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2017年07月20日23:32

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セミが告げる夏

 最近は関東でも繁殖が進んでいるようだけれど、日の出とともに大音声で鳴くクマゼミは西日本の夏の風物詩である。最も数が多くなるのが、梅雨が明ける頃から八月上旬の立秋までの間であり、まさに盛夏の象徴ともいうべき存在だ。

 セミは、種類によって鳴く時期、時間が異なっている。鳴くのはオスだけで、腹弁といっておなかのあたりにある器官を振るわせてメスを呼ぶ。彼らにとって夏は、一度きりの恋の季節なのだ。だから、種類が異なるセミ同士が同じ時期や時間に鳴き出したら、せっかくのアピールが無駄になってしまう。

 クマゼミは、いまの時期、早朝から午前中にかけて鳴くことが多い。ほかのセミより個体が大きく、それに比例して鳴き声もすごい。それでも近くに樹木がなければそうでもないかもしれないけれど、うちは巨大なクスノキがあって、そこが格好のスポットとなる。だから朝は自然と早起きにならざるを得ない。

 全国的に分布しているアブラゼミは、八月に入ってから数を増やす。お盆の頃がピークで、八月下旬頃まで、主に午後から鳴き始める。個体はクマゼミよりも小さく、ツクツクボウシなどよりは大きい。中個体といった感じだ。

 そういえば、関東に多く生息するのに、西日本の、特に平野ではあまり見かけないのがミンミンゼミだ。西日本の気温や湿度が、東日本に比べて生息に向かないからなのだという。
 また、梅雨明けが近いことを告げるニイニイゼミ。樹木に擬態したような色のため、あまりお目にかかることはないのだけれど、これも七月中旬くらいに鳴き始める。この鳴き声が聞こえると、子どもの頃はテンションもあがったものだった。

 明日から夏休みという子どもたちも多い。街の様子や雰囲気も、少し賑やかになるだろうか。熱中症などには気をつけないといけないけれど、セミとともに楽しい夏休みにしてほしい。
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