わたしはマーゴが一番すき

　「怪盗グルーのミニオン大脱走」を観てきた。
　何気にグルーは３作とも観ている。面白かったけど、キャラが増えすぎてバラバラなエピソードの寄せ集めと言う感がある。ユニコーンの下りや、マーゴが好きでもない男の子のチーズを受け取る下りなんかが本筋に関わってくれば良かったのでは。
　特にユニコーンの下りはうまくすれば効果的に組み込めたんじゃないかと思う。本当は何かの装置の部品だったとかでもいいし、子供時代に憑りつかれたバルタザールが逆に純粋な心を失っていることの象徴（アグネスとの対比）とか、使い道はあったような気がする。
　そもそも、サブタイトルになってる「ミニオン大脱走」のパートが、本筋と何の関係もない（ただカートゥーンとしては滅法面白い）。今作のテーマは生き別れの弟との絆を取り戻すことなので、そこにもっと焦点を絞って、むしろミニオン脱走のくだりはカットして別作品に使ってもよかったかもしれない。
　「グルー」シリーズの本当のテーマは家族。ダメ男が疑似的に家族を得て変わっていく、やがて本当の家族になっていく（ミニオンは子分ではあっても家族ではない）。ハリウッドに捨てられた元天才子役というヴィランの設定は哀愁があって好き。主人公との対比がもっとあればよかったかもしれない。
　
　ひとつ文句を言うと、宣伝とかキャスト紹介とかことあるごとに３人娘のうちアグネスばっかり推すのやめてください。イディスやマーゴだって魅力的だろいい加減にしろ、みたいな。例えばパワパフのナレーションのバブルス推しはまあネタとして受け止められたけど、公式でそういう扱いの差があると萎える。日本語版だけ？
　あと、いまさらだけど鶴瓶さんの声ってグルーに合ってないと思う。たぶん日本語版つくったスタッフの想定した年齢が本国よりかなり上だったんだろう。今作の双子の弟の登場でさらにそれがはっきりした。