて小型化に走った。その「前」が QL17 でハイマチックF はその「あと」らしい。コンパクトカメラの歴史は知らなかったから勉強になった。ちなみにハイマチックにも F1.7 の時代があり、キャノネットQL17と同じくらいの重さでやはり銘レンズ。各社一眼レフの標準レンズと同じく思いっきり力の入ったレンズを付けていたらしい。

 コンパクトカメラはこのあとフラッシュ内蔵、AF化、ズーム搭載と独自の発達を遂げて行く。高級路線を捨てたことからプラスチック化も早かった。それまでコンパクトカメラを使っていたパパは一眼レフに移り、それに代わってユーザーになったのがママたちだ。「バカチョン」という言葉が使われたのもこの頃だが、恥ずかしながら私はこの言葉の意味を知らずに平気で使っていた。当時は一眼レフこそがカメラの完成形であり、それ以外は特殊用途か、ママ用か、古いものだと思っていた。

 カメラのジャンクコーナーでハイマチックF を見かける頻度は結構多い。そこそこ売れたのではないか。大柄のものが多い金属コンパクトの中でひときわ小さく端正で、特に黒はのちの高級小型コンパクトを彷彿とさせる。簡略化のため前玉回転式だそうだが、ロッコールの作例は概ね好みの色調のものが多い。キャノンは少し寒色系に寄るようだ。機会があれば手に入れてみたいが、まぁ出会いがあればの話。

 写真は、えーと、キャノネットQL17 の GIII です(汗) 外装は酷く汚れていたけどレンズが抜群に綺麗な上に各稼働部がとてもスムーズだったため...。前回手に入れた要レンズ清掃、要各部注油のニューキャノネットQL17 はどうなったのかと言うと、分解清掃の練習をしたのちレンズを抜き取りました。お陰で GIII のファインダーも綺麗になったのだけど、ニューキャノネットからは手痛いしっぺ返しが。詳細は省略するが7千円ほどの出費となった。カメラは大事にしよう。
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