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2017年10月15日15:31

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ダンケルクのメイキング

戦争映画「ダンケルク」が上映中ですが、イギリスの航空雑誌"AEROPLANE"の9月号と
10月号に映画のメイキング記事が載っています。
 近年の映画製作はCGが多用されますが、クリストファー・ノーラン監督は実写に
拘りが有るそうで、本作には本物の戦闘機や艦艇が起用されています。
 スピットファイアは"Comanche Fighters"が所有する2機のSpitfire Mk1a X4650
(G-CGUK)と AR213(G-AIST)、そしてSpitfire Mk.LFVb EP122(G-CISV)が1機です。
 記念艦として保存されているフランス海軍駆逐艦マイレ=ブレゼ"Maille-Brez"が
イギリス海軍駆逐艦に扮しています。
 "Comanche Fighters"はアメリカの企業の様ですが、スピットファイアは英国籍で
ダックスフォード戦争博物館のファイター・コレクションを拠点にしています。
 敵役のメッサ―シュミットBf109Eに"Biggin Hill Heritage Hangar"が所有する
"ホワイト14"に出演交渉しましたが、エンジンの問題で実現しませんでした。同機の
イギリスで初飛行は今年の6月だったので、映画が撮影された時期の2016年春に出演
は叶わなかったでしょう。メッサ―シュミットBf109Eに扮したのは、1969年に公開さ
れた戦争映画「空軍大戦略」に出演したベテラン、Aircraft Restoration Company が
所有するイスパノHA1112ブチョン, Hispano HA-1112 M1L Buchon (G-AWHK)でした。
 旧ソ連の尾輪式のレシプロ単発練習機Yak-52が、スピットファイアのコクピット部
の代役をIMAXカメラで撮影する為に改造され、同機はヤクファイアと呼ばれました。
 ハインケルHe111、ユンカースJu87Bは飛行可能な実物が無いので、大型のラジコン
機が使われました。
 大昔なら本物の飛行機が出ない映画は駄目だ!等と貶す方も居られましたが、本物
を観たければ記録映画を見れば良いので、第2次世界大戦の終戦から70年の歳月を
経た今なら、むしろ関係者が映画制作に要した努力を評価すべきでしょう。

Spitfire Mk1a X4650 G-CGUK
X4650's restoration was completed by The Spitfire Company Limited and she
completed her first post-restoration flight at Biggin Hill on 9th March, 2012.

 往年の大作戦争映画のブルーレイ版が約\1,000で入手出来ますが、既にDVD版で入手
したタイトルばかりなので今更感が有ります。将来4Kリマスター版が出るかは分か
りませんが、現行商品では最高品質の画質でしょう。

空軍大戦略 [Blu-ray] - ローレンス・オリヴィエ Blu-ray ¥1,071
遠すぎた橋 [Blu-ray] - ロバート・レッドフォード Blu-ray ¥927
史上最大の作戦 [Blu-ray] - ジョン・ウェイン Blu-ray ¥927
トラ・トラ・トラ! (ニュー・デジタル・リマスター版) [Blu-ray] Blu-ray ¥927

 ヤクファイアの写真はamazon.co.jpに載っている"The Making of Dunkirk"から
引用しました。パブリック・ドメインの扱いなのか分かりませんが、公開済みの情報
なら差し支えないでしょう。

https://www.amazon.co.jp/Making-Dunkirk-James-Mottram/dp/1785656791/ref=sr_1_2?s=english-books&ie=UTF8&qid=1508045415&sr=1-2&keywords=Dunkirk
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